おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
黄帝内経素問 異法方宜論篇 第十二 第一節 語句の意味1-2
黄帝問曰。醫之治病也、一病而治各不同、皆愈何也。
岐伯對曰。地勢使然也。故東方之域、天地之所始生也。魚鹽之地、海濱傍水。其民食魚而嗜鹹。皆安其處、美其食。魚者使人熱中、鹽者勝血。故其民皆色疏理。其病皆爲癰瘍。其治宜砭石。故砭石者亦從東方來。
語句の意味
一病=同じ病気。鍼灸医学大系
地勢=土地のありさま。
魚鹽の地=魚と塩のある土地。
鹽=塩
傍(せま)る=近づく。
鹹を嗜(たし)なむ=塩からい味を好む。
魚は人をして中を熱せしめ=
魚は人の体を温める
(めざし、いわし、さば、干物、煮干、なまこ、しらす、じゃこの薬性は鹹温、
まぐろ、みる貝、ます、ぶり、ふぐ、ニシン、どじょう、太刀魚、鯛、白魚、さわら、鮭、金目鯛、かます、鰹、えび、うなぎ、アマダイ、あまご、あじは甘温、
ほや、ハマグリ、カニ、イカは鹹寒、
ほっき貝、ほうぼう、ひらめ、さんま、さざえ、鯉、かんぱち、カレイ、おこぜ、あんこう、鮎、アナゴ、赤貝は甘平、
ホタテ貝、アワビは鹹平、
さよりは甘涼、
タコは甘寒)
武 鈴子著『旬を食べる和食薬膳のすすめ』 より
鹽者勝血
鹽は血を勝たしむ=五行説により塩は血脈・心・小腸・舌を尅します。
詳細は鍼灸医学大系の(語句の解)にあり、語句の意味2-2へ
疏理=腠理(そうり・毛穴)が空疏なこと。はだのきめがあらい。
癰・瘍=ともに稍はげしい皮膚病である。鍼灸医学大系
廱=腫れはおおきく、根は浅く、赤色を呈して痛みが強く、皮は薄くて光沢を帯び、化膿しやすく、またその口はすみやかにふさがる。
瘍=瘡瘍・化膿菌が毛嚢や皮脂腺に感染して起こる炎症。
砭石=石で作られた針。箴石(しんせき)ともいう。石ばりのこと。中国最古の石製の医療用具で、楔形の石塊である。膿胞の切開や皮下の血管を刺して放血する時に用いられる。金属性の医療用具があらわれるまでの長い間民間の外科で利用された。
砭石に宜し=石ばりで治療するがよい
鍼灸医学大系、漢方用語大辞典、新・東洋医学辞書ソフト、明解漢和辞典、広辞苑
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