海の精クラブより
季節を楽しむ
七十二候通信
「七十二候」は「二十四節気」の各節季を約5日ごと3つの候(初候、次候、末候)に分けたものです。
ともに中国から伝わったものですが、中国の表現をそのままの「二十四節気」と違い、「七十二候」は日本の気候や動植物にあわせて修正されてきました。
より身近な季節の移ろいを知ることができます。
末候 5/31~
麦秋至 むぎのときいたる
(麦が熟し収穫するころ)
麦が金色に熟し収穫時期をむかえます。季節は初夏ですが、麦にとっての収穫の秋なので、麦秋(ばくしゅう)と言われます。
大麦・小麦共に薬味薬性は甘寒、味は甘く、食べると冷やす作用があります。
やまいもは甘温
噛まずに食べる麦とろにワサビを入れ消化を助けます。
米は甘平、味は甘く、作用は平。
渡辺武著平成薬証論
麦芽バクガ 麦芽 〔薬味薬性 甘微寒 脾胃剤〕 穬麦
麦芽は大麦を水に漬けて筵(ムシロ)に拡げ、保温すると発芽して先ず細い根が出ます。
次に少し青い芽が出てきますが、これが麦芽です。
本来植物の種は、根がはって地中から栄養が摂れるまで、種自身の栄養で成長します。
栄養が水に溶けて流れないような構造になっています。
これが発芽した時点になると、ジアスターゼを始めとする酵素が働き、デンプンやタンパク質が水に溶けやすい状態になります。
麦芽は酵素作用がありますから、米に麦芽を入れれば水飴になり、麦に入れればビールになり、ビールを濃縮すればウィスキーになり、大豆に入れれば味噌ができます。
麦芽を摂るということは消化酵素を食べるということです。
麦芽を含む
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