拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

酒井高徳選手は軽症のようで一安心。でも五輪代表の現状は???

2012-05-25 | その他


現在トゥーロン国際大会に出場しているサッカーU23代表の酒井高徳選手ですが、先日のトルコ戦で負傷交代ということで心配していましたが、軽症のようで一安心です。

本日の日本時間深夜に行われるオランダ戦への出場は微妙ですが、しっかり治して、五輪本番に間に合わせて欲しいと思います。


さて初戦のトルコ相手に0-2で負け、欧州のレベルは高いといった話題がニュースを賑わしていましたが、正直トルコはそれ程レベルが高くなく、そもそも欧州かどうかも微妙な位です。
(文化的には中東等と同じく、アジアに組み込まれてもよい位)


そしておそらく今回のトゥーロンでは、U23代表は惨敗するでしょう。

これはアジア予選でも、凡戦を繰り返し、勝ち点こそ積み上げていても、内容が伴わない試合が多数だったにも関わらず、チームとしてまともな対策もしてこなかった状況を考えれば、当然の結果とも言えます。


ロンドン五輪代表が、メダルを狙うという話題がメディアを賑わしていますが、現在の内容からは、正直現実感がありません。


最近では多くの若い選手が欧州でプレイしていますが、それと代表チームが目先の結果を出せるかは別次元の話です。

少なくとも、アジア予選であわや敗退の危機にあり、凡戦を繰り返した関塚監督に本番で指揮をとらせ、貴重な前哨戦であるトゥーロンで、オーバーエイジどころか、レギュラー選手もA代表の日程を優先させて、U23世代である香川選手も出場させない(おそらくですが)という時点で、日本サッカー協会は、ロンドン五輪での結果を求めていないと宣言しているのも同然です。

それでメディアが、ロンドン五輪でU23代表がメダルを狙うなんて書くのは、ちゃんちゃらオカシイ話で、本当にメダルを狙って欲しかったら、現在のU23代表の試合内容と、まともにチーム編成すらさせない日本サッカー協会を、なぜ徹底的に責めないのか?と言いたいところです。


ただし世界レベルの視点でみれば、サッカーという競技にとって、五輪はA代表には選ばれないレベルの若い選手達向けの一国際大会であり、これも充分1つの選択ではあります。


過密日程が続いた香川選手は、オフシーズンに無理をすれば怪我の心配がありますし、さらにビッククラブに移籍するのであれば、なおさら五輪の時期は重要なチーム作りの段階なので、五輪代表に選出しないというのは、長い目でみたら、自分は正解だと思います。

また五輪よりも、ワールドカップ予選の方が重要というのも、これまた世界の常識ではあります。


ならば五輪はあくまで、次の代表を担う若い世代に経験をつませることが最優先という考えで、オーバーエイジ枠も、CBやボランチ等の"素材"が足りない部分のみを補うという使い方が正しいと思います。
(C大阪でボランチの扇原選手や、鹿島の柴崎選手、同CBの山村選手は、好素材だとは思いますが)


しかし一方で、代表レギュラー級の選手はOE候補から外し、本来なら代表レギュラーではない選手をOEとして、チーム作りの為に五輪代表チームに入れ、トゥーロンに出場させるべきだったし、A代表で試合に使わない選手も同様に、五輪代表でプレイさせるべきだったのではないかとも思います。


U23世代で、代表レギュラー級と呼べるのは、少なくとも香川選手位で、試合展開によって交代枠で使われるのは、宮市選手と清武選手位だと思います。

それ以外は他に代わりがいるだろうと。

そしてA代表でベンチにいる方が、五輪チームで国際大会にでるより良いと、サッカー協会の首脳陣が考えているならば、なぜ結果が出ないにも関わらず、"変えない事"のポリシーを貫き続ける関塚監督ではなく、世界レベルで戦える監督で五輪を戦わないのかと問いたいです。
(世界的な名将でも就活中で短期なら、世界が注目するプレミアリーグの中心地であるロンドンで戦う五輪代表チーム監督として、契約してくれる可能性アリじゃないでしょうか?)

協会首脳にとって関塚監督は、都合の"いい監督"なんでしょうが。。。



これは日本サッカー協会が頑固者のザッケローニにまともにモノが言えない状況で、かつ五輪代表のプロジェクトについても、コンセプトや方向性が明確でなく、行き当たりばったりということの裏返しではないかと自分は感じています。



今日本のサッカー選手は、物凄い勢いで成長しているのに、それを支えるエライ人達が、20世紀の頃のままのような気がしています。


これからの日本サッカーの成長を加速させる為に、サッカー協会の首脳陣にも、三浦知選手(現役ですが)、中田英寿氏等の、選手として世界を肌で知る若い血を、ぜひ入れて欲しいと切に願います。