サギソウが咲き始めました。本当にサギのようですね!
漢字では心天、心太と書く。食材として既に完成品がパック詰めされ、和がらしとだし汁が同封されていて、冷蔵庫で冷やしたものを、水を捨て容器に入れて供する。手軽な夏の食材であるが関西地方では一年中食されているようである。関西では黒蜜を用いている。
原料はテングサやエゴノリという海草で、収穫したものを水洗いしてから天日干しをする。これを繰り返して脱色する。水で煮て濾した液をさますことによって固まる。冬場にこれを天日干ししたものが寒天となる。寒天はゼラチンと異なり、和菓子や、フルーツ寄せ、食材を閉じこめて固める吹き寄せにも用いられる。加賀料理にあるベロベロ(鼈甲料理)は有名である。また、中華料理のデザートとして供される牛乳と寒天で作る杏仁豆腐もなじみ深い。
ところてんは煮出した液を直方体の形に整形したもので、天突きという木製の専用器具を用いて太麺状のおし出し物を作る。99%が水分で、残り1%が多糖類である。栄養価は全くなく、食物繊維によって整腸効果があるといわれている。夕食時の口汚しのため、のど越しの良さ、食感を楽しむ。
九州福岡では朝食におきゅうと(沖人)というところてんの様な食材が好まれていて、早朝に、おきゅうと売りが各路地を回るようである。これはテングサと同じような海草で、エゴノリとイギスを使ったものである。醤油とワケギを細かく切って、それにかけて食した記憶がある。ところてんのような天突きは用いない。これも口当たりの良さを楽しむ食材である。
人事などでところてん式と言われるのは、短冊にしたところてんを天突きに入れて、次から次へと押し出すことを適用した表現で、定数があり、詰まった人事で押し出された人が上位の昇格をした場合に、ところてん式と揶揄される。