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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

建設作業の実態

2014年08月25日 00時00分01秒 | 紹介

 土木・建設作業は建物の建築には欠かせない。作業に従事する作業員の雇用に変化が生じているようで、作業員の不足が深刻になっている。不足したからと言って、経験がない素人では役に立たず、訓練をすれば何とかなるかというと訓練には莫大な費用と時間がかかる。指導者も必要で、そう簡単ではない。

 では、どのようにしているかといえば、賃金を上げて、同業者からの引き抜きである。引き抜かれた職場は、少ない人数で作業を行うことになるが、完成の日が決まっていれば、手抜きかオーバーワークとなり、どちらも好ましいことではない。工期が延びると、契約との関連で、採算ベースではなくなり、賃金にも影響を及ぼすことになる。さらに、この業界は、重層構造で、下請け制度がほとんどであるため、下に行くほど管理が杜撰になる。

 原因として考えられるのは、建設関連の工事発注量が増えているためで、バックグラウンドとしては、三陸の震災復興、耐震構造への補強、2020年に東京で行うオリンピック、今年10月に消費税が上がることによる駆け込み需要等が考えられるが、総じていえば、需要拡大に対する人材の供給量が減っていることによる。

 供給については、経験者が高齢化し、退職していること、企業における年功制の賃金体系が崩壊し、後継者育成の余裕がないこと、職場は3K職種と言われ、危険が伴うことが多い。建物が完成してしまえば、職場は移動する。居住地域から遠方になればなるほど、家族と同居することも難しくなり、単身生活を余儀なくされる。若い人に敬遠される職種であること等によって、供給量を増やす方向にないことである。

 したがって、供給を高齢者、女性、外国人などを宛がえばと考えがちであるが、お分かりのように、そう簡単で、単純ではないことと言える。

 最近起こったフェンスの倒壊による通行人の死亡事故、鉄筋が崩れて作業者が死亡した事故等、建設工事にかかわる事故は、人手不足だけではないと思うが、遠因であることは想像がつく。