ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

「らんまん」~NHK朝ドラで八犬伝

2023年05月19日 00時52分11秒 | 八犬伝いろいろ
NHK朝の連続ドラマ「らんまん」

主人公の植物オタクに負けず劣らずの、先週から登場のヒロインの寿恵子ちゃんの八犬伝オタっぷりに、夜寝る前に録画を見ながら過去の自分を思い出すことしばしばで赤面して悶えてます。

グッズを飾り、ポスターを貼り、「八犬伝」本を集め……
好きな花→「牡丹」……そりゃそうだ。
つか、今週のサブタイが「ボタン」ってとこでもう笑う。

ほっぺたに紅でボタンの痣……牡丹の痣はいろんなバリエーションあるから大丈夫。
過去記事だけど、色んな現八の牡丹がまとめてある頁↓

「いろいろげんげん」

刀剣乱舞ミュージカル「江 おんすていじ 新編 里見八犬伝」

2022年09月28日 22時37分52秒 | 八犬伝いろいろ
刀ミュ「江 おん すていじ」
サブタイトルは「新編 里見八犬伝」

……だそうです。年内ギリギリの舞台になるかも。
「刀剣乱舞ミュージカル」の通常は刀剣男士は一舞台に「六振り」のみで
出陣するという縛りがあるのですが、この「江」の刀派のグループは前回の
「東京心覚」でも「八振り」での出陣だったのでなんとなく予想はしていたのですが。

……「八犬伝」本当にやるんだ……。
(五月雨江という、村雨丸のモデル刀といわれている刀もこの刀剣男士に
含まれているので、遅かれ早かれ八犬伝絡みのイベントはあるだろうと予想は出来た)

刀剣乱舞ミュージカルは第一部がミュージカルで約2時間、
第二部がペンライトが観客席で振り乱れるライブで約30分。

「八犬伝」に絡めたどんな歌を歌うのか。
人間側ゲストはどんなキャラが出てくるのか、と気になって。
村雨丸が主軸なら、信乃と荘助は必要だろうけど浜路はどうだろ。
比べるなって、比べますよ。
昨今の「八犬伝」舞台がどれだけバリエーションに飛んでいるかご存知?

ここ数年、というかコロナ少し前から「真剣乱舞祭」行ってました。
「ステージ」と「ミュージカル」の区別もつかないまま行ったので
お気に入りの男士がいないなおかしいな、と思いつつも

「きらびやかな衣装」「日本刀」「若々しい2.5次元俳優」が
「派手な演出」「様々なタイプが揃い踏み」で
「拗らせ気味の歌」を入れ替わり立ち代わりで歌い踊り歌う。
(間違っても「愛」とか「恋」とかは出てこない)

もう、忘れかけていた中二病っぽいものがわらわらと復活。
全盛期の光GENJI並みの豪華さレベル。
(30代40代でもアイドルと名乗るグループにこの若々しさはない)

ただ、他の2.5次元舞台のように俳優の一斉入れ替わりはまだないので
若々しさが若干危ういなって感じの刀剣男士もちらほら。

「江」は割りと登場がまだ新しい刀剣達なので、あまりまだ
キャラが掴めていないというか。ゲーム内でも「おんすてえじ」を
目指す歌う刀剣男士グループという立ち位置なので、舞台といっても
ライブのみの変則的なミュージカル舞台になるものだと思ってた。

取ってつけたように「新編 里見八犬伝」とサブタイトルが来るとは。
……普通は逆では。

「新編 里見八犬伝~江おんすてえじ~」
でも、これだと内容が全く読み取れない……。





現代転生八犬伝「8!~エイト~」

2022年04月14日 23時59分56秒 | 八犬伝いろいろ
八犬伝系列の新連載らしい。
「8!~エイト~」(桜小路かのこ)

今月発売のベツコミ5月号から。
物語は八犬士の現代転生モノっぽい。
伏姫+八犬士は確実として「転生理由」にそろそろ斬新なものが欲しい……。

「転生八犬士封魔録」みたいな中途半端な学園モノより、「超者ライディーン」みたいにアイドル目指すような「そんな転生理由があるか!」みたいな八犬士が見たい。

平成の現代に転生なら「平成新宿八犬伝」があるから、これは「令和」に転生の八犬伝となるのかな。
現代転生モノなら「東方八犬異聞」があるけれど……刊行がほぼ年一ペースになってる今はちょっと。読者だって歳を取るので。

女の子ばかりの八犬伝舞台も増えてきてこれはこれで楽しいと思う。
ビジュアルレベルの高い「緋色八犬伝」とか、「 新、女子八犬伝! 仁義八行」(カブキロックス主催)とか。 月蝕歌劇団の「八犬伝」はまだ探している最中だけどJ・A・シーザーの音楽というだけでも、少し歪んだ「少女世界」と「八犬伝」がどう融合しているのか未だに気になってるし。(聖ミカエラ学園漂流記がカルト的舞台なので)

「バベル」は完結したけど、途中から「なろう小説」の「異世界転移モノ」っぽくなって、最初の方の禍々しい「魔神」と戦う八犬士のイメージが薄れてしまった感じ。

現在集めている途中の書籍。
・八犬伝をみちびく糸 馬琴と近世の思考
・異界譚里見八犬伝←単行本出て欲しい。
・南総里見八犬伝 5八犬具足
・マンガでさきどり古典 南総里見八犬伝
 (昔のくもんの漫画の改訂版?)

ヒーロー戦記で「八犬伝」

2021年07月04日 10時14分52秒 | 八犬伝いろいろ
ライダー50周年! スーパー戦隊45作品!な
「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記 レジェンドヒーロー」

当初公開されていた「西遊記」の世界にしては八犬伝みたいな格好もいるなぁと思ったらまさかの「八犬伝」の世界もあると、今朝の情報解禁で知って狂喜乱舞。

東映が「八犬伝」?
ヒーローが剣士の世界 八犬伝に迷い混む?

……ってマジか!

ゼロワンとキラメイブルーとシンケングリーンがこの「八犬伝」世界で確定として、あとの八犬士は?

異界譚 里見八犬伝

2020年09月24日 22時21分35秒 | 八犬伝いろいろ
「異界譚 里見八犬伝」
朝日小学生新聞で連載中。カラー連載。

信乃が熱血なお馬鹿タイプで、荘助がツンデレな兄貴タイプ。

ガンダムWのデュオとトロワがコンビ組んでるような感じ。
トップ絵で見る限り八犬士がカラフルで可愛い系なので無事に
全員登場するまで連載が続くことを願う。

ついに左母二郎が主役の「八犬伝」

2020年09月20日 11時44分06秒 | 八犬伝いろいろ
さもしい浪人が行く~元禄八犬伝 1~(田中啓文 著)

ついにきたかという感じで、綱吉の八犬士って設定あたりで
好意的な八犬士は望めないのかなと勝手に推測。


なろう系みたいな異世界トリップ女主人公の名ばかりの八犬伝モノやら、
弓張月も読み返したほうがいいのかと思い始めた「バベル」やら、
年に一冊のペースになった「東方」やら、AKBの舞台やらと
感想書きたい「八犬伝」は山ほどあるんですけど……時間が欲しい。

千葉県が大変なことになっている

2019年09月12日 19時12分55秒 | 八犬伝いろいろ
千葉県南房総ももちろんのこと。
10月の「八犬伝」舞台は絶対に無理だろうし
このような状況でやって欲しくない。

ネットでの情報ばかりで、ちゃんと内容あるニュースとして取り上げる
ようになったのは今日のニュースからではないのかな。
個人ツイートで台風直後の千葉県の様子に唖然としている中、テレビでは「緊急速報」。
すわ!千葉県の新しい情報か!
と思ったら「新内閣」と小泉二世の内閣入りニュースで思わず「はぁ?」。

ねぇそれ今必要?

電気水道道路電話インターネット全てのライフラインが途切れて
た千葉県大変なことになってるんだけど。
連日の暑さで高齢者は既に数名亡くなってるし、豚舎のブタが百匹近く死んでるんですけど。
情報を伝える方法がないから多分、救助活動が本格的に動き始めたらひっそりと亡くなっている人達絶対にいると思う。

東電の予算ばさっと減らしたのはどこの誰でしたっけ。
そのツケが今の千葉県を更に混乱に追い込んでる。
少ない人数と予算で猛暑の中を連日連夜動いてくださってる
現在の東電社員さんには頭が下がる。本当に。
自衛隊の方々にも。猛暑の中の力仕事で本当にありがとうございます。
もちろん、避難所などを自発的に解放してるお寺やホテルや公民館にも。

まあ、とりあえず。
この時期にお金かけて時間とってそれやるかの新内閣発表。
千葉県民もだけど、他所の台風被害で同じように大変な地域も含めて日本国内からは
憤慨と怒りの念しか生み出さないでしょ。
小泉二世もとばっちりというか、それ以前にイチゴだかトマトだかが甘いとかなんとかを
阿呆のように語ったという話を聞いて、「こんなのが内閣入り?」という感じ。

とにかく千葉県に早くライフラインの復帰を。
かけつけても邪魔にしかならないだろうから、義援金募集始まったら募金する。
それだけしかできなくて本当にごめんなさい。

「生徒諸君!」完結

2019年05月11日 00時57分53秒 | 八犬伝いろいろ
「生徒諸君!」(庄司陽子 作)がようやく本当に完結したらしい。

でも正直、ナッキーが社会人になって教師になってからの「社会人編」「旅立ち編」はちょっと蛇足のような気がしないでもないけど。
「諸君、私は戦争が好きだ」って演説かましてたのはガンダムのキャラだっけ?
「生徒諸君!」の学生編では、何事も先頭に立って、場合によっては教師さえも論破してしまうのがナッキーで、その主人公なんだけど主人公らしくない万能性が魅力で、彼女が「生徒諸君!」と生徒達の前で声をあげるシーンは未だに記憶に残ってる。
(本当にここで終わってくれてたら……)

最初の、ナッキー達悪たれ団が聖美中学を卒業した時とか、沖田君が山の事故で死んだ大学時代ラスト間近の時とかできっぱり終わらせて欲しかったのが本音。登山好きなキャラはクライマックス間近の事故で死ぬのがお約束なのだなぁってのは、この「生徒諸君!」とたのきんトリオが主演のジャニーズ映画から学んだような気がする。
(後に少しだけハマったテニプリで、手塚の趣味が「登山」とあっていらぬ心配をしたのもいい思い出)

そもそもの「生徒諸君!」の主要キーワードの「悪たれ団」。これの最初は『「聖美悪たれ伝」を作る会』を作ろうってナッキーが言い出したことから。ヒーローヒロインを目指すグループって要するに八犬士だよね? と半ば期待しながら読んで、結局八人にはならなかった。

最初の舞台は「聖美(さとみ)第四中学」。四の「しの」ですか、もしかして。
ナッキーが転校生としていろいろと目立つことを繰り返す内に出来上がっていったグループの名称が「悪たれ団」。
最初は五人で「悪たれ5人組」。後に沖田君が転校してきて加わって六人。(ナッキーの姉のマールや飛島先輩はちょっと違うと思うので数には入れない)

改めて読み返すと、ナッキーは八犬士というよりも伏姫様っぽい。何にでも挑戦して何でもできる女の子。双子の片割れマールが病弱で知能も遅れていて長生きできないと知ったから、ふたり分生きようと思った結果なのだとしても、生まれてまもなく実の両親に捨てられたような状況でそんな意思を持てるってのは普通じゃない。
(そしてこれが「教師編」「旅立ち編」でとんでもなく尾を引くわけで)

無理矢理にこじつけるなら、数珠を貰う前の伏姫が早世したマールで、八犬士を生み出す直前までの伏姫がナッキーなのかもしれない。

実写化では小泉今日子がナッキーやって主演。
アニメではナッキーとの付き合いがずっと続く岩崎君が古谷徹さんだったのを覚えてる。

「ハイスクール八犬伝」未完 ~橋本治さん死去~ 

2019年01月29日 22時53分16秒 | 八犬伝いろいろ
橋本治氏が亡くなられたらしい。

これで四半世紀以上待ち続けた「ハイスクール八犬伝」も未完となり、
魔界となった東京で男の子たちはBL展開のまま葛藤したまま、
女の子たちはプリキュアのように日常生活に悩みながら、
「気持ちの悪いもの」になってしまった先生や親友や大人に
翻弄されながらもがいている最中だというのに、物語は強制終了。

「仁」の珠は出てきていないので、該当人物が登場して
いるのかいないのかすら謎のまま。
八王子に揃うはずという思わせぶりなくだりはどうなったのか、とか。

ライトノベルのはしりのように、ころころ変わる視点からの語りや
支離滅裂に近い展開の読めなさなど、中毒性のある橋本文体は
好きとは言いがたいけれど、登場人物の心情が当時としては
かなりリアルで退廃的で淡々としていて夢中になったことは思い出すのです。

「魔界水滸伝」(栗本薫 著)がもう少し人気があって続いていたら、
第三部は「八犬伝」展開だったらしいとかいうのもかなり悔やまれることで
でもどんなに読みたくても作者が亡くなってしまうと、どうあがいても
それはもう叶わないことでしかなくて。

先月の横田順彌氏の死去もかなり堪えたというのに……
デビュー短編集?「宇宙ゴミ大戦争」はタイトルでかなり
損をしているんじゃないかと思うSF短編集。
でもまだそんなドタバタしていない作品ばかりを詰め込んだもので、
筒井康隆氏と星新一氏の中間くらいの作風というか、
少しのロマンチックと淡々としたSF展開が好きでした。

「魍魎少女」1巻発売

2018年09月04日 17時30分21秒 | 八犬伝いろいろ
台風で公休振り替えとなって強制的に会社が休みになりました。
で、停電も重なり積んであった漫画や本を読んで時間潰し。

「魍魎少女」(白石純 著)
親友・八房に殺され身体をバラバラにされて持ち去られた雪之丞。
わずかに残った残骸に意識は宿り、大事に壷に納められた後
彼を盲目的に慕う弟子の少女・林檎丸と共に身体を取り戻すべく
旅を続ける。

一種の不老不死もの。林檎丸が滅茶苦茶強くて、可愛くて
狂気はらんでてとても面白い。
読んだきっかけは「八房」という、事件のキーパーソンになってる
キャラの名前からなんですけど。七つに分けられて持ち去られるくだり
もしも「八つ」だったら「八犬伝」系列かなと思ったんですけど
ちょっと違うみたいで惜しい。

江戸幕末から一気に大正時代。
この時代観なら魑魅魍魎がいびつに存在できてとても雰囲気が出る。
続刊早く出て欲しい。



週刊バイクTV~南房総コンテンツツーリング2~

2018年07月14日 23時07分33秒 | 八犬伝いろいろ
週刊バイクTV~南房総コンテンツツーリング2~

流行りの聖地巡礼と称して、場所は南房総。
まずは「南総里見八犬伝」のあらすじ解説……おじさんである末飛登さんのほうは人形劇の主題歌を歌える世代。相方のお姉さん、岸田彩美さんは「八犬伝」と聞いてもぴんとこない様子。
……「新撰組」「真田十勇士」くらいには、チーム男子モノのドラマや小説の元ネタ知名度上がったと思ってたのになぁ。「八犬伝」の一般的知名度はまだまだらしい。

八犬伝のプロローグを、それなりの時間をとって正しくナレーション。

「金碗大輔は8人の犬士を探す旅に出る」

で、ツーリング巡礼「コンテンツツーリング」スタート。

まずは城跡から。館山城は休館日だったので眺めるだけ。向かったのは滝田城址。
八犬伝の物語発祥の地ということで、

「……ここが発見されたからはっけんでん?」
「発見伝ってそっちじゃないから」

言いたくなる気持ちは判るけど違う(笑)
山に登って伏姫と八房の像を発見。

「さあ、なんという人でしょうか」
「……篤姫?」

(笑)
スタッフさんに教えてもらうも勘違いは続く。

「ふさぎひめ?」
「もう私出たくない、出たくない私引きこもりやから~ふさぎひめ!」
「あ、伏姫」

ふさぎひめって、引きこもってた部分は合ってるけどね!
売ってるパンは普通でした。
特製あんパン美味しそう。つぶあんは王道です。

次は八房の生まれた場所「八房公園」。
「八房と狸の像」。

さっきは伏姫といっしょだったのになんで狸?

「伏姫が狸に化けて」
「……だったら、普通に伏姫と八房の像って書くやろ」
「そうですね」

彩美ちゃん面白すぎる。
ここで八房伝説の解説ナレーション。

そしていよいよ「伏姫籠穴」。
中間地点には「八犬士」の名前が。
籠穴の中にボーリングみたいな玉に八文字が書いてあってごろごろと転がってる所に笑えるというか。

かなりの山奥だけど一度行ってみたいです。

この年まで「八犬伝」全然知らなかったという彩美ちゃん。
おじさん的には文学作品だけど、子供時代の人形劇のイメージが強くて刷り込まれてるらしい。
彩美ちゃん曰く、ちょこっと映画の「八犬伝」を見てみたけれど別物で、(薬師丸ひろ子が)弓を放つところとか、大蛇が出てきたりとか。
今回まわったアレンジがあるんだなと。

その場所に行ってみてから原作を読むと、自分の行った場所が挿し絵のようにイメージできて
「南総里見八犬伝」をよりいっそう楽しむことができる。

それがコンテンツツーリズムの一番の肝。
ローカル番組だけど面白かった。バイクに乗れないことが悔やまれます。

「BABEL」1巻発売

2018年06月03日 01時48分14秒 | 八犬伝いろいろ

(「BABEL」1 石川優吾)

ぞわりと来た。

「BABEL」一巻が発売されたので発売日に購入して読む。
一応雑誌連載で読んではいるけど、まとめて「八犬伝」として読むとまた、作者が物語ろうとする流れがなんとなく見えてくるような気がするのでもう一度まとめて最初から。

で、改めて「ぞわり」と来た理由。
物語が「八犬伝」の序盤の序のはずで、普段なら「この八犬伝に出てくる八犬士はどんな人物なんだろう」と「八犬伝」モードのまま思考が切り替わるのに、伏姫と玉梓のキャラ人物像が強烈過ぎて。

「八犬伝」のテーマを元にする「亜流」(あえてこう呼んでいる)の漫画や小説は、何はともあれ「八人の犬士」が登場すればどんな内容であろうと「八犬伝」モノとしての作品にはなる。

だから、「八犬士」が「八人の○○」であることをまず最初に押し出せば、それがその作者の「八犬伝」の売りとなり特徴となる。
「八人」の「青年」「少年」「男子」が基本としても「八人」の「女子高生」「忍者」「ホスト」「キャバ嬢」「姫」「雀士」他、多種多様に造り出すことが出来る。
タイプの違う人物を八人出して、「私達は運命共同体」などと唱えていれば良いのだから、物語を作る側も物語を追う側も楽と言えば楽。
八人登場しない場合はただのタイトル詐欺に過ぎないのだけれど。

その「八犬士」の物語を陽として表とするなら、「伏姫と玉梓」を含む里見家のどろどろとした怨念や傷痕の物語は影である。
物語の切っ掛けであり、死んだ後も霊的存在となり八犬士の手助けをする「聖女」。
同じように切っ掛けとなり霊的なものとなり八犬士の邪魔をする玉梓は「妖婦」もしくは「悪霊」。

結果的には彼女らが「八犬士」という存在を生み出したのだから、見方を変えればどちらが「聖女」であっても「悪霊」であっても物語は成り立つのである。伏姫はいいなずけとなるべき人物を捨てて家の為に別の雄に乗り換えたのも事実で、玉梓に自分の欲望に忠実というのも抑えの利かない正直者として見ることができ、だからこそ一度「許す」とした言葉を覆した里見義実に執念深い怨みを残したとも考えられる。

「BABEL」の伏姫は序盤の世界で、犬士となるべき年代の信乃や額蔵(荘介)、老年のゝ大法師と同じ世界に生きている。玉梓も然り。
ゝ大は伏姫との間に情のしがらみはないが、八房との間に精神的な強い繋がりを持っている。そして八房を伏姫に引き合わせるという、原作とは逆の役割を担うことになる。

つまりは、王道の「八犬士」の世界に「if」を散りばめて創られているのである。オリジナルキャラを登場させての「if」ではなく、王道筋を追いながら基本のキャラを使っての「if」の物語。

先が気になるのも仕方がない。
物語の、どの辺りでタイトルの「BABEL」の意味が判るようになるのかも楽しみである。

ドリフターズ

2018年04月24日 22時21分44秒 | 八犬伝いろいろ
を読み直してるんですが、まだ5巻までしか出てないことに唖然。
あのぐるぐる眼がの絵柄が好きなのでいいんですけどね。「ヘルシング」だってそうだったし。

この作者さんも「八犬伝」を描きたいだとか、興味あるだとかブログかTwitterのどこかで書いてらした記憶があるので、「ドリフターズ」が無事に完結したら描いて頂きたいものだと思う。