ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

SFアドベンチャー掲載時の【ハイスクール八犬伝】

2009年10月01日 01時21分04秒 | ハイスクール八犬伝


今はもう無き愛読雑誌のSFアドベンチャー。
左が第1話の新連載開始の号。
右はノベルズ①巻発売記事が載っている号。



「ハイスクール八犬伝」の名前の通り、学校内+その周辺のみで
終わる内容ではなくなる、ということをこの時作者以外でどれほどのヒトが
予想しただろうか?

君はねらわれている  ~再び「ハイスクール八犬伝」~

2005年03月02日 00時43分50秒 | ハイスクール八犬伝


・失踪したクラスメイト・微笑子の”腕”を見つけたことを発端に、里見高校に通う
伏見しのぶと荘田礼子の周囲には奇妙な出来事が起こり始める。クラスメイトの失踪、
先生の事故死、正気で無くなっていく大人達。
 化け物のようになった人間が人間を襲う事件が続いたある日、突然東京は黄泉(魔界)
と化す。礼子達を始めとする一部の人間は東京から脱出するも、謎の事件は続く。
微笑子そのものを身籠ったしのぶや、新しい高校に通い始める礼子など
「オンナノコ」達は、新しい生活を受け入れ、「オトコノコ」達は東京を彷徨う。

そして、牡丹の痣が浮かび上がった礼子達は気づいてしまう。

「もしかして、私達『八犬伝』やってるの?」


□ 八犬士 □

(仁)? (未登場)

(義 )荘田 礼子
・しのぶの親友。右掌に痣。ややブラコン。普通の超能力者で、一番普通的
思考の少女。しのぶと美弥を救う為に黄泉の国への入り口を開く。

(礼)赤岩角太郎
・赤岩進学会の塾講師で真面目な好青年。「夜の知性」の持ち主。「実の母親の弟」
という複雑な戸籍を持つ。二人目の義母・船虫の出現で家は崩壊寸前。

(智)鶴川 智彦
・関係のあった佐藤先生(男)殺しの容疑をかけられている、やや不良っぽい
色黒の美少年。犬川くんを助ける為に魔界へ行き「美少女」に変身。

(忠)犬川 将道
・しのぶ達の同級生。真面目がとりえの体育会系。右膝に痣。さらわれた浜路
くんを追って魔界へ。親友の智彦の素肌に触れると金色の龍に変身。

(信)犬飼 美弥
・元トップアイドル歌手の美少女。頬に痣。玉森梓と山下定包の魔手にかかって
いたが、コンテストに応募してきたしのぶと共に「対牛楼」より脱出。

(孝)伏見しのぶ
・里見高校2年生。右掌に痣。里見高校の異変の後、美少女に変貌。黄泉の国
にて、行方不明になった同級生の魂を身体に宿して妊娠中。伏姫かも。

(悌)犬多古文子
・美弥の親友。本業は女子プロレスラー・グレート山林。実は山林富豪のお嬢様。
強い霊能力を持ち、死都となった東京から美弥達を救い出す。

(姫) ? (未登場)


上記の高校生八犬士以外にも意味ありげな人物が多いのに、未完のままなので
その意味ももやもやしたまま15年近く・・・ハッキリさせて欲しいのですよ(怒

将道の美少年な従兄弟の浜路君、礼子のお兄さんの秀輔さん、浜路君のお母さんの
身体をのっとって痴態の限りを尽くす巫女柴、巫女柴の元・彼氏で、甥っ子の
将道をそーゆーイミで愛している若和尚の大輔さん、などなどなど・・・。

秀輔さんは前半結構活躍していたので、(義)の珠の本当の持ち主はこっちの
お兄さんの方かと思ってた。将道は、親友や従兄弟からせまられてるかと思えば、
叔父の大輔さんには逆の視線で見られていたり。(いや、大輔さんは味方だけど)

読み返せば読み返すほど、ちょっと時代が早かったなーと思う。


八人の王子様は、多摩の八王子でいつ出会うのだろうか?

未完のラストのちょっと前の締めくくりがこの一文。
今のトコロでは、女の子達も混じっているけど、本当は原作通り、「八犬士」は
全員男性で、王子様達なのかもしれない。

将道と智彦の関係 ~「ハイスクール八犬伝」~

2005年02月03日 01時01分53秒 | ハイスクール八犬伝


(左側が智彦、右側が将道)

「ハイスクール八犬伝」の続きです。

まともに読むと、頭の中が混乱してしまう今で言う「ライトノベル」のハシリっぽい小説。

「テニスの王子様」で、大石&菊丸のコンビというか、同人誌読んで、
「大菊」っていうのを知ってから、将道&智彦の友情のような信頼関係のような
よくわからない男の子の深い関係っていうのがなんとなく判ったというか。

テニプリの主人公達の学校「青春学園」男子テニス部の唯一のレギュラーダブルス。
(今はもう違うらしいけど)以心伝心で、いつもべったりで、でも「親友」はそれぞれ
別にいる・・・ってそういうのがよく判らない。私はもう中学生でも無いし、
男でも無いので判るはずが無いのだけど。

「ハイ~」では、男の子の「犬士」として判明している唯一の二人が将道と智彦。
でもって親友。でも、将道は「守ってあげなきゃいけない」従兄弟の浜路君がいて、
智彦にも身体の関係があった佐藤先生(男)がいて。そして、東京がおかしく
なりはじめたと同時に、浜路君は魔界(黄泉)にさらわれて人格が変わってしまい、
先生は誰かに惨殺されてしまって智彦はその犯人と思われて追われて魔界に迷い込む。

そして更にややこしいことに。
浜路くんと智彦は元親友で。魔界では、将道をめぐって対決して三角関係。

この二人に翻弄される将道の優柔不断さにイライラしたもんです。
結局は、化け物に(そういうイミで)襲われている智彦を助けて、ようやく自分の
本心に気づいて智彦とそういう関係に。

ちなみに徳間ノベルズMIOのシリーズで、1巻だけふくやまけいこの絵。
可愛いけどちょっと内容に合わんなーと思ってたら、2巻からMEIMUに変更。
個人的にはこっちの絵の方が好きだ。

「魔道士スドー」とかの時代の絵。
今の特撮絵で、この頃のパステルポイントな絵はもう無理だろうと判ってはいるけど。

あたし達って「八犬伝」やってるの?  ~「ハイスクール八犬伝」~

2005年02月03日 00時57分32秒 | ハイスクール八犬伝
 

あらすじ書くの難しいってば。それでもあえて書く。

八犬士として覚醒した(らしい)高校生達は、目的不明の魔界からの化け物と戦う。

一文で書くとこんなに簡単なのに、物語はあんなにも入り組んでいるんだろう・・・。
リアルで読んでいた高校生時代はよく判らなくって、最近読み返してようやく
意味が判ってきたというか。

男の子同士の三角関係はあるわ、近親相姦の説明が延々と続くわ、と普通に読むと
嫌になる。ようするに「普通」じゃない能力を持ってしまったら「普通」じゃない
行動をとった方が、世の中の流れに一番逆らわない方法ってこと、みたいな。

3つ4つの話が幾つかの視点で同時進行。キャラごとに視点が変わるので、
慣れないととっても読みにくい。

「義」の玉を持つ、「普通」の高校生から「普通」の超能力者になってしまった
礼子が一応の主役らしい。普通に悩んでいっぱいいっぱいになってしまって、
「普通」を望んでいるのに「普通」の中の「普通じゃない」部分を敏感に感じ取って
しまってまた悩んでしまう。

東京が沈んで「黄泉の世界」になってしまって、女の子達は東京を離れて「普通」の
生活の中で。男の子達はまだ「黄泉」の中をさまよったまま。
それでも不可解なヘンな「普通じゃない」出来事は続く。

7人目の犬士らしい「大学生のような塾講師」が登場した時点で未完。

作者は「桃尻シリーズ」などで有名な橋本治。
「現代語訳枕草子」や「全訳源氏物語」とかもやり遂げた人でもあるけど、
この「八犬伝」はどうなのかなー。
ライトノベル版とかで、再発行しなおしてもらえないかな。
15年くらい間が開いてるから、現代女子高校生の描写は少し変えなきゃいけないかも
しれないけど。


お気にキャラ。
・智彦くん。(智)