ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

【八犬伝】読者として想像してみる

2010年09月30日 00時13分35秒 | 八犬伝いろいろ
忍者漫画のギャグで一番秀越だと思ったのは
相原コージ氏の四コマ漫画にあった、
武器も無く追い詰められた忍者が【なぜか笑介】の
高山次長と笑介のお面をかぶって「笑介ちゃーん!」「ズッ!」
…で、笑介の後ろに出るお約束のギザギザ効果線を
とっさに掴んで敵忍者に投げて倒すというヤツ。

谷岡ヤスジ先生の漫画のムジ鳥の「アサーッ!ヒルーッ!ヨルーッ!」
の書き文字をぶん投げるようなものですか。


で、忍者でギャグ漫画の【忍たま】です。

コミックスは初期の13巻位までしか読んだことなかったのですが
今は47巻。ちゃんと連載中で定期刊行で20年以上。
中には、再登場まで9年かかった6年生の食満留三郎とか
更にその上をいく再登場まで16年の間が空いた5年生の
尾浜勘右衛門とか。ブランク長ー……。

江戸時代に【八犬伝】をリアルタイムでずっと読んでいた人も
もちろんいたんでしょうけど、途中何年か間があって再び
読み始めたり、親子で読んだりした人もやっぱりいたと思うのです。

”勘ちゃんが16年ぶり復活だよー!”とか”9年目のプリンス”とか
【忍たま】での出てこない登場期間で人気キャラになったり。
まだ顔と名前の出てこない忍たまもいて再登場はいつかなーとか。

そんな感じで想像したら【八犬伝】も、”親兵衛19年ぶり再登場!犬士として!”
”荒芽山から12年後にやっと皆が再会! 待ってたよー!”とか

当時の読者もそんな感じでワクワクしながら読んでいたのではないかと。


ミミつき少年達の苦悩  ~ 【愛犬】 ~

2010年09月29日 23時15分48秒 | おすすめBL

(【ウサギ狩り】【泥棒猫】【愛犬】 鈴木あみ 著)

伝染病によって全ての女性<雌>が滅びて10年。
男性ばかりの世界の中で、極々一部の男性に変化が現れる。
突然変異で動物の耳と尻尾が生える通称<ミミつき>。
男性を魅きつけるフェロモンを出し希少価値として狙われる。

この<ミミつき>シリーズはその<ミミつき>になってしまった
少年又は青年が主役のシリーズ。一話一冊完結なので
世界観は繋がっているけれどそれぞれでも読めます。

一年に一冊のペースで、今日書店に出ていたのが3冊目。
ウサギ耳の【ウサギ狩り】、ネコ耳の【泥棒猫】、に続いて
イヌ耳の【愛犬】。同時にドラマCD化も決定。万歳。

で、主役はイヌ耳となってしまった八尋。と義兄の犬養主基のお話。
ただ、前作のウサ耳の一羽と、ネコ耳の春季のキャラの性格付けが濃い
せいか、今回の<ミミつき>の八尋はちょっと影が薄い。

名前にちょっと反応しました。

男性ばかりの世界というテーマなら萩尾望都先生の【マージナル】
が真っ先に浮かびますが、この<ミミつき>シリーズには
子孫繁栄とかそういう重いテーマは表に出てこないので
割りとあっさりと読めます。

このシリーズはシャレード文庫、【しもべと犬】でルチル文庫、
大体がラヴァーズ文庫なので、益々BL系本棚が濃いめに。

滅亡した国アシハラをめぐる海洋SF浪漫の【アシハラ】シリーズも
同ペースで刊行していてドラマCD化。なかなか続刊が出ないけど…。




ヤツフサ・フセヒメ・八犬士 ~ 【大神】 ~

2010年09月28日 01時36分31秒 | 八犬伝いろいろ
頭に風車のっけてる自称・自縛霊のヤツフサ。犬姫のフセヒメ。
【大神】も一種の八犬士探しのゲームですが。

続編の【大神伝 ~小さき太陽~】には、ヒトガタになった八犬士は
出てこないのかな、と。明後日9月30日に発売だけどどうしよう。

あと、思い出したのが、
【ペルソナ4】だったか【真・女神転生デビルサマナー】
だったか、または両方だったか。
ダキニとか、メタトロンとか、クーフーリンとかの
和洋折衷+アジア圏ヨーロッパ圏の悪魔たちの中にも「ヤツフサ」が。
八つの珠と共に登場。悪魔というより、スレイプニール等と同じ聖獣扱い。

【大神】画集には、八犬士の「人間型」イラストも載っているそうで。

「イヌヅカ」「イヌカワ」…牧羊犬か? 【牧場物語】

2010年09月26日 00時16分32秒 | 八犬伝いろいろ
任天堂DS【牧場物語 キラキラ太陽となかまたち】
「ほのぼの牧場生活シミュレーション」より。

牛さん豚さん鳥さんを増やして、ハムやソーセージにして売ったり
数増やして出荷したり…とか、って本当にそんな内容でいいのか。リアル…。

で、牧羊犬(?)として犬を増やすことも出来るらしいとか。
名前は自動的についていくらしいのですが、その名前が
「イヌヅカ」「イヌカワ」「イヌヤマ」「イヌムラ」
「イヌサカ」「イヌタ」「イヌエ」「イヌカイ」

で、「ハマジ」「フセヒメ」と続く。

なんで「ヤツフサ」がいないのか。
犬を飼ってるアルビオさん、「八犬伝」絶対に好きでしょう。

昔の【クロノトリガー】の猫を増やすミッション思い出した。

サブタイトルが全てを語る  【里見犬太郎高校純情伝】

2010年09月25日 23時47分54秒 | 八犬伝いろいろ
んーーーーーーーー。

「腿膝(ももひざ)三年、尻八年」

と、敬愛する作家の一人、吉行淳之介先生曰くの女性のお尻を
特に嫌味ではなく撫でられるようになるには八年かかる。
(【不作法のすすめ】より)


いつにも増して頭の悪い書き方ですが。

「おしり」に並々ならぬこだわりを持つ主人公
里見犬太郎くんのちょっと助平な学園生活、のお話。

【キャバクラ八犬伝】よりもやらしくなくて
いわゆるお馬鹿H系の漫画です。

「いぬたろう」ではなくて「けんたろう」です。
ついでに、本編のタイトルは【しりけん】。

……。
………他にどう説明しろと……。

あ、
最近注目のおしり漫画といえば、【ももえのヒップ】とか。
文春にも紹介されていたような。
どこかヘンなのに面白いってどういうミステリー。
人体の描き方がどこか爬虫類っぽくて気持ち悪いのに
続きが楽しみになっている漫画作品。
こっちは【砂漠の野球部】(鳥取県舞台の野球部漫画)と同作者。

それぞれの想い  【HAKKENDEN ~異聞八犬禄~】 第8話

2010年09月19日 22時41分23秒 | 八犬伝いろいろ

【HAKKENDEN ~異聞八犬禄~】(河村なつ 著)

【八犬伝】で第8話。ちょっと安心。
前話の表紙の永江くん(親兵衛ですかやっぱり)に助けられた手塚達。

というわけで今回の表紙は里村君?



(上記画像【Gポテトオリジナルコミック「HAKKENDEN~異聞八犬禄~」】頁より)

戦国武将でアイドルグループ

2010年09月18日 23時00分01秒 | 特撮
最初に聞いたときには戦国武将ブームに乗り過ぎだろうと
額を押さえた「戦国鍋TV」。まずどう反応しようかと迷った
光GENJI+忍者のような戦国武将アイドルグループ「SHICHIHON槍」
デビュー曲は「シズガタケの七本槍」。

て、いうか……ツボつきすぎだろう戦国鍋TV。
よくも悪くも「J戦国時代」と呼ばれていた頃のJ系のイメージ
そのまま復活させた感じが…。

更にこのところ妙に自分内でひっかかっている「天正遣欧使節」も
4人組アイドルデビュー。「GO!天正遣欧使節」ってなんだそれは。
真面目にジュリアンやミゲルを調べている私へのいやがらせか。

七本槍がそうくるなら、ぜひともここは「十勇士」とか「八犬士」も。

相葉弘樹君というのはまさに戦国ブームのアイドルだな、と。
【侍戦隊シンケンジャー】でシンケンブルー。
舞台【天聖八剣伝】で主役。【SHICHIHON槍】では福島正則。
【天正遣欧使節】では伊東マンショ 。

ただ、【戦国】の方向がどっかずれてる。
妙な具合に長宗我部元親関連の本が次々に出版されるのとは
ちょっと違う感じにずれてる。

個人的に驚いたのは、【タイムレンジャー】シオン役の子が大人になって
出演していたこと。あとやたらと特撮関係というか、
ウルトラマンやら仮面ライダー演じた子がいろいろ出ているのにも。

あの人の犬になりたい ~ 【犬身】 ~

2010年09月18日 21時32分09秒 | 八犬伝いろいろ

【犬身】(上・下)(松浦理英子 著)


「犬になりたい」という切なる願望を持つ女性・八束房恵は
女性陶芸家の玉石梓に出会い「あの人の犬になりたい」と願う。
房恵は朱尾献との契約により白黒ぶちの子犬となって、梓に
もらわれていき「フサ」と名づけられるが…。

犬身で「けんしん」。音読みなら「献身」と同じ。
倒錯的な精神的SMの世界。そして文章のそこかしこに出てくる
「犬」の文字、または「犬を連想させるもの」としての単語。

「イギー」の名前見て【ジョジョ】第3部のスタンド使いの犬を思い出した。


今週号の文春の書評欄に載っていた小説。
登場人物の名前だけで【八犬伝】絡みかと思って購入。

血涙咆哮  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年09月17日 23時36分50秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
再び、追うもの追われるものに戻った浜路と信乃。
道節と同じように浜路達を追ってきた誰かの火矢がかすり
信乃には涙のように血が顔を流れていく。

浜路は”猟師”として信乃を追う。

追われ追って飛び込んだ先は女性ばかりの大奥。
女のような信乃が飛び込み、何者かわからない女子の浜路が飛び込み
更にそこに「大人の男」達が飛び込んでくる。

女の世界の大奥は騒乱の場となる。


<文春図書館>
【犬身】(上・下)(松浦理英子 著)を購入。感想はあとで。

【賢い犬リリエンタール】(葦原大介 作)も気になるので読んでみようかと。
ここでは『ドラえもん的』と評されていたけれど、自分としては【ヒゲぴよ】
(伊藤理佐 作)をちょっとだけSF色を強くしたっぽい少年漫画だと思う。

【ヒゲぴよ】もとある研究所で作られた秘密実験体。
…「生きてる毛生え薬」だけど。

FSSの「プロムナード」のような ~ 【境界線上のホライゾン】 ~

2010年09月16日 00時24分13秒 | 八犬伝いろいろ

(【境界線上のホライゾン】Ⅲ<下> 川上稔 著)


里見八犬伝をベースに武装 ~ 【境界線上のホライゾン】 ~


というわけで、「3巻」<下>を買ってきました。
しかし、こんなにも表紙で買うのをためらった本は初めてです。
このシリーズは美少女達が表紙ですが、どんどん巨乳娘さん達に移行。
今回購入した巻は特に……。




ちなみに今回も分厚い。

読むのは今週末にでも。

新宿で上演  【新宿八犬伝 第五巻 犬街の夜】】

2010年09月15日 07時22分25秒 | 八犬伝いろいろ
T Factory(ティーファクトリー)
 2010年/30周年記念公演
  川村毅新作「新宿八犬伝 第五巻 犬街の夜 」


最後の上演期間は10/21~10/28。
上演舞台は新宿歌舞伎町の新宿FACE。
8人グループ割引券の「新宿八犬伝最終巻記念・八犬士券」などなど
【新宿八犬伝】に対する並々ならないこだわりの数々。

元の【南総里見八犬伝】の28年完結よりも3年短く。
第一巻「犬の誕生」から25年で外伝をひとつはさんでシリーズ完結。

やまありたにおり ありおりはべり ③

2010年09月15日 00時15分30秒 | 自己カルト的
折り紙で全国制覇なるか? 【ヤマあり タニおり】
やまありたにおり ありおりはべり ②

ちょっと変わった「折り紙部」と「土地神さまとのふれあい」の少女漫画
【ヤマあり タニおり】と【ありをりはべり】のそれぞれ第3巻が発売。


【ヤマあり タニおり】(日下直子 著)

残念ながら、青春折り紙高校生男子漫画はこれで完結。
イケメン体力おバカとイケメン勉強おバカとごくごくフツーの折り紙バカ。

この3人の掛け合いが見られなくなるのはちょっと悲しい。



【ありをりはべり】(日向なつお 著)

今回は特にちまちまちまちま…と手のひらサイズの土地神様が
たくさん出てきて楽しいなぁ(嬉



苺大福の感触に喜ぶ神様とか、


頭に桜の花乗っけてる春の神様・春風三姉妹とか、


タテミナ様の奥さんは美人でとても可愛らしい。
彼女についてオミワタリ(御神渡)の伝承そのままに渡ってきた
豆粒のように小さくてたくさんの神様も可愛い。


やっぱり、タテミナ様はイケメン神様。

主人公の棗の家の神棚の神様とかもどっかほやんとしていて可愛い。

(上記カット【ありおりはべり】③巻より)

肩には八つの刺青を  ~ 【8ドッグズ】 ~

2010年09月14日 23時15分43秒 | 八犬伝いろいろ

【ハル、ハル、ハル】(古川日出男 著)


表紙が強烈な【ベルカ、吠えないのか?】で知った同著者の
【ハル、ハル、ハル】の3番目のお話。

【ベルカ】も私的にはどことなく【八犬伝】と同じような
匂いがする内容だったので。チェックしておいたら
【ハル】が【八犬伝】関連の物語になりました(嬉)。

ハル、ハル、ハル
ハシレ、ハシレ、ハシレ
疾走、疾走、また疾走の物語。

千葉県が舞台のノンストップノベライズ。

教訓をもう一度。千葉県の大部分は房総半島だ。
だからここは八犬伝を利用してるし八犬伝に呪縛されてる。

最初の物語の到達点、再び登場。無意識に目指す場所。
その名も「犬吠崎」。

【サウンドトラック】(上・下)の方が出版年先だけど
こっちの物語にも出ていてそうな人物。三葉瑠でハル。

ねねの話は、「孔雀」から「八犬伝」へ。
NHK人形劇枠の流れ? 【紅孔雀】から【新八犬伝】へ。

ようやく河出文庫になったので今更ながらと思いつつ書いてみる。
ハードカバーは2007年だから3年前。
ついでに、これほど判りやすいタイトルで【八犬伝】なのに
あまり知られていないのもなんだかな。


ちなみに、古川氏は第23回SF大賞受賞者です。
そして初版帯は「爆笑問題」の太田光が書いてます。



さて、様子を見ましょうか。

歌舞伎町の闇の八犬士  ~ 戯曲【新宿八犬伝】 (完本) ~

2010年09月14日 00時08分19秒 | 八犬伝いろいろ
【新宿八犬伝】(川村毅 著)が全5話で完結。
「完本」として出版予定なのがこの本。(今月の9月22日発売予定)

【新宿八犬伝】と【新宿八犬伝 Ⅱ】で持ってますが、やはりこれは
舞台で見るべきお話なんだろうな、と。グランギニョルというべきか
戯曲なので、文章ではその迫力が舞台ほど伝わりづらい。

というか、読んでて内容がよく判らなかったというのが本当(苦笑

今、いろいろな【八犬伝】舞台があるけれど、観に行くべきなのかの
見極めが難しいところ。【美童浪漫大活劇 八犬伝】は興味はあるけどDVDでいいか、と
思ってしまうし、【マッスル八犬伝】は逆に観に行きたかったと思ってる。

この【新宿八犬伝】もラスト舞台の「犬街の夜」を観に行けば良い…のかな?