ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

「アニメ化」だそうで ~ 【伏 ~贋作里見八犬伝~】 ~ 

2010年11月26日 22時05分23秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
明日発売予定の【伏 ~贋作里見八犬伝~】(桜庭一樹 著)が
アニメにもなるそうです。同作者の【ゴシック】に続いての快挙?

どんな感じになるんだろうか。期待半分不安半分。

自分の好みを書き込んでもいいなら、以前イメージっぽい曲と
書いた「荒野流転」が主題歌だった【幕末機関説 いろはにほへと】の
ような絵柄やイメージ展開、または【あやかしあやし】のような
絵柄でも良いかも。

昔、【里見八犬伝】が【THE 八犬伝】として一大プロジェクトアニメ化企画
になったとき、初期の絵柄や動きや展開が自分の想像していたものと
ちょっとかけ離れていて萎えた記憶があるので。

思っていたよりも絵が…雑というか汚いというか。OAVならもっと…。

というのが当時の率直な感想。
声優さんは当時の人気声優ばかりを集めた豪華版だったのでそれで尚更。
(後半は幾分か改善されて、後年、通しでアニメ見たらなんとか慣れましたが)

ともかく、「残るような」アニメになって欲しいな、と。




人狼と狩人と少女 【伏 ~贋作里見八犬伝~】(完結)

2010年10月31日 00時00分22秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
良い獣と書いて「狼」。獣を守ると書いて「狩」。

最終話。
浜路と道節は各地に潜んでいる”伏”を狩る為に旅立つ。
馬琴の【南総里見八犬伝】がついに完結したと、冥土も二人に付いて行く。

旅立ちEND。 でした。

そして細かい謎の残り過ぎるモヤモヤENDでもあったと思う。






だが…狩人が
いなければ俺も
生きがいがない

さあ 森に帰ろう
そこが俺達の場所だ
永遠に続く殺し合いの世界だ……


(【夢幻外伝Ⅱ】収録「狼と狩人と女」より)

読み終えて細かい設定とかいい具合に忘れて
【伏 ~贋作里見八犬伝~】を思い返すと、上記の
「追うもの追われるものの宿命の物語」の短編と
似たような感じかも、と。


(【夢幻外伝Ⅱ】 高橋葉介 著)

最終回少し前 【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年10月14日 22時36分49秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
こっちの地方では週刊文春は明日発売だというのに、先にネットで
【伏 ~贋作里見八犬伝~】の書籍の発売情報を見つけてしまった…orz


【伏 贋作・里見八犬伝】
桜庭 一樹/著 

出版社名 文藝春秋
発売予定日 2010年11月下旬
予約締切日 2010年10月28日
予定税込価格 1,700円
分類 小説・エッセイ



ということは、今週号で最終回ですか。
「俺たち(私達)の旅はこれからさ!」みたいな王道ENDだったら泣く。



伏を狩るモノ達  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年10月13日 01時55分46秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
何かと裏の顔を持っていそうな船虫が団子と冥土新聞最新号を持って登場。

冥土新聞を読んでもらい、「内容が違う!」と怒り心頭の浜路。
それをなだめる道節。先週号に続いてようやく兄妹っぽく。

気のいい女将といった感じの船虫は、浜路に読み書きは出来るように
なったほうがいい、夕方から店を手伝えばいいと、世話を焼くが。

幕府公認の通行手形をもらい、「伏狩者」として江戸から旅立つ決意の二人。



「狩」という字はバラバラにすると「ケモノを守る」。
伏狩りとはいうけれど、浜路は信乃以外の伏にはそれほど躊躇せずに撃ちそう。
唯一、信乃以外の判明している伏といえば子供の親兵衛くらい。

雛衣が伏として登場したから、これから出てくるとすれば道節絡みで
ひくて・ひとよ・おとね・妙真さんとか。

未だに雛衣が伏であった意味がよく判らないけど。

そういえば、網乾左母二郎に該当するような人物出てないかも。
休載中だけど【東方八犬異聞】にも出でいないような。

【トランスフォーマー】シリーズ(BW含む)の迷悪キャラ
「スタースクリーム」(通称スタスク様)のような存在なので
是非とも個人的には出てきて欲しいところ。





ツキノヒカリ  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年10月07日 23時52分30秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
村雨丸の歓喜。
現八の最期。

天守閣から落ちそうになっていた浜路を寸でで道節は捕まえる。



頭上まで昇って、落ちてまた頭上まで昇りそのまま死んだ伏姫
頭上まで昇って、落ちかけて頭上まで引き上げられ戻った浜路


こう漢字を並べてみると、「人」+「犬」の「姫」の伏姫は
今更ながらだけれども、浜路の「水」+「兵」の「路」。
兵士で、ソルジャー。猟師だけのことはある。


信乃との再会は月光の下でかもしれない。

生きている刀  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年10月03日 23時17分10秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
女のような”伏”の信乃 VS 少女猟師の浜路

二人の対決はお城の天守閣まで持ち越されるも、信乃は
雪の中、白い闇の中へと身を翻し姿を消す。
浜路は冥土の【贋作・里見八犬伝】の中で伏姫が八房を
手に入れるために天守閣から飛び降りた出来事をふと思い出しながら
天守閣から落ちていく。

男性の”伏”の現八 VS 懸賞金稼ぎの男・道節の対決。

道節がいろいろな偶然から持っていた村雨丸は、
生暖かい感触を持って、”伏”の現八を
露を濡らしながら嬉々として斬りかかって行く。

現八は”伏の刀”としての村雨丸を取り戻そうとし
道節と対決する。



抜けば玉散る氷の刃

「冷たい凛とした、人の運命を狂わす魔性の刀」の自分内イメージが
「尋常でない人間の想いが詰まった生臭い獣のような生きている刀」
のイメージに。

角川版の【新・里見八犬伝】には「生きている城」が出てくるけれど
獣のような生臭さというならどっちが上だろう。

対照的に角川版での信乃は浜路を失ったことで、あっさりと村雨丸を
捨ててしまう。「この刀のせいで…!」…で、ラストの悲劇に拍車を。


血涙咆哮  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年09月17日 23時36分50秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
再び、追うもの追われるものに戻った浜路と信乃。
道節と同じように浜路達を追ってきた誰かの火矢がかすり
信乃には涙のように血が顔を流れていく。

浜路は”猟師”として信乃を追う。

追われ追って飛び込んだ先は女性ばかりの大奥。
女のような信乃が飛び込み、何者かわからない女子の浜路が飛び込み
更にそこに「大人の男」達が飛び込んでくる。

女の世界の大奥は騒乱の場となる。


<文春図書館>
【犬身】(上・下)(松浦理英子 著)を購入。感想はあとで。

【賢い犬リリエンタール】(葦原大介 作)も気になるので読んでみようかと。
ここでは『ドラえもん的』と評されていたけれど、自分としては【ヒゲぴよ】
(伊藤理佐 作)をちょっとだけSF色を強くしたっぽい少年漫画だと思う。

【ヒゲぴよ】もとある研究所で作られた秘密実験体。
…「生きてる毛生え薬」だけど。

因果因縁 【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年09月11日 00時53分48秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
【因果因縁】という言葉がある。

因果の”果”は伏達によって閉じられた。

信乃と浜路の出会いを次への”因”とするなら

「伏はいなくならない運命」
「存在する限り撃つのが猟師の宿命」

信乃と浜路の出会いは”縁”でもあるのではないかと考えてみる。



少女革命  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年09月08日 00時05分49秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
因果の終わり。

昔、里見の城主に首を落とされた怪盗玉梓の呪いが”因”。
里見の一族がいなくなり城も無くなり森も無くなって”果”。

玉梓の呪いはやっぱりあった。

第一話では、伏姫を「負」の力を持ってしまった子、
殺さなければ「傾城」となると予言した銀の歯の森の占い師の
首を刎ねたのがきっかけかと思っていたのだけど。

里見の一族と、銀の歯の森の一族との確執はその流れの途中だったと。

鈍色の奥方だった簪は結局何だったんだろう。
思わせぶりな割りには何もないまま死んで消えてしまった。

個人的に思うのは。
「銀の歯」が櫛のイメージだから、藍色が吊城の「櫛」。
城を引き継ぐにはあまりにも力不足な鈍色を、吊城に留めておく為の
押しピンのような役割となったのが奥方の「簪」。

銀、簪、櫛。女性の象徴。花魁で隠れ「伏」だった銀色がその塊。
鈍色が幼い日に夢見ていた世界の住人。

少女として成長したかった鈍色の願望世界だったのでは、と。


<今週の文春記事>
・マツコ・デラックスのインパクトが強すぎ。

・「おんなの窓」がほんっとーにつまらなくなった。

『子育てより「ハンター×ハンター」の続編早く出せ富樫!!』
と憤るそっちのFANの人たちの気持ちが少しだけ判った。

蛍火   【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年09月04日 21時17分45秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
殺したかもしれない伏姫を、鈍色の一番近くにいた大輔を、
僧となり祈りの日々を、鈍色から託された村雨丸を。

伏姫が死後か死ぬ直前かに産み落とした妖威怪異の子供達。
その血脈かもしれない「伏」の現八に大輔は殺され
村雨丸は「伏」達の手に渡る。

銀の歯の森の奥。
伏達は本能に従って駆ける。




伏の子供  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年08月28日 00時21分37秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
伏姫の最期。と、村雨丸。と、吊城の崩壊炎上。
鈍色の最期。と、赤い着物。と、大輔の祈り。

「抜けば、玉散る、正義の刃……」



合併号だったので2週間空き。お盆をはさんでいたので
時間的にはあっという間だったけど。

そしてその間になぜか【忍たま】に片足漬かりかけ状態に。
【学園八犬伝】の第3話も気になるのに。

ところで、感想文は次の号が出る前日までと一応決めて
書いてますが(今月は文春そのものが忙しくて読めなかった)
この話で三十四話となっているのに、ブログ感想は<33>。
…どこですっ飛ばしたのやら。

昔話 【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年08月11日 23時38分08秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
八匹の伏は安房の国に入り古寺に宿をとる。
現八と信乃は盲目の和尚から昔話の続きのような話を聞く。

青年時の鈍色の話。不細工なままで成長した。
それはいいのだけれど。

神様が造形する途中で、「あ、これは失敗作だったね」と
うっちゃった、魂を入れる前の土人形のようにさえ見えた。

の辺りの文、なんだか浮いてる感じがする。
【ハイスクール八犬伝】の文章を読んでいるみたいな感じ。

それはともかく。
不細工でも小さくても鈍色は立派な吊城の主となっていて
人々から尊敬されていて。そして同じように不細工で
鈍色とそっくりな彼の叔母の藍色が天守閣にまだ幽閉された
ままでいて。吊城は危いバランスをとっていたらしい、と。

伏姫もいた。天守閣の更に上の一番上の小部屋に。
ほとんど彼女が幽閉されていたときの記録は残っていない。


すぐに死んだか、人間以上のモノになって生き続けているか。
もしくは、伏姫自身が「伏」になって森へ戻って子供の伏を
増やしていったか。



本屋さん大賞の欄の隅っこにひっそりと勧められている
【星新一 1001話をつくった人】(上・下)。作者が
最相葉月氏というだけで読まねばという気持ちになる。
(【青いバラ】は本自体が宝石のような感覚になる内容)

平岩弓枝氏の【御宿かわせみ】もネクストジェネレーション。
「明治編」に切り替わったのでまた文庫本集め直そうかな。

あと、気になるのが【三銃士】のA・デュマのお父さんの
物語らしい【黒い悪魔】(佐藤賢一著)。
なんでここで父親の生涯の小説が出てくるのか不思議。

枝分かれの束  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年08月04日 10時41分51秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
徐々に初期の頃の、伏姫や鈍色のいた時代に話がリンクしてきました。

自分的には【銀の歯の森】を原作の【鈴の森】とちょっと
イメージ被せながら読んでいたらしいです。このエピソードでは、
喋っているのは信乃だけれど中心人物として動いているのは
伏の毛野だから。

そして、伏達八匹は故郷らしき安房の国を見に行こうと
旅立つ。或る意味「八犬士故郷に還る」。

獣の「伏」の元はどう考えても伏姫なんだろうけど。
毛野や信乃、銀色や葉や花、雛衣達は普通の人から突然
生まれる突然変異なのか、それとも静かに暮らしている
人間のような「伏」と、獣のような「伏」がいて、
追われている「伏」は後者なのか。
短い寿命で、それでもあちこちにいるということは
「伏」に何かの加護でもあるのか。

それこそ、「伏姫」が人でない存在になっていたとして
未だ安房の里見の里のどこかで生きていて、次々に
「伏」を生み出しているとか。



書評頁にて【マルガリータ】が取り上げられていた。
「千々石ミゲル」って一発変換で出てきて驚いた。
読まねばと思うけれど、まだ気力がちょっと。
そういえば、大学の時に日本画と宗教との問題について
学んだときにこのときの天正遺欧少年使節達と共に
時の法皇様の元に届けられた屏風のことを思い出した。

狩野派だったか何派だったか忘れたけれど、とにかく
名のある絵師の屏風も一緒に海を渡って、その後
その屏風はどうなったのか。不明なままのその謎の屏風を
探し続ける研究者達は国内外にそれぞれ確かにいて。
紙で作られているものだから、ほとんど絶望的に近いのだけど
それでも探し続ける人達。私にとってはこっちの方が浪漫だったり。

あと、【7人のシェイクスピア】でハロルド作石氏が
取り上げられてた。【ゴリラーマン】懐かしいな。
最後の最後であのゴリラーマンが笑ったんだ、確か。

MOTHER  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年07月29日 22時26分56秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
親兵衛の母親・銀色登場。

重要な架空キャラには色が名前についてるのか
銀色、藍色、鈍色と思い出してみる。

自分達”伏”のことを嗅ぎまわり
遠い先祖ともいえる”伏姫”のことまで
調べる冥土の大事な紫の風呂敷包み。

銀色は禿達にこっそりと取ってこさせると
その場にいた伏達・・・信乃達7匹に
読み聞かせ始める。



で、今週の【贋作~】の次の頁が「とうでん紀行」で
『八王子城』の歴史物語が。
・・・いつだったかの里見香奈女流名人のときもでしたが
狙ってますかこれは。

【おんなの窓】が最近パワーダウンしてるような。
クロとニャコと焦っているようなのらりくらりと
過ごしてどこか殺伐としているような雰囲気が良かったのに・・・。

邂逅  【伏 ~贋作里見八犬伝~】

2010年07月24日 23時08分03秒 | 【伏 ~贋作里見八犬伝】
雛衣は助からないらしい。

毛野は、信乃と雛衣を診たモグリの医者である現八の二人も
自分と同じ”伏”であることを知る。
現八は自分達”伏”のルーツを語る。
遠い森の国の勇敢で聡明な美姫と牡丹の痣を持つ不思議な白い犬の物語。

毛野達は現八の知る”伏の仲間”に会いに行く。



うっかり原作のイメージで、花魁に化けていた”伏”が毛野かと
思い込んでいたけれど違ってました。
花魁で、浜路に撃たれたのは「小文」。
「毛野」の初登場は死んだ後のさらし首。

その少し前に初めて江戸に下りてきた浜路は
首筋に痣のある”伏”・・・「信乃」に出会ってる。

水溜りの氷を割って「割れた夜空を歩いてるよう」と
笑う人間の少女の浜路を”伏”の信乃は気に入ったような
素振りさえ見せていた。野生のカンで浜路が銃を向けるまで。

「死体」として登場した毛野の人生が、信乃から今浜路に
語られている訳であるけれど、思えば、この雛衣絡みのエピソードで
毛野は雛衣を切った番頭その他を「嬲り殺して捕まってさらし首」
になり、信乃はそれを見届けに来て、”伏”の生き方について
邂逅しながら考えていたんじゃないかと。
そこに、その答えのような抽象的な呟きをもらした浜路が来たので
「ほんとうだな」と思わず声をかけ、浜路を殺さずに消えた。

・・・と、自分勝手に想像してみる。


今週の文春で気になったこと。
・【マルガリータ】 
 天正遣欧少年使節団の一員として選ばれたにも関わらずバテレン迫害
 の前に棄教し結婚、それでも不遇の人生を送った千々石ミゲルの物語。
 クリストファー・フェレイラ神父の棄教までの物語【沈黙】と一緒に
 読み返すと、この辺りの「神の十字架の教え」がいかに翻弄されて、
 国主が変わると「宗教」というものの価値が反転してしまう不条理感。
 中浦ジュリアンの死でフェレイラ神父の運命が変わってしまうくだりに
 『殉教』という言葉の意味を考えさせられる。
 

 フェレイラ神父は、【新・幻魔大戦】(石ノ森章太郎 作)や
 【外道忍法帖】(山田風太郎 著)では魅力ある悪役なので
 個人的にはとても好きな人物なのですが。基本はやはり
 遠藤周作の【沈黙】。

・西原理恵子の対談記事。
  個人的には学年誌に連載していた【晴れた日は学校を休んで】が№1。
・おんなの窓
  ・・・クロが死んで、結婚までのエッセイ漫画のほぼレギュラーだった
  猫2匹ともがいなくなってしまった(涙 去年のニャコと共に合掌。