日々雑感

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現代の城

2013年12月22日 | Weblog
現代の城

小高い丘にある20階建てのマンションは遠目にはお城のように見える。それはそう見えるだけで、戦国時代に建てられた城とは中身が全く違う。

戦国の世の城は、合戦に備えての建物である。白壁には銃口の穴がたくさんあいており、本丸に到着するまでには、いろいろなカラクリや仕掛けがあり、容易には近づけないようにできていた。配下の武士を守るために、建てられた建物だからそれは完全に要塞である。

丘の上に建つマンションは、夜になると一軒一軒明かりがついて、家庭団欒が始まる。
武士団の様に、命を守るような緊張は、全くない。それに比べて現代のお城は家族全員がくつろげる「我が城」である。
夜になると明かりが灯るだけでも心が温まる。蜂の巣のような一軒一軒に明りがともって軍艦飾のようなマンションになる。
そしてそこは今日いちにちの疲れを癒す所だけではなく、明日への活力を養う所でもある。
夜目にも美しい姿をしているこの現代のお城が、全戸にそして全員に平和と幸せをもたらす様にと、祈りたくなった。