ICT立国はまやかしか？

Japan Is Backとかいろんなしょ～もない名前の戦略が次から次に発表されている。電気通信技術(ICT)の利活用により、行政サービスや医療や介護の無駄を省き、デマンドレスポンスとやらで省エネするとか、耳には心地よい言葉が踊る絵空事のような戦略が。あたしは現首相が口にするとすべてのことが嘘っぽく軽く感じてしまう特殊な耳を持っているのか、とにかくすべてが空しいと感じる。と同時に、ICT立国を語る首相や官僚や企業トップが「語らないこと」に気を取られてしまう。あたしって、よっぽど性格が悪いんだと苦笑するしかない。

「語らないこと」とは・・・

ICTその他の利活用で、出力の安定しない再生可能エネルギーの最大限の活用を目指す、というようなこと。脱原発しても日本が世界に誇るICTを利用することで、再生可能エネルギーが大幅活用できる、というようなこと。諸外国より進んでいると霞ヶ関と永田町が吹聴する「日本のICT」とやらを生かして、円安でも電気料金が上がらないように国内にふんだんに存在する自然エネルギーを最大活用して発電する、といったようなこと。本当に日本のICTが進んでいるのなら、再生可能エネルギーがトータルのエネルギーに占める割合が半分以上という北欧諸国のICTは、いったいどれだけ日本の先を行ってるんだろう、と意地悪なことを考えてしまうのである。

とにかく、天候に左右されるから再生可能エネルギーは使えないって切って捨てるようでは、ICT立国だとか技術立国だなんて嘘っぱちで噴飯もので、え～と、え～と、とにかく誇大広告なのである。都合の悪い現実を直視せず自分の身内のことしか興味のない政治家と、国民に現実を直視させない官僚と、自らの失敗や他人の優れた例に学ばない国民。なんだかなぁ。