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ニホンカナヘビ


ニホンカナヘビが、ギャラリー玄関先のハクモクレンの幹に張り付いていた。普段見ているカナヘビよりも緑っぽい感じなので写真に収めることにしたが、あとで見ればいつもの茶褐色。カナヘビの尻尾は長い。思っていた以上だ。
カナヘビのことを、子どもの頃は「チョカンキロ」と呼んでいた。最も身近にいたトカゲで、捕まえようと追いかけると尻尾を切って逃げた。切れた尻尾は生き物のごとくクネリクネリ・・・。それに気をとられているスキに本体はどこかに逃げていた。そして、たま〜に、尻尾がないトカゲも見かけた。この尻尾切り、再生するとは言え、生きのびるための最後の手段だから相当な痛手を受けるようだ。衰弱して死ぬものもいるとか・・・。人間の世界でも尻尾切りを度々見るが、こちらは自分の尻尾ではなく、ほとんどの場合部下だ。部下に責任を押しつけ、自分は知らんふりして生き残ろうとする。人間様は、トカゲ以下と言うことか。
トカゲの仲間のヤモリやヘビ類は苦手だが、このカナヘビだけは違う。ヘビ類のような特有のヌメヌメした肌感でなく、乾燥肌のようだからかもしれない。子どものカナヘビなら手の平だって乗せられる。太陽にかざせば、透通って呼吸しているのがよく分かり感動ものだ。
ところで、カナヘビのことをずっとニホントカゲと思っていたが、ニホントカゲは、あのギラギラした体に縦縞模様が入ったトカゲだ。こちらはちょっと苦手だ。だけど、しっかり見るとこちらもなかなか魅力的だ。苦手なヘビ類だって、よく見れば可愛いのかもしれない。畦草刈りでは、草の茂みから逃げないシマヘビを分からず、毎年1匹か2匹は二つ切りしてしまうが・・・。
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