今週の18日、19日の2日間にわたり、経済産業省(METI)と新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)の共催により、「東アジアサミット(ESA)省エネルギーカンファレンス」が開催された。
本カンファレンスの概要およびサマリー(日本語版と英語版)については、NEDOのHPにて開示されているので、以下に示しておく。
NEDO-HP:http://www.nedo.go.jp/informations/press/190619_2/190619_2.html
このコンファレンス開催の背景には、本年1月にフィリピンのセブ島で第2回東アジアサミット(EAS)が開催され、「東アジアにおけるエネルギー安全保障に関するセブ宣言」が採択されるとともに、安倍総理から「日本のエネルギー協力イニシアティブ」が提唱されたことがある。
その「セブ宣言」の実現に向けた具体的な活動の一環として、本カンファレンスが日本の呼びかけによって執り行われたものである。
私も2日間フルに出席し、参加各国(ASEAN10カ国、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドおよび日本)の省エネ政策の最新動向を知ることができた。また、日本側からは、産業界や研究機関から省エネ政策や業界の省エネ活動など、幅広い先進的な事例や実績が紹介された。
日本が「エネルギー効率化と省エネルギー(EE&C:Energy Efficiency & Conservation)」を進めるためには、こうした地道な活動の積み重ねが必要なのだろう。カンファレンスの事務局を見事に勤められたMETIとNEDO方々に感謝するとともに、敬意を表したい。
特に印象的であったのは、中国政府の発表。政府の力が他の国よりも強いのであろうが、国としての高い目標を立て、相当な強制力で目標達成を推し進める意志と意欲を感じた。中国は本気であると実感した。
同時に、各国ともお国事情は異なるものの、EE&Cを進めるための方策は、①法的規制(ムチ)、②経済措置(アメ)、③行政措置(管理監督)の組み合わせである点では、どの国も同じであった。というか、この点でも日本のオイルショック後の産官学が一体となった省エネプロセスがお手本となっているのであろう。
最後にEE&C分野では日本は必ず世界のリーダーになれると確信した。また、リーダーにならねばならないという覚悟も再確認できた。
いずれにしても刺激的かつ示唆に富んだ2日間であった。
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