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自然の中で見つけたステキなモノ

立谷教会跡地(玉之浦)

2007年03月08日 | 五島のお話

                    信仰の深さを感じました

先日「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が、文化庁がユネスコに提出する世界遺産登録の暫定一覧表に入ることが決定されました。その教会群の多くは五島列島にあり、ここ福江島にもたくさんの教会や遺産が残っています。

                   

ここは玉之浦にある立谷教会跡地。石碑に刻まれた解説にはこう書かれています。

1797年(寛政9年)大村藩に住むキリシタン達の五島移住が始まった。

当時の大村藩主は、キリシタンであった側近の士族、鶴田沢右エ門を福江藩に依頼し、その配慮の結果、鶴田家はこの立谷の地に幽閉流刑されることとなった。その後、田原要蔵、永山平蔵らの移住があり、キリシタンが形成されていった。

1865年、大浦天主堂でプチジャン神父による信徒発見があり、鶴田沢右エ門らも念願のカトリック教会復帰を果たした。

1873年にキリシタン禁制の高礼が撤去されると、その5年後、1878年この地にキリシタン復活後最初の教会堂を建立し、翌年1879年ロカイン司教により献堂祝別された。

しかし、この貴重な教会堂も、1987年に老築化により自然倒壊するに至った。

この立谷教会跡地は、先祖の偉業を風化させぬよう、1999年井持浦ルルド創設100周年記念の年に、立谷教会に安置されていた無原罪のマリア像を再び在るべき場所に戻し、整備したものである。 

        

なるほど。ここには約200年前に命がけで信仰を貫いてきた人たちの思いが脈々と受け継がれているのか。

大宝から玉之浦に向かう途中の道路脇に、ミニチュアの教会がたっているので、以前から気にはなっていたのですが、まさかこんな山の中にこのような信仰の場があるとは驚きでした。車で入るにはちょっと狭い場所ではありますが、道路脇に車を停めて歩いて5分くらいで行けると思います。あまりパンフレットなどには載っていませんが、玉之浦でミニチュアの教会を見つけたら、ぜひここまで足を運んでみてください。五島独特のキリシタン文化に触れることができますよ~