I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

ヒツジグサ(未草)とホテイアオイ(布袋葵)

2007年07月04日 | 植物のお話

                    五島氏庭園心字が池にて(午前10時頃)

Kittyと石田城の中にある心字が池にスイレン(睡蓮)の花を見に行ってきました

水面にはスイレンの葉がびっしりと敷き詰められていて、その上に咲く真っ白な花は、まるで緑色の絨毯の上にちりばめられた宝石のよう とってもきれいですよ~! 

                   

私たちは普段この植物を「スイレン」と呼びますが、それは園芸上の呼び名で、本当の和名はスイレン科ヒツジグサ(未草)というそうです。未の刻、つまり午後2時頃に花を咲かせるので、そう呼ばれるようになったそうですが、実際には日が昇り明るくなると花が開き、薄暗くなると閉じてしまいます。

                   

また一つの花は一度咲いたら終わりではなく、2~3回開いたり閉じたりするそうです。黄色やピンク色の花もありましたよ~

                   

池の隅にはミズアオイ科ホテイアオイ(布袋葵)の花も咲いていました。名前の由来は、「葉柄の膨れてる部分が布袋様のお腹のようだから」(笑)。

                 

確かに、葉っぱの付け根の部分がぷっくりと膨らんでいる(←浮き袋の役割をしているらしい)のですが、まさか布袋様のお腹に由来しているとは ちょっと笑っちゃいました このホテイアオイは熱帯アメリカ原産の帰化植物で、観賞用に池に浮かべておくのにはもってこいですが、用水路や田んぼに繁殖すると、とても厄介な植物なんだそうです。やっぱり帰化植物って強いんですね~

ハスやヒツジグサ(スイレン)など、水草の花の時期はまさに今!早朝に見に行くと花が開く様子が見られるようです。明日は晴れそうだし、ちょっと早起きして見に行ってみようかな~?

 

五島氏庭園心字が池

場  所 : 五島市池田町1-7 
電  話 : 0959-72-3519
時  間 : 9:00~17:00
入園料 : 大人350円


フジナデシコ(藤撫子)とヒメハマナデシコ(姫浜撫子)

2007年07月04日 | 植物のお話

                    樫之浦漁港にて

「大和撫子(やまとなでしこ)」と言えば、古来から日本女性の清楚な美しさを表す言葉。五島では今そのナデシコの花が満開の時を迎えています

                   

港を散歩しながらふと目を降ろすと、碇をつなぐロープの隙間からピンク色の花がのぞいているのに気が付きました。「何の花かしら?」と近づいてみると…

                    

ナデシコに似た小さな濃いピンク色の花が、まるでアジサイのようにびっしりと咲いていました その時は分からなかったのですが、後で調べてみたところ、どうやらこの植物はナデシコ科フジナデシコ(藤撫子)であるらしいことが判明!花の色が藤色であることから「フジナデシコ」という名前がつけられたそうですが、実際は藤色というよりはむしろピンク色です。葉が多肉質で、光沢があるのは、海岸性植物によく見られる特徴で、海の近くに生息することからハマナデシコ(浜撫子)とも呼ばれています。 

 

                   

こちらは勘次ヶ城で見つけたナデシコ。最初はこちらの方がハマナデシコだと思っていたのですが、どうやら同じナデシコ科ヒメハマナデシコのようです。

                   

フジナデシコと比べると、こちらの方が淡いピンク色をしています。環境によって色の変化があるのかも知れませんが、ヒメハマナデシコの方が藤色に近いような気がします。ちなみに、今回分かったことですが、英語の“pink”はこのナデシコの花に由来するのだとか。つまり、この花をpinkと名付けた後、この花のような色がpinkと呼ばれるようになったというわけです。ナデシコの色は元祖ピンク色なのです

ピンク色の由来となったナデシコの花。もしかしたら花が由来になってできた色の名前って他にもあるのかも知れません。そう考えると花を観察するのがますます楽しくなってきたkero-keroなのでした