馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

母97歳死去、捨てそこなった駄犬である次男の想い..春の祝宴と遭難。

2022-01-20 17:17:15 | 日記

続きです。

増改築を繰り返した築35年
平屋の古い木造建築
戸板から隙間風が吹き抜ける
6畳部屋4つ、8畳一つ、16畳のリビング、茶の間、キッチン二つ、トイレ二つ
浴室一つ
玄関二つ、2世帯住宅には7人家族で住んいた。
親父が亡くなって、お袋と弟の二人暮らしになった。
寂しい4年が過ぎた。
晩婚だが、弟が縁あって結婚することになる。
嫁さんは大学医学部の付属病院婦長。
奇しくも、花嫁さんが勤務する医薬理系大学の付属中高の中学に息子は入学した。

3月、横浜のホテルで結婚披露宴と息子の入学祝い
親族、いっぺんに春が来たと大喜び。
お袋も久々安堵の笑顔を振りまく。
その披露宴の喜びも束の間
暗転するのだ。
兄の奥さんから夜、自宅に電話が入る。
「警察からの連絡で、主人が八ヶ岳で遭難したの連絡」


当時の記録
親父には弟の結婚を見せられなかったが


弟夫婦が結婚して同居をした。


まもなく、息子が中学合格した時


その学校は弟の嫁さんが勤める医学系の付属で


家族で幸せがいっぺんにきたと喜んだ。


その直後に兄が3月の八ヶ岳連峰で遭難の一報が


兄の嫁さんから入った。


幸せな瞬間が暗転したのだ。


私は後輩の山道具を早朝の新宿駅で受け取り


駅前でパンツ一つになり着替えた。


特急あずさに兄嫁と乗った。


車内放送で、私の名前が呼ばれた。


「車掌が通りかかりましたら、お声かけてくだい」


車掌は紙切れを手渡した。


只今、救出されましたのメモだった。


兄嫁は車内の好奇な目も憚らず泣き出した。

下記プレビューは中高年登山愛好家には参考となります。
一読を


参照
兄の遭難始末記


弟の嫁さんは後に大きな役割を果たすのだ。
続く。

フォレスタ(FORESTA)<あずさ2号> RailSim 2

母97歳死去、捨てそこなった駄犬である次男の想い .ちゃぶ台返し。

2022-01-20 08:31:43 | 日記



続きです。
まだ携帯電話もなく私が持つポケベルが
唯一の連絡手段。


兄と二人新幹線飛び乗り、越後湯沢の旅館で
布団に朝風呂浴びた浴衣姿で目を閉じ、両手は魔除けの短刀を握る父と対面。
兄が警察官駐在所に出向き調書にサイン。
葬儀社の送迎マイクロバスに
棺を通路に置く。
運転手は二人
14時横浜自宅へ向かう。
弟に連絡する。
「棺を運ぶ費用は45万円」
無言の車内
19時 自宅着。
既に、両親の親族は那須から駆け付けていた。
棺を座敷に運び入れた。
棺の上蓋を開ける。
お袋は、棺にすがりつく。
「あんたどうして」
絞り出す嗚咽の叫び。
私は立ったまま見詰める。
幼い頃の情景が浮かぶ。
狭い部屋で両親の喧嘩が始まり
酔った親父がちゃぶ台返しをするのを
逃げ惑うお袋。
呆然とする3人兄弟。
外でも諍いを始め
私は離れてついて行く
後年 お袋は言った。
「結婚して三日目に逃げ出したかった。
でも東京のことは分からない
田舎にも帰れない」
気の強いお袋の涙。
私の妻が一緒に暮らした2年間で
言った言葉。
「気丈夫で負けず嫌いのお母さん」
親父は、身体がひ弱なお袋の為
長生きの願いで旅。
最後の写真は長生きの泉の門前。
親父は、お袋が先に死ぬと思い
生前に墓を買った。
しかし、自分が72歳であっけない客死
お袋は10年間の介護暮らしの生き末
97歳まで生きた。
何人も逃れられない人生の迷いを辿り
死ぬことで完結。
葬儀後、実家に住む弟は当時サラリーマン
兄は東京で公務員暮らし。
日中
親父への想いから
夢苦のお袋を案じて
私は片道2時間かけて週一様子を見ることになる。
次男の私はは、どんなに嫌われても
駄犬の如く寄り添う。
弟が結婚するまで続く。

【高音質】蘇州夜曲/アン・サリー(Japanese Jazz singer :Ann Sally 「sosyu yakyoku」)