6月に見つけた野草の花
メノマンネングサ(雌の万年草)
Sedum japonicum Siebold ex Miq. subsp. japonicum var. japonicum
ベンケイソウ科 マンネングサ属
花 期 : 5~6月
生育地 : 山地や海岸の岩上
分 布 : 本州、四国、九州、沖縄
RL指定 : なし
撮影 6月 長崎県
学名を見ると、japonicumが3個も使われていて、よっぽど日本が好きな植物なんでしょうね
それに、亜種の変種とは、ちょっと変わっている
メノマンネングサは、乾燥に強く、強い日差しの下では葉は堅くなり、蜜に群生するが、弱光下では茎が細長く伸び、葉の間隔が開いて、より光を得られる形態をとる
この個体は、海岸の岩の窪みに生えているので、日当たりがあまりよろしくない
よって、ひょろひょろと間延びしたように見えるのだ
生育地は乾燥した場所で、花茎を短くしたり、CAM型光合成により、葉からの蒸散を抑制する事で環境に対応している
CAM型光合成とは、ベンケイソウ型有機酸代謝型光合成の事で、夜間CO2を取り込みリンゴ酸を生成して液胞に貯蔵、日中は逆にリンゴ酸からCO2を生成し、光合成に利用するもので、日中に気孔を開けCO2を取り込む必要がなく、蒸散による水分の損失を抑制する事ができるので、乾燥地帯の植物や着生植物に多く見られるシステムなのだ
メノマンネングサは、離弁花類常緑多年草で日本固有種
茎は普通赤色で、鬚根を出して横に長く這い、上部が直立し、よく分枝する
葉は互生、肉質で円柱形、長さ5~12㎜
花序は3出集散状で、多数の黄色い5弁花をやや密に付ける
雄蕊は10本、心皮は5個
果実になると心皮が水平にちかく広がる
20230614 記事アップロード
20230614 画像アップロード