花追い放浪記

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ケミヤマナミキ コウの花図鑑

2021-07-29 | コウの花図鑑

7月に見つけた野草の花(九州北部)

 

ケミヤマナミキ(毛深山浪来)

 Scutellaria shikokiana Makino var. pubicaulis (Ohwi) Kitam.

 

シソ科 タツナミソウ属 
花期 : 6~8月
生育地 : 山地の林床、林縁
分布 : 四国、九州
RDB指定 : 環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類

長崎県ではミヤマナミキは観察できるが、ケミヤマナミキは自生していない
以前からケミヤマナミキの自生地に関しては、場所を聞いていたが、昨年別の山系で見つける事ができた
きれいな花を咲かせる植物ではないが、非常に珍しいものなので、観察に出向いてみた

環境省のログによると、自生地は香川県、徳島県、愛媛県、大分県、宮崎県、鹿児島県が示されているが、生育状況が不明な場所が多い
熊本県のレッドリストにも指定されているので、自生地が確認されているのだろう

自生地に到着すると、花が残っているのは一株のみで、来るのが遅かったようだ

葉柄や茎に毛が多く生えていて、名が示す通りの姿だ

単にミヤマナミキより毛が多いだけのものかと思いきや、なんか葉の形状が違うような・・・
ミヤマナミキより葉が大きく、鋸歯が尖っておらず丸い気がするが、このあたりは個体差がありなんとも言えない

葉の表面や葉縁にも毛が生えている

ケミヤマナミキは、ミヤマナミキの変種で、全体に毛が多く、葉の節間が短い
花は花穂にまばらに咲き、花は白~薄紫で、下唇に斑点を有する
花に関しては、ミヤマナミキと異なるところはない

下図は長崎県で撮影したミヤマナミキ
確かにケミヤマナミキと比較して節間が長く、草丈が高いように見える
この個体を見る限り、ケミヤマナミキより葉の鋸歯が荒く、尖っている印象

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