to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ミス・ポター

2007-10-19 01:07:02 | the cinema (マ・ヤ行)
原題 MISS POTTER
製作年度 2006年
製作国・地域 イギリス/アメリカ
上映時間 93分
監督 クリス・ヌーナン
製作総指揮 レネー・ゼルウィガー 、レニー・ゼルウィガー 、ルイス・フィリップス 、ナイジェル・ウール 、スティーヴ・クリスチャン
脚本 リチャード・マルトビー・Jr
音楽 ナイジェル・ウェストレイク
出演 レニー・ゼルウィガー/ユアン・マクレガー/エミリー・ワトソン/ビル・パターソン/バーバラ・フリン/マッティエロック・ギブス/ロイド・オーウェン

ピーターラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの波乱に満ちた半生を描いたヒューマン・ドラマ。

1902年、ヴィクトリア王朝時代。封建的で身分の高い女性が仕事を持つことなど考えられなかった時代に、上流階級の女性ポター(レニー・ゼルウィガー)は“ピーターラビットとその仲間たち”の物語を次々と出版する。やがて編集者のノーマン(ユアン・マクレガー)と恋に落ちるが、身分違いの恋には思わぬ運命が待っていた。 (シネマトゥデイ)

20世紀初頭、まだ女性は親か夫に頼って生きるしかなかったその頃、好きな絵本で身を立てたいと願うポターは、
自ら出版社に赴き、絵本の出版にこぎつける。
世間体を気にし、干渉する母親やお目付け役の侍女を明るくかわしながら
彼女の担当になった編集者のノーマンの理解のもとで、嬉々として夢に向かう姿が可愛い
絵本に登場するお気に入りの動物たちはみんな彼女のお友だち
そのお友だちは、時々誘うように動き回り彼女を慰める

少女のころ過ごした湖水地方の自然の中で出会った動物たちを描き、
弟にその動物たちのお話を作って聴かせるのが得意だったポターは、そのまま想像の世界を絵本に投影。
ピーターラビットの誕生だった。
そしてそのポターに信頼を寄せ、一緒に知恵を出し合い導いてくれたノーマンへの愛にも
純粋に一途な姿は微笑ましい。
30代で未婚―これは現代においてもやはり周囲の目がうざったく感じる女性は多いだろうが、
この時代に特に体裁を気にする母を相手に、凛として見合いを断り続ける事がいかに大変だったか想像に難くない。
このあたりの母娘のやりとりは、先に観賞した"高慢と偏見"が思い出され、
(結婚に)「愛を求めてはいけないの?」にジンとしてしまった。

キュートで愛らしい女性、ポターと、穏やかで優しいノーマン。
レニー・ゼルウィガーは厭味なく自然に演じていて、
純情な恋する紳士、ノーマン役のユアン・マクレガーもぴたりと嵌っていた
ふたりが恋に堕ちた場面でユアンが歌う"ダンスを教えて"にうっとり・・・
史実に基いたドラマだと解かっていても、理想的な微笑ましいカップル
このままふたり幸せになってもらいたかったな・・・

ケイティ・メルアが歌う主題歌「ダンスを教えて」が流れる時、再び涙に襲われる
ポターの、いつまでも瑞々しい感性と愛を静かに綴った、すてきに心地よい作品でした
コメント (36)
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