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脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/中井貴一/上川隆也/松田翔太/藤木直人/玉木宏/加藤あい/豊原功補/大東駿介/堀部圭亮/三上博史/檀れい/りょう/井浦新/山本耕史/加藤浩次/松雪泰子/阿部サダヲ/國村隼
第9回 「ふたりのはみだし者」13.4%
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一方朝廷内では、待賢門院璋子(檀れい)の産んだ皇子たちの間に深い溝ができていた。父・鳥羽上皇(三上博史)に疎まれ続け、子もいない崇徳天皇(井浦新)は孤独感にさいなまれていた。それを横目に、弟・雅仁親王(松田翔太)は、賭場をうろついたり今様に熱中したりと、気ままな毎日を過ごしていた。
そして得子(松雪泰子)が鳥羽上皇の皇子を産み、御所では男児の誕生を祝う宴会が開かれ、義清(藤木直人)は、この場にいない崇徳天皇の歌を詠んだ。弟の誕生も祝うことができない崇徳帝の気持ちを代弁したのだ。
宴席に緊張が走ったそのとき、雅仁親王が笑い声とともに宴会に乱入し・・・
今回はのちに後白河法皇として清盛の行く手に立ちはだかることになる雅仁親王との出会い、
乱れた愛憎渦巻く王家と対照的な平家の家族愛が描かれるとともに、
清盛と同世代の人物の今後を予感させる内容、良かったです!
清盛に男子が誕生し、我がことのように祝ってくれる家人に思わずうるうるの清盛新米パパ。
生まれたばかりの清太を抱いて思わずつぶやく清盛の、
「血の繋がったオレの子じゃ・・・」に、早くもやられてしまいました。
愛されて育ったとはいえ、平氏の誰とも血が繋がっていない清盛の、
それこそ心の底から湧き出たつぶやきに聞こえました。
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誕生祝に駆けつけた祇園女御は、清盛が幼き頃に一緒に遊んだ双六(すごろく)をプレゼント、
サイコロの目次第では出後れた者が勝ち上がることもあると清盛に暗示的な言葉を残すのですね。
で、"出後れて"いる関東の義朝にチャンス到来、、ですが、
ちょっとこの三浦家の申し出の場面は端折り過ぎで唐突だわ
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さて、穏やかで温かな清盛邸の酒席のあと展開される御所の宴席―。
思いがけず波乱の口火を切ったのは、この席に本来居て然るべき崇徳天皇の孤独を知る義清。
それをきっかけに噴出する鳥羽上皇をめぐる、得子VS璋子の確執。嗤う藤原摂関家。
得子の 「何もかも失わねばこの女は目を覚まさぬのじゃ!」に凍りつくおじゃるまるたち
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それを受けての璋ちゃん、トシのせいか今回はいろんな意味でお弱い
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そこに高笑いの雅仁親王が乱入、王家のどろどろはマックスに
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祇園女御の云う、法皇様の撒き散らした災いの種が芽をふき、花をつけようとしているのです。
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この朝廷の宴の席の、誰一人として御子の誕生を心から祝っていない。
こんな連中にわが国は治められている――ことに改めて失望する清盛。
その後またしても姿を消した雅仁親王を賭場でみつけ家に連れ帰ると、双六の勝負を挑まれ、
負けた者は勝った者の云うことを何でもきくというものであった筈が、
清盛の一振りを残して、そこに現れた清太を自分が勝てば貰うと言い出す、きかん坊雅仁たん。
清盛が拒み続けていると、カンタンに清たんが勝ちの目をーーっ
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癇癪を起こし清太に向かって台を投げようとする雅仁に剣を突きつける清盛
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そんな清盛に親子の絆などもろいものよと、いうのですが
平氏は王家とは違う!と返す清盛に「いつかお前にも流れている白河法皇の血が騒ぎ出す」と、
まるで呪いのようなセリフを残すのです。
二人にとっての、この後の長い双六遊びの始まりでした・・・
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それにしても義清さん。孤独な崇徳天皇の為にカレの歌を披露したはずが、
そのカレの生みの親(璋ちゃん)の方までお慰めに行ってしまうとは、かなりの自信家。
義清にとって美しきものとは、どこか頼りない、空虚なものなのか、ヤバイですよね~、ダブル不倫
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この王家のドロドロ劇も、家族で観れない要因となっているのでしょうか、
はたまた一般に浸透していない平安時代の朝廷の複雑な系図のせいでしょうか、視聴率は低迷しています。
ですが、あんまりにもアレだった昨年大河の視聴率とかを思うと、
やはりドラマの内容の面白さと視聴率は必ずしも比例しないと改めて思います。
さて来週は、念願の皇子を得て動き出す得子さまと、暴走する親友義清、
親となりようやく大人の顔を見せてきた清盛は次回、どんな成長を見せてくれるのでしょうか。
来週も楽しみです♪
大河ドラマ平清盛「恋ひしきに~“清盛”で描かれるそれぞれの愛」
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3/07(水)11:45~11:55 【NHKBSプレミアム】
3/08(木)11:20~11:30 【NHKBSプレミアム】
↑ネタバレ部分もありますので、今後が楽しみになる綺麗な映像です
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