「悪魔の辞典」は、1842年アメリカに生まれたアンブローズ・ビアスの
著作集である。
私が持っているのは角川文庫版である。
その1ページである。わかりやすい部分を選んで載せているが
難しいところも数多くある。訳者3人で話し合ってもわからない
部分があったと書かれているほどだから、私などがすべて理解
できるとは思っていない。でも、おもしろい。
これは、平凡社出版の「アニマ」に連載されて
いた「競作 悪魔の辞典」の一部である。アニマは動物・植物
の写真と記事の雑誌である。
安野光雅(画家)
なだいなだ(精神科医)
日高敏隆(動物行動学者)
別役実(劇作家)
横田順彌(SF作家)
の5名一流人が競いあっている。
カッコ内に、いちおう職業を書いたが、いずれもマルチ人間
で、幅広い活動をしている。
私はこの「競作 悪魔の辞典」をみて、なんと自由な発想を
楽しむことができる人間たちなのだろうと思った。だから多方面
で活躍できたに違いない。けれど、逆なのかもしれない。
自由な発想法をもっているから本業で成功しているのだろう。
この「競作 悪魔の辞典」をみたあとで、ビアスを読んだ。
私の「kmitoh悪魔の辞典」は「競作 悪魔の辞典」のような
ものを作りながら、頭を柔軟に働かせられるようになりたいと
作り始めたものである。
作っているうちに、数人の女性の方が競作してくれるように
なった。自分をかなり自由な発想をもつ人間だと自負していた
のだが、競作を読ませていただいて、いかに固定的発想の持ち主
だったかを思い知らされている。
私はリンク先のほかにフィードに入れているブログも更新され
れば見にいく。自分とは別の発想法の人たちのブログも多く含ま
れている。無理してみているわけではなく、それはそれで楽しい
のだ。
いろんな人がいることを、楽しむことができなければ、
「kmitoh悪魔の辞典」は書き続けていくことはできないだろう。
その力がなくなったときが、完全な老化現象ということになる。
【付記】
アニマはアニマルの略語ではなく、「心」だということは、
編集後記から知っていたが、確認するため「アニマ」を調べてみた。
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アニマ【ラテンanima】
1 魂。霊魂。
2 精神医学者ユングの用語。男性の無意識の中にある女性的な面。
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なにかおもしろそうだな。