(A)
(B)
(C)
新型ウイルスが流行している。
自宅から隣の馬生目(ばしょうめ)集落に続いている山道脇の
小さな石碑が気になり、確認しに行ってきた。
道祖神(どうそじん)だと思っていたが、庚申塚であった。
道祖神は、村境などの道端に祀(まつ)られて、
異郷から入ってくる神や霊を迎え、流行病や悪霊を防せぐ。
別名、塞の神(さいのかみ)ともよばれる。
また、庚申塚(こうしんづか)は、青面金剛(しょうめんこんごう)を祀ってはいるが、
道祖神と習合(しゅうごう)、つまりひとつのものにまとめられていることが多い。
ここでは、庚申塚 = 道祖神 なのだろう。
現在のウイルスが侵入するのを入り口で防ごうとしている姿は、
昔からの道祖神信仰とかさなる。
自分用の備考
●Aの石碑には、「天保十四」と彫(ほ)られているようなのだけれど、
天保には庚申の年がないから、ちがうのだろう。
●Aは、椿(つばき、地名)と書いたが、よくわからない。
●Bは 「右 船川(ふながわ)、左 金川(かねがわ)」 と彫られた標柱があったので確かだが、
金川への道は杣道(そまみち)、つまり獣道(けものみち)のようになっていた。
●青面金剛の頭が尖っているのは、激しい怒りのために逆立った怒髪なのだろうか。