変人の私は雪道を、茶臼峠の高圧線鉄塔が見える場所をさがし求めて、
田谷沢集落の奥へと入っていった。
この雪道を何しにきたのかと不審がられるのはいつものことで、
覚悟していた。が、カメラを携えているのを見て列車撮りにきたのかと、訊ねられた。
この集落の奥にあるJR男鹿トンネルは、鉄道ファンの撮影ポイントにも
なっているようだった。
鉄塔を撮りにきたなどといえば、疑いの目で見られるので、
「はい、トンネルは遠いのですか」と訊いた。
いくら熱心な鉄道ファンでも、こんな時期に撮りにはこないだろうけれど・・・。
目指す鉄塔は木々に隠れて見つけられなかったので、
何かの足跡がある雪道を1kmほど歩いて、本当に列車を撮って帰ってきた。
(雪が降ると道が狭くなっているので、車を置く場所が限られるから、
かなり歩くことになる。)
私は男鹿に50年ほど住んでいるけれど、出身地のなまりは直っていない。
だから奇異の目で見られることが多い。
しかし、私自身、たいていの集落に立っている「催眠商法おことわり」の
看板を見ると、ドキッとするのはなぜだろう。
男鹿トンネルは、脇本駅と羽立駅の間にある。
文章はあとでつけたすつもりでいる。