テレビの責任について少し考えている。先ごろの大阪市長の発言や政治家やテレビに出ている人たちの文脈がわからないので、本当のところがどうなっているのか報道の仕方や方針などに関して大きな疑問を持っている。
世界一の技術と電波塔から発せられるテレビの映像がこんな体たらくな番組や不正確な評論などで国民を誘導していていいのかと心配になってくる。最近はニュース番組くらいしか見ない筆者も少しミーハーになって好きな番組を披瀝してみたい。
NHKはさすが料金を取っているから当たり外れはあまりないが、時々学芸会以下のバラエティーや歌番組をやっているがやはりドキュメンタリーに関しては一番だと考える。政治討論番組はお行儀が良すぎて面白くもなんともない。以前は予算があったからかゴビ砂漠や秘境と云われる所にも出かけていたが、最近はあまり面白い企画がないように思える。しかし、さすがに及第点は取っているようである。大河ドラマはねた切れになってきているので、そろそろ考えたほうが宜しかろうと思うが、根強いファンがいるようで痛し痒しかと思われる。
日本テレビに関しては読売グループとあって政権側にくっついているのでわかりやすくて良いのだが、どうも老害があるらしいので政治的番組はあまり見ない。時々見るのが水曜日8時の所ジョージの『わらってこらえて』という番組の高校生たちのドキュメントやダーツによる地方の選択でまわるほのぼのとした原風景が見えるような企画が楽しい。
TBSはあまり見るべきものはないのだが、特にいやなのは朝のM氏の司会する駄洒落やおちょくりなどの入っている解説が見たくない番組のひとつだ。彼が鎌倉山の旧田中絹代邸に豪勢な家を建てているのも気に入らないのだが、、、鎌倉や逗子に住んで湘南ボーイという顔をしてもらいたくないからだ。只、BSの月曜日午後9時からの『酒場放浪記』は低予算の上に作家の吉田類氏が居酒屋巡りをするというノンベーには堪えられない情報番組である。土曜日には『女酒場放浪記』もあるので楽しみである。
フジテレビは面白なくてはテレビじゃないのキャッチどおり、面白い番組は多々あるが飽きられているのは十分見てと取れる。ただ、ここの局で一番は日曜日午後2時からの『ドキュメント』はなかなか優れた番組でこれができるならもう少し社会性のある番組つくりをしたらと思うのだが、ここは女子アナ頼りで番組を作るからやめられるとすぐ次のスターアナを作り話題をそちらに持っていくという時代遅れの局ではないかと思っている。良い例が午前零時前後のニュースの最後に足の長い女子アナの全身映像で終わるところなどはさすがフジの伝統である。
テレビ朝日は特にないので朝日新聞を読めば大体わかるが、特徴のないのが良いのかも知れない。只、以前やっていた『ちい散歩』などは地井さんの人柄が出ている小品だがほのぼのとした良い番組だった。今は若大将はいけません。久米宏のころのニュース番組と今の古館氏のものもあまり代わり映えしないが、とりあえず見て寝るかという程度だ。
困ったのはテレビ東京だ。日経新聞系列だから産業系の番組があるので結構見るが、新製品開発秘話や倒産寸前を立て直したなどのがんばろう日本企画が多くて、取材陣は大変だろうと思っている。ただこれも午後11時半ごろだがWBSの中で『トレンド卵』というコロンブスの卵に引っ掛けた新製品開発情報は結構面白い。
いずれにしてもひな壇に座っている芸人といわれる人たちの馬鹿騒ぎはそろそろやめて、この国の行く末を考える本物のテレビメディアに育ってくれないかと老人は思っている。芸人は寄席で勝負をしろと言いたい。企画するプロデュサーやディレクターは国民総白痴化の音頭をとり、もしかしてその裏には政権があったりしているのか、疑心暗鬼で想像している。
これからの国のあり方は情報戦が制すとまで言われているが、このままでは我々の孫の時代に徴兵制や翼賛会的な体制が出来上がってくるのではないだろうか。テレビ業界については,是非この国の行く末を考える番組作りや公正中立な情報発信を願いたいものだ。
ついでにラジオ業界にも同じような要望をしておきたい。
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