小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

後出しジャンケン・・・でも、負けていますよ

2009年08月01日 | 民主党・選挙
 昨日、自民党の「政権公約」が発表されました。丁度、別の作業をしていましたので、メディアによる発表シーンを見ることはできませんでしたが、いずれにしましても、各政党のいわゆる「マニフェスト」が発表されたことに、今回の衆議院総選挙の意義が大きいことを示していると感じています。

 民主党の「政権公約」発表から遅れること一週間。自民党が昨日発表した内容に、マスコミ各社(今朝の新聞報道など)は、あまり高い評価をしていないように見ました。それもそのはず、「後出しジャンケン」で、しかも野党・民主党が発表した内容を「吟味」した上での発表、かつ、与党の政権政策にしては、物足りなさが目立ったのではないかと思います。

 それにしても、これ程まで政権公約を重要視する選挙戦になるとは、思いもよりませんでした。前回、四年前の総選挙でも、政権公約が重要視され始めていましたが、今回の場合は、我々が標榜してきた「二大政党制」による政治体制への期待や、有権者に数字や行程を含めた具体的な政策や選択肢を明確にできている点で、有権者の関心を呼んでいるのではないかと思います。そして、政権交代が現実のものになろうとしているからかもしれません。

 ただ残念なことに、政権政党の自民党が四年前の選挙で発表したマニフェストが、どの程度実現しているのか、必ずしも明確ではありません。「郵政の民営化が実現すれば日本は良い方向に向かう」と訴え、303議席を得た自民党が、この四年間で郵政の民営化以外に何を実現し、日本をどのような方向に導いてきたのか、また、昨今の日本がどのような状況か、その「総活」を明確にすべきだと思います。

 与党のマニフェストは、「これからどうしたい」という訴えもさることながら、これまでの四年間でどのように導いてきたのかはっきりしないと、またぞろ「美辞麗句」を並べたマニフェストになるからです。今回のそれも、10年後に所得100万円増などという抽象的な表現を用いているようですが、「それは違うでしょう」と申し上げたい。

 また、民主党の「子ども手当」に対し、幼児期の費用を無償化するということを挙げていますが、これまで子育ての論議は盛んに行われており、この間60年間以上政権の座にあった自民党が「何をいまさら」「だったらもっと早くやっておけよ」と言いたい内容がたくさんあるように感じます。

 私の期待したいことは、結果として「後出しジャンケン・・・でも負けていますよ」言われそうな自民党(政権与党)の政権公約ではありますが、これと民主党の政権公約について、(誹謗中傷合戦ではなく)正々堂々と有権者の前に訴え、審判を戴こうではないですか。特に、一国の総理大臣ともあろうお方が、野党の政権政策に対してとやかく言わず、静観するくらいの姿勢の方が「カッコいいです」よ。もっと、威風堂々としておいてほしいと有権者各位は感じておられると思います。