農園の周囲は小さな森になっているのだが、有り難くもあり迷惑でもあり。というのは困り事も発生するからだ。一番の難敵は「竹による侵蝕」、何とも強烈で、地下茎による進入が甚だしいのだ。竹林と耕地の間には2~3メートルの段差があるのだが、土壁も障害とはならないようで平気で登ってくる。品種は大半が「真竹」で、農業用資材としても有益なので消滅させる訳にもいかず、難儀している。とりわけ「大御所」の耕地が一番近い故か困り果てているようだ。既に一部は耕地の中に侵入している模様で、時折にはスコップやツルハシで掘り起こしてはいる。作業と侵蝕とのスピードが異なるのか、なかなか快適な状態とはならないようだ。
まずは地下茎の侵入なので気付かない。地下茎が張って若竹が伸び出すと、シマッタ・・・・・となるのだが時既に遅しで、地下は竹の地下茎だらけだ。この段階で掘り起こそうにも力仕事の連続で、難儀なこと甚だし。大御所も若竹が伸び始めてからの作業なので、地下茎の堀り起こしどころか若竹の処分に追われる始末だ。本日も鋸と鉈を持参して若竹の伐採に取り掛かった。近くから勇姿を撮影してみたが、竹に埋もれて自然の一部みたいな印象だ.若竹を伐採しても地下茎は残っている。従って遠からず再生されるのがオチなんだが、放置してもおけないだろう。地下茎による耕地荒らしに留まらず、日照阻害や作業妨害等も生じてくる。
2時間ほどの悪戦苦闘が続いたが、くたびれ果てた模様。作業を放り出して休憩にはいった。続けて出来る作業では無い、休み休みの断続的な作業となってくるのは致し方ないこと。やはり体力が続かないのだ。子狸の畑は竹林からは遠いので、直接的な被害は受けていない。どちらかと言うと「チガヤ」など雑草類との格闘だ。竹による被害、雑草との格闘・・・・・いずれも縁遠い仲間であっても、今度は獣害や鳥害それに虫害などが待っている。まさしく農作業は自然界との格闘戦と言えるかも。
竹との格闘に恨み辛みの言葉をあげたが、恩恵を受けてるのも事実だ。竹を使ってのネット張りや支柱作りなど、竹あってこその作業も可能となってくる。これを市販資材で賄おうとすれば、購入費や搬送の手間暇など大きな負担となってくる。それに廃棄処分の問題も生じてくる。竹ならば老朽化したら古竹として焼却処分の素材とすればよろしいかと.残った灰は肥料だ。正に自然界は「循環の世界」、生々流転という言葉があるようだが、真理かな・・・・・と実感している。