木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

その後のリュウゼツラン(3)

2023年08月26日 05時52分55秒 | 余話

リュウゼツランについては何度かご紹介してるので、存じておられるかと思う。その噂のリュウゼツランだが、いよいよ終焉期を迎えた模様だ。花茎の一番下の枝から順に花を咲かせてきたが、とうとう頂部の一番上の花が咲き出したのだ。此処までかれこれ一ヶ月、長い道のりだった。最初に予測したのは一斉開花かと思ったのだが違っていた。小枝が伸びた先に付く花が下から順に咲き出していくのだ。ゆっくりとした歩みで、上述のように開花期が凡そ一ヶ月、最初の頃咲き出した花々は萎れて枯れかかっている。独特な開花状況をお持ちのようだ。

リュウゼツランの中心部からは直径十数センチとも思える花茎が伸びており、高さは8メートル程もある。この花茎に小枝が付き、小枝の先にバナナの房のような花が咲いているのだ。その花茎だがピサの斜塔の様に斜めに傾いてきた。推測するに、花茎の根本付近が腐食し始めたのでは無かろうか。聞くところによれば、リュウゼツランは30年から50年位に一度だけ花を咲かせ、子孫を残して死滅するそうな。その死滅の時期に入りかけているのかも知れない。

葉とも思える根本付近のアロエに似た存在も枯れ出した模様だ。部分的に茶色く変色し、細胞が死滅しかかってるようにも思えてくる。どうみても終焉期であろう。数十年に一度しか遭遇出来ない場面が始まったようで、花がどのようにして実となり、世代交代を果たすのか気になるところだ。沢山の方々が訪問されていたが、多くは花の開花がお目当てのようで世代交代には興味が無さそう。最近は訪問者も少なくなってきたようだ。ポイントは世代交代にあると思えるのに。

最終的には花茎も葉も枯れ果て、種子だけが地中に残るのかと思うが、発芽・成長も程なく始まるのだろうか。それとも数年ないし数十年待機の期間が存在するのだろうか。ネットでも調べて見たが、多くは開花の喜びとお知らせだけだった。やはり数十年に一度の開花・・・・・というのが興味の中心のようだ。成長期が長いこともあってか、世代交代に立ち会われる方も少ないのだろうか。当地のリュウゼツランも今後どうなるのか、以後の経過を見届けご報告したいが興味と関心を持ち続けられるかどうか、際どいところかも知れない。

 

 

 

 

 

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ツル返しの完了

2023年08月25日 05時38分26秒 | 耕作放棄地

二日掛かりの作業が終了しました。暑苦しく湿気の高い二日だったが、環境にめげず作業を乗り切りました。作業そのものはそうたいした分量でも無いのだが、この蒸し暑い条件下、少々厳しい側面は否めない。途中、リタイアしなかっただけでも良しとしよう。サツマイモにとっても最低限度の条件確保は出来たのだ。それにしても暑かった、したたる汗に悩まされながら、ヤブをかき分けながらの農作業、物好きにも程がある・・・・・・・・そう苦笑せざるを得ないようだ。

作業結果は画像でご確認戴きたいが、雑草が除去されスッキリした環境へと変貌してるでしょう。当初のサツマイモ畑は藪の中、前回画像の上から三段目がそうでした。予測したように、サツマイモは多くが遠征先で根を張っていました。ツル長が1メートル近くにも成長してるのだから、ある意味当然でしょうが、5~6センチにも為るような根でした。セオリーどおりツルを引っ張って根を剥がし、引っ繰り返して地面から遠ざけます。幸いにして、ツルを切断するようなヘマも無く、無事に完了。

これが放置したままだと栄養分が新たな根の部分でストップし、源のイモの肥大化が阻害されます。早い話が大きなイモは望め無いのです。栽培中、出来れば2~3度はツル返しを実施するのがよろしいのでしょうが、多くは1回実施がやっとこさ。今回も多分これっきりでしょう。早ければ来月末には収穫時期の到来、もう1回の実施は困難な模様ですね。

汗みどろに苦しめながらも、作業が終わったサツマイモ畑を眺めていると、不思議な充足感に満たされます。やりきった満足感でしょうか。サツマイモのツルも嬉しそうな印象に見え、体一杯の太陽光線を喜んで受け止めているようでした。人間には邪魔とも思える日射ですが、サツマイモにとっては必要不可欠な環境、ヤブを払われて満足な気分なんでしょう。余すところ1ヶ月程度、十分な太陽光線下で大いに成長して欲しいものです。サツマイモにとっては暑い時期ほどよろしいのだとか、救荒作物とも言われる所以でしょう。

待ち望むのは噂の大阪マダムのみでは無いようです。子ども達の嬌声と賑やかな動静が響き渡るのも間もなく、農園も行楽地へと変貌するのかも。実りの秋を迎えたいものです。

 

 

 

 

 

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ツル返しへの着手

2023年08月24日 05時12分47秒 | 耕作放棄地

サツマイモの栽培に於いては、欠かせない重要な作業が存在する。ご存じかと思うが「ツル返し」と呼ばれる作業である。時期的には今時分、栽培を始めて半ばを過ぎた頃だろうか。イモツルが伸びて1メートル近く為った頃が適時かと思われる。イモツルの特徴だが、伸びてくると遠征先で根を張ろうとする傾向がある。放置すると根を張って定着し、結果として源のイモの方に栄養分が届かずイモが大きくなれないのだ。従って遠征先の根を剥がし、イモへと栄養分を届ける処置が必要で、この作業を「ツル返し」と呼んでいる。

結構手間暇が掛かる面倒な作業だ。機械を使って一発処理とはいかない。全てが手作業、しかも大半が雑草に埋もれているので、「草刈り」と「ツル返し」とを同時並行処理となってくる。ツルを痛める訳にもいかないので、細心の注意深さも要求される。雑草と見間違ってツルを切断・・・・無きにしも非ずなのだ。子狸の作業例だが、イスを持ち込んで座ったままで行っている。イモツルを手で引っ張り出し根を払う。しかる後に手鎌で雑草を刈り取る。これを繰り返しながら少しづつ前進するのだ。

炎天下の直射日光を浴びての作業、汗だくとなるのは必定だ。首に掛けたタオルがビショ濡れ状態となってくる。時々は水分補給に野小屋に戻り・・・・・・を繰り返す。作業を繰り返してると長老のご登場だ。何やらニヤリと笑い込んでいる。注視してみると、最近流行りの扇風機付き作業服を着込んでいる。某ウオークマン謹製の模様だ。最新式の作業服が嬉しくてたまらない様子、多少は自慢したい傾向もあるのだろう。素直に賛嘆しておく。

サツマイモは「ベニハルカ」と「ナルトキントキ」を合わせて70株程植え込んでいる。半分ほど進行した時点で作業は中断した。継続も不可能では無いが、熱中症の可能性もある。程よい加減で寸止めするようにしている。基本線だが、同一作業を長時間の継続は無しにしているのだ。単純作業だし、繰り返しが熟練よりもマンネリを招きやすい。場面転換が必要なのだ。

引き続いての作業はお楽しみの収穫作業、流石に夏場の終焉期ともあって収穫物は少ないが、某かの産物は実っている。多少なりともお土産の存在があった方が望ましいだろう。無農薬栽培の産地直送品、自然食品のお店に伺うとそれなりの数字が並び立つものだ。無造作に持ち帰れるのが何とも嬉しい、百姓の特権かも・・・・・ですね。

 

 

 

 

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熱射に抗って

2023年08月23日 05時14分20秒 | 耕作放棄地

数日ぶりの出動となった。暑さにかまけてエアコンルームに入り浸っていたのだ。久方ぶりの農園はムッとした雰囲気で、意欲もくじけそうになってくる。さすがに出動早々逃げ帰るわけにもいかず、意を決して作業に取り掛かる。最初の仕事、野菜の収穫を始めていたら例の「百姓候補生」氏のご登場、彼も久方ぶりの農園みたいだ。他の仲間は見当たらない、暑さに警戒してるのだろう。温度計を眺めて見ると、子狸の野小屋内で34度位、体感温度はもう少し高いのだろう。最近の暑さは異常だ。地球の温暖化どころでは無く、沸騰化と表現されるのも道理かな。各地で山火事が頻発するのもある意味当然かと。

太陽光線の直射はビタミンDの形成に役立つそうだが、1日30分程度で十分だとか。農作業の実施では浴び過ぎの状態だろうが、まあ作業できるだけでも有り難いこと、完全防備で取り掛かりましょう。百姓候補生氏も覚悟して草抜きを始めたようだ。刈払機を持ち出すか、と宣っていたが手鍬で始めた様子。座り込んで手鍬を奮っていたが、汗が滲み出ている。滝のような、と言う表現が過大では無く実態をモロに現しているようだ。子狸も首に巻いたタオルが水浸しの状態、頻繁に木陰へと逃げ帰る。

子狸は刈払機の使用、エンジンを程よく回転させて雑草を刈り取っていく。大まかな刈り取りは実施してるので、残った根の部分を掘り出すのがメインだ。長老の作業風景を見習って、少し古びたチップソーをスコップ代わりに利用している。チップソーの回転で土埃が舞い上がり、顔へと飛び交ってくる。土まみれの状態が正に土民の模様、苦笑せざるを得ないのだ。

暑苦しさに悩まされつつも少しづつ作業は進捗していく。熱中症の危険性もあるので、頻繁に水分を含みながらの作業風景だ。テルモスに詰め込んだ冷えた緑茶が何とも美味しい。人間の体は2/3が水分とも聞くが、水の有り難さをしみじみと実感する。ちなみに水分は何でもよろしいが、必要以上の準備を怠り無いようにご注意を。

百姓候補生氏も子狸も程々の目処が付いた時点で作業中断。時間的には昼前だが、1日の作業継続は不可能ではないが困難な状況だ。スケジュール的には厳しいのだが継続可能なことを優先したい。細く長く・・・・・が信条、一気に片付けるのも手法だがボチボチも叉手法の一つ、体力的に恵まれない者は後者が最適かなと。僅かだがお土産の野菜類も準備した、機嫌良く引き上げる事にしますか。

 

 

 

 

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転勤の可能性

2023年08月22日 04時53分27秒 | 耕作放棄地

現職のビジネスマンにとって人事異動は付き物である。同じビル内の配置転換であればまだしも、家財道具を積み込んでの旅ガラスとも為れば大変な事態だ。独身ならともかく世帯持ちとあらば種々の困難も伴う。とりわけ子連れとあればその困難度も一塩だ。ご心労、お察しします。さてこの人事異動、どうやら仲間にも可能性が発生か・・・・・・・・との現象が。例の若き挑戦者O氏だが、畑が少々荒れ気味なのだ.春先のこと、ひょっとしたら秋には関東へと転勤かも、との懸念を示していた。何らかの兆候があったのだろう。

彼の畑については画像をご覧戴きたいが、少々荒れ気味なのは一目瞭然かと。彼の作業は独特で、早朝、出勤前に出動しての農作業、我々が登場する頃には会社の中であった.かなり無理なスケジュールでもあったのだ。それでも志高く農作業に勤しんでいたが、若しも転勤ならやむを得ない事、新天地への旅立ちを祝福するしかあるまい。しかも彼にはミャンマー人の娘さんとのロマンスも控えており、農作業どころでは無いのだろう。

彼が当地に登場したのは数年前、全くの偶然だった。確か大御所の勧誘によるものだったかと記憶している。農園の中に新風と混乱とを持ち込んだ張本人でもあった。多くの刺激を受けたものだ。とりわけ東南アジア産の種子など、これまで目にしたことが無い事案も多かった。従来の手法に拘らない取り組みは、さすが若者と思えるものも。新天地でも力を発揮して欲しいものだ。終局的にはミャンマーで農業を実現したい・・・・・・・との大きな野望も秘めてるようだから、時間はかかるだろうが遙かな旅路を歩み続けてもらえれば・・・・と願っている。ただミャンマーは軍事政権下、当分は政情不安がつきまとうだろう。よくよく観察して、安全を図っていただきたいもの。

さて彼の転勤が事実だと仮定すれば、農園もそれなりの対応が必要となってくる。彼の耕地は、大御所・長老・子狸の畑を少しづつ分割して提供した物だ。耕地については元の耕作者に復帰させれば済むことだが、農園内の平均年齢がグッと高くなってくる。新風が吹きにくく、新たなチャレンジが見られにくくなるのは残念だ。出来うることなら、新たな若き挑戦者を求めたいのだが、汗水流しての肉体労働に耐えうる者は存在するだろうか。全国的に見ても、就農者は高齢者が大半、若者の姿は僅少だ。あと10年もすれば我が国農業はガラリと様変わりするかも。ヤブと雑草に覆われた緑の原野など、望みたくも無いのだが。

 

 

 

 

 

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