続いて、自分的に最も最近興味がわいている、ひたちなか海浜鉄道のキハ2000についてです。
番号的には2004と2005です。
末尾1~3は湘南顔の1001と1002、1103があったためその続番であり、茨城でも一緒に働いておりましたが鬼籍。
なんとも気持ちが悪い感じもしますがそのまま運行をしております。
このキハ2000.
いまでこそ、2004がキハ55系準急色に塗られておりますが、普通の鉄ファン含め「キハ22」の亜流であろう。そういう認識だったと思うんですね。
どっこいこれがかなりの曲者であったことを知ったのは最近のことでした。
不覚。
正直「もっとおおらかな時代の茨城交通時代に」調べつくすんでした。
まず。
ぱっと見た目から。
タイフォンの位置が国鉄キハ22とはまるで異なります。
それこそ、キハ55系のその場所にあります。
しかしながら、テールライトの高さなどから床厚はキハ22のそれである事が解ります。
羽幌出身のキハ22と比較しても全く同じですから、台枠はキハ22の厚いものであると考えられます。
また今、気が付きました。
このキハ2004.
標識灯掛けが、勝田寄りにはありませんが、阿字ヶ浦側には残ってんですね。
修繕中の2005阿字ヶ浦側.
標識灯賭けがありますね。
これは勝田側。
どうやら標識等掛けについては国鉄仕様どうようの設置ですが、2004については一部欠損していると言う見方が正しいようです。
ただし、ひたちなか海浜鉄道さんでは、このように丁寧に腐食部分を切り去り、別板を溶接して維持されているんで、腐食したら取り払われる可能性は高いかと。
維持には頭が下がります。
され、これは2004年の2005.
もちろん茨城交通時代です。
手前が阿字ヶ浦側
これは2004年の2004勝田側.
あ、このとき既に標識灯掛けがありませんね。
もっと言うと、このタイプで唯一、豚鼻シールドビームは2004だけなんですね。
実は2004と2005はこのほかにも
このカットで解るかな?
同じ勝田側ですが、ベンチレーターが2005は異なるのです。
こうしてみれば一目瞭然。
後ろは222ですが、明らかに風変わりなベンチレーターが8個載っております。
ズームアップ。
片落としのものですね。
私鉄の一部にあった形態です。
このベンチレーターが2005の最大特徴でしょう。
どうも、これは平成初期に交換された模様で、元は箱型だったようなのです。
ちなみに2004は普通の箱型ベンチレーターなのですから。
それにしても確信は持てないのですが・・・
2004と2005は同じ8個ベンチレーターでも左右逆についている気がするのです。
キハ22系としてはもっとも最後のほうに作られた2005です。
何があっても驚きませんし、国鉄キハ22にも、帝国車両製の一部に逆配置ベンチレーターの車はありました。
このベンチレーターは小湊鉄道のキハ204だけにも見られますのでご確認してみてください。
【撮影:友人UD】一部切り抜き
キハ2000の興味の引くところは「重箱の隅が案外違うで」というところ。
例えば室内は
見えにくいかもしれませんが、蛍光灯出力の小さな、短いものが取り付けられているのです。
こうしてみれば解りやすい。
前章の22型とはここが大きく異なります。
やはり扇風機の装備はありません。
スピーカーも羽幌車同じく設置。
これは阿字ヶ浦側
これは勝田側。
と、ここまで来て疑問が。
勝田側の22型は
このように狭いながらも開港する窓がありますが、キハ2000はドアが窓奥にきちんと見えるくらいしっかりと戸袋です。
つまり、ここの寸法に国鉄キハ22や羽幌車と決定的な差がある模様です。
さまざまな方から助言をいただきましたが・・・
これは2000型勝田側ですが
乗務員扉と客ドアの間が決定的に異なるそうです。
客ドアが車体中心に後退しているのです。
確かにこの22型勝田側と比較すると位置関係が異なります。
キハ2000の勝田寄り運転台は奥行き広いのですね。
ちなみにこれは阿字ヶ浦側ですが、
(銘板も妻面ではなく側面ですね)
左右違えど22型の阿字ヶ浦側ですが、一個上の2000型の阿字ヶ浦側運転台が若干広いようです。
完全真横の2形式比較しないとなりませんが、留萌鉄道キハ2000はこの時点で国鉄キハ22とかなり差異があることがわかります。
重箱つついたら解らないことばかりになってまいりました。
キハ2004の勝田側運転台です。
色が濃いブルーでした。
また、白緑色もかなり濃いですね。
助手席側
ここだけは消火器の位置が異なるくらいで差異がないように見えます。
また、よく見ると、内側からテールライト電球を取り替えるための箱が見ますね。
先にも書きましたが、窓はシングル構造です。
カーテンレールしかありません。
また、このキハ2000は連結器が気動車としては珍しい自動連結器です。
見慣れた密着自動連結器に比べると無骨な印象です。
また、
上が2000で下が22なのですが、元羽幌キハ22に比べ、票挿し関係は賑やかなのも留萌キハ2000のささやかな特徴です。
点検口も形が異なります。
戸当りローラーも異なります。
そして実は羽幌に比較して、自重が200Kg軽いのです。
どこをどうなって軽くなったのかは解らないのですが・・・。
そして決定的?なのはステップの下がり方が浅いと言うことです。
留萌のキハ2000、ほんと、「今となっては」どうでもいいところが国鉄(羽幌)と異なるのです。
国鉄キハ22ですが、やはり羽幌とはほぼ同じですが、留萌とはまるで異なるのです。
調査しつくせませんでしたが、まだ心残りがあります。
それは窓高さと戸袋幅。
確信は無いのですが、なんとなく・・・違って見えませんか?
留萌鉄道のキハ2000は見れば見るほど「キハ22っぽいけど実はほぼオリジナル」と言うことが見えてきます。
図面流用とは言えないんじゃないでしょうか?
それがこの車両の実に面白い部分です。
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(吉田)