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朝から雨がしとしと降り続いている。午後には一旦止んでいたが、また降り出すの繰り返しで外に出る勇気もない。それと言うのも、7月2日でなく珍しく今日が半夏生に当たる。この季節になると、ドクダミ科のこの植物(和名:片白草)はスパニッシュフラムに似ていて葉っぱが半分化粧したように上部数枚が白くなる。京都・建仁寺両足院の半夏生が有名らしいが行ったことはない。天から毒気のある雨が降り、葉っぱが白くなる(白くなるのは表側だけで裏側は緑色)と畏れられ、働き者の農夫・農婦も農作業をしないし、今日取った野菜は食さない。代わりに食べるのが関西では蛸である。蛸の足のように作物が根を張りますようにと願ってのことらしい。
もともとは半夏というサトイモ科の植物(カラスビシャク)が生えてくる頃と言う意味だったらしいから話がややこしい。この植物の塊茎は半夏という生薬(アラバン、サポニンを多く含む)になり、漢方薬の半夏蕩、半夏瀉心蕩としてコレステロール吸収抑制剤(←アラバン)、痰切り(←サポニン)として飲まれる。