この件は、不安症な母の意見なので
参考程度に拝見していただければ
と思います。
先日、母の誕生日をお祝いしました。
母は、今年で78歳。
現役の介護福祉士です。
その時、
「この物価高で老後資金2000万円は、
今の自分でも不安だ」
と話していました。
母は、以前こちらのブログに
書きましたが、
妹の生活費や入院費のため、
60歳から年金を受け取っています。
年金を受け取りながら、
働いています。
母は、山奥の一戸建てに
ひとり暮らしをしています。
ですから、家や車の維持費、
近所付き合いなど
ひとりで今もこなしています。
近所は、独居老人だらけなので、
この年でも地区の役員もしています。
雪も膝どころか、
腰辺りまで毎年降るような
地域です。
ですから、街中の独居老人とは
違い、生活費も掛かります。
近くにスーパーが無いので、
休みに買い出しをし、
その時に外食や服を買います。
服を買うのが楽しみで、
毎月こちらにかなり使っているみたいですが、
もはや注意しても聞き入れない
老いても
子に従わない老母(笑)です。
私は母のお金は、
残してほしいとは思っていません。
母のお金は、母のもの。
ですから、友達と外食した時に
ごちそうしようが、
高価な電気製品を買おうが、
こちらの意見に耳を貸さない
性格ということもありますが、
一切口を出しません。
逆にこちらも出して欲しくない。
母は、投資は危険と言って
禁止していましたが、
私は聞き入れずしていました(笑)
本当は一般企業を退職し、
退職金で
家の建て替えを50代でした時、
こんな山奥ではなく、
買い物や病院近くの便利なところに
土地を買って家を建てて欲しかったのですが、
聞き入れませんでした。
友人が数年前に理想的な駅裏に
家を建てましたが、
母が出した金額と大差ありませんでした。
もちろん、
工務店と建売の差もあると思います。
実家はかなりしっかりした造りの家です。
年を取れば、まず運転も
雪かきも出来ない。
若い時には、
恐らく自分が歳を取った生活を
想像出来なかったのでしょう。
わが子が人の助言に耳を貸さないのは、
もしかしたら遺伝かもしれませんね(笑)。
今の高齢者はお金持ちと言われています。
実際資産2000万円以上持っている
家庭はそんなに珍しくありません。
今までの貯蓄もありますが、
退職金が出た世代でもあります。
と言うのは、今退職金が出る企業は、
減少傾向にあり、
退職金の半分は、
自己責任で運用してくださいと
言う企業も増えています。
中には、賃金に既に上乗せ
されている企業もあります。
ですから、うちは給料がいいと思い、
現役時代使い果たしたら、
老後資金が無い!
ということになります。
母が年金を受け取り始めた
約20年前は月々12.3万円で
施設で生活も可能でした。
ですから、ずっと正社員で働いていた
母なら、年金で施設に
お世話になることは
可能でした。
ところが、年月も経ち、
この物価高で
施設利用も上昇。
今自分の働いている
ケアホームでは、
自分の年金では、
とても賄えないと話していました。
それだけ価格が上昇しているのです。
その関連から、
「自分のねんだいさえ、
老後資金2000万円では足りないと思う」
と、話していました。
母は、心配症な所もありますが
あの2000万円は、
夫婦で年金をもらった人が
平均寿命まで生き、
生活費を切り崩した
金額なので、
介護費や家や車などの維持費、
旅行などの娯楽費は、
入っていません。
ですから、ひとり暮らしの母が
心配するのは、わからないでもありません。
母が2000万円資産があるのか?
それとも全然ないのか?
聞いたこともないので、
わかりませんが、
使ってしまえば、
確かに大金ではありますが、
「大丈夫ですよ」
と言える金額ではないことは
確かです。
よく歳を取ったら施設に入ればいい
など聞きますが、
母が言うには、施設に入るには、
かなりの金額が必要なので、
入れる金銭面と理解のある親族は
現実は少ないそうです。
母の近所の独居老人は、
近所でも認知症じやないか?
と噂になる状態ですが、
子どもは施設に頑として入れたがらないそうです。
親が認知症と認めたくないのか?
お金が勿体ないからなのかは
不明ですが、
子ども夫婦は、母と同様の福祉関係に勤務しています。
ですから、無知とは言えません。
当の老人は、定年まで一部上場企業に勤務していたので、
企業年金もあるし、年金も多いはず。
それでも施設に入れない。
子どもが動かない限り、
中々施設に入れません。
もうこの老人は、人の家に入り込んで
冷蔵庫を漁るほど
認知が進んで、近所は
迷惑をしているというのに…
それを連絡しても、
「本人に言ってください」
と言うそうです。
いや、本人わかっていないから!
近所にしてみれば、
この人がいつ火事を起こすのか?
ヒヤヒヤしながら生活しているそうです。
今は親が長生きして欲しいと願う子どもは、
恐らくかなり少ない。
元気で身の回りのことが出来て、
年金をたくさん貰い、
貯蓄に励んでいれば、
長生きして欲しいでしょうが、
そうでなければ、介護をなるべくせず
見送りたい子どもは多いのでは?
と、母は話していました。
2000万円問題、現役老人でさえ
不安な世の中です。
自分たちの頃には
一体いくら必要なのか?
想像もできません。