門前の小僧

能狂言・茶道・俳句・武士道・日本庭園・禅・仏教などのブログ

2/24「風姿花伝」「南方録」講座

2014-02-20 20:46:22 | カルチャー講座
寺子屋素読ノ会、次週2月24(月)に開講します。
http://nobunsha.jp/img/terakoya%20annai.pdf


1.風姿花伝講座 17:30-19:00

◆講読予定:第三問答條々
「序破急とは」「能の立合い」「名人vs新人」

・序破急は日本文化を代表する抽象概念。
緩急やスピードのみならず、濃淡密疎、ものごとの進行を規定する自然の摂理をあらわします。
中国より伝わり、中世に雅楽の規定からはじまり、
和歌や舞台芸能、武術にいたるまで「序破急」は欠くべからざる中心概念として、わが国のあらゆる文化へと派生、浸透していきました。
西洋の「起承転結」と比べると興味深いテーマです。

・立ち合いとは、勝負。今日、大相撲で使われる言葉ですが、
競争相手をいかに打ち負かすか、がその目的。
現在舞台芸能で「立ち合い」はほとんどない。
世阿弥の時代には、食うか食われるか、
熾烈な競争が芸能集団の間でも日々競われていた。
室町時代、能の立ち合いの現場を垣間見ます。

・名人vs新人
珍しきが花なり。世阿弥の名言です。
いつの世も、どの分野においても
新進気鋭の若手が、熟練のベテランをフレッシュな印象で、
打ち負かす例があります。
浅田真央vsリプニツカヤ?
しかしこれはあくまでその場限り、その時だけの
「一時の花」。
本物の花を未来永劫咲かせ続ける世阿弥の秘策とは。


2.南方録講座 19:30-21:00

◆講読予定:台子

今回より南方録中盤、もっとも重要な「台子」の段落を読み始めます。
利休の台子相伝については、茶道史において様々な推論が
展開されており、いまだ定説を見ません。

台子は「だいす」と読み、中国語の発音が由来とされている。
利休が大成した〔草庵小座敷の茶〕に対して、前代の〔書院台子の茶〕に
主に用いる棚物の代表的な道具のこと。
台子の相伝は今日においても茶道各流儀では非常に重く扱われており、
茶の湯の起こり、根本ともみなされる重要な茶式です。

当段落より、現在南方録のみに継承される〔曲尺割り〕とよばれる
台子を用いた幻の茶の技法が本格的に解明、詳述されます。
利休が宗啓や一部の高弟のみに伝授した〔曲尺割り〕とは?
南方録より、その数学的ともいえる厳密かつ整合的な茶道具飾りの
秘伝の数々を、図を解読しながら一つ一つたどっていきましょう。

コメント
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