#馬にふつまに……★☆ 片思ひを 馬にふつまに 負ほせ持て 越辺に遣らば 人かたはむかも: 大伴坂上郎女 : 歌意:私だけの片思いを馬にすっかり背負い持たせ越の国の辺りへ遣れば、人が半分でも担ってくれるでしょうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十八巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
かたおもひを うまにふつまに おほせもて こしへにやらば ひとかたはむかも
ふつまに=はすっかり。
おほせもて(負ほせ持て)=お負わせてやから、荷負わせてやで。
人かたはむ(片食む)=人に半分食べてもらう。つまり人に半分手伝ってもらうちゅうことや。
越辺=越の国のあたり。今の北陸地方やで。
私の片思いのすべてを馬に負わせて送るからそっちで半分くらい担ってやっちゅう意味。
大伴家持が北陸の長官やった時に大伴坂上郎女が送った歌やで。
大伴坂上郎女は家持の叔母で、しかも自分の娘の夫でもある家持の後見人やったんや。
だから、片思いも恋心というよりか、「元気にしてる?何の音沙汰もないけど、こっちばっかり心配してるんや。ちょっとは、そっちからも心配やって言ってきたらどうや。この思いをアンタも半分くらいは持ちや」的な「片思い」に感じるわ。
お姑さんのチクチク感を感じるけど、重い荷物を自分だけで持つんじゃなくて半分だけでも手助けしてって言えるのはええこっちゃ。
みんなも重たい荷物(心配事)があったら、誰かにちょっとでも持ってもらったら楽になるでぇ~。