5月19日 (土曜日) 晴れ
北海道新聞コラムにあった。
モモの種
■中国では古来、モモは魔よけとして用いられたそうだ。
春秋左氏伝という史書には、
モモの木で作った弓でいばらの矢を射ると、
災いを払うことができるという記述がある。
▼不老長寿の象徴でもあった。仙女西王母が漢の武帝に、
3千年に1度実る不老長寿のモモの実を献じたという伝説が残っている。
モモの異名が三千年草(みちとせぐさ)、
三千世草(みちよぐさ)なのは、そのためだ。
~~~~~~~~~~~~~~~
▼奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡から出土した約2800個のモモの種が
科学的年代測定の結果、西暦135~230年のものだと分かった。
遺跡は、いまだに所在地がはっきりしない邪馬台国の有力候補地の一つである。
卑弥呼の墓との説がある箸墓(はしはか)古墳があり、
大型の建物跡や運河、各地の土器が見つかっている。
~~~~~~~~~~~~~~~~
▼2世紀から3世紀前半は、邪馬台国の時代と重なる。
神聖なモモは祭祀に使われた後にまとめて埋められたとみられ、
「邪馬台国畿内説」を後押しする有力な状況証拠とする
専門家が多い。
▼もちろん「九州説」も負けていない。
同時代のモモの種が見つかっただけで邪馬台国と
結びつけるのは早計だとの反論だ。
邪馬台国論争が再燃しそうな研究結果である。
▼モモは結婚や安産の瑞祥でもあった。
美女の例えにも使われたという。
大量のモモを前に祈りをささげたのは卑弥呼なのか。
そうだとすれば、いったい何を祈ったのだろう。
空想は約1800年前にさかのぼり、無限に広がる。
北海道新聞コラムにあった。
モモの種
■中国では古来、モモは魔よけとして用いられたそうだ。
春秋左氏伝という史書には、
モモの木で作った弓でいばらの矢を射ると、
災いを払うことができるという記述がある。
▼不老長寿の象徴でもあった。仙女西王母が漢の武帝に、
3千年に1度実る不老長寿のモモの実を献じたという伝説が残っている。
モモの異名が三千年草(みちとせぐさ)、
三千世草(みちよぐさ)なのは、そのためだ。
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▼奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡から出土した約2800個のモモの種が
科学的年代測定の結果、西暦135~230年のものだと分かった。
遺跡は、いまだに所在地がはっきりしない邪馬台国の有力候補地の一つである。
卑弥呼の墓との説がある箸墓(はしはか)古墳があり、
大型の建物跡や運河、各地の土器が見つかっている。
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▼2世紀から3世紀前半は、邪馬台国の時代と重なる。
神聖なモモは祭祀に使われた後にまとめて埋められたとみられ、
「邪馬台国畿内説」を後押しする有力な状況証拠とする
専門家が多い。
▼もちろん「九州説」も負けていない。
同時代のモモの種が見つかっただけで邪馬台国と
結びつけるのは早計だとの反論だ。
邪馬台国論争が再燃しそうな研究結果である。
▼モモは結婚や安産の瑞祥でもあった。
美女の例えにも使われたという。
大量のモモを前に祈りをささげたのは卑弥呼なのか。
そうだとすれば、いったい何を祈ったのだろう。
空想は約1800年前にさかのぼり、無限に広がる。