3月8日 (金曜日) 晴れ
群馬の上毛新聞社コラム【三山春秋】
▼「走るような」「刺すような」「焼けるような」とくれば、
続く言葉は「痛み」。
患者が医師に症状を伝えるための表現集にあった。
ほかにも「割れるような」「締め付けるような」とあり、
想像するだけで身がすくむ。
~~~~~~~~~~~~~
▼痛みを味わい尽くしたと言えば、俳人・正岡子規だろう。
1889(明治22)年5月9日夜に突然の喀血(かっけつ)、
肺病と診断された。
咽頭の赤さから「鳴いて血を吐く」
と言われたホトトギス(子規)を俳号とした。
~~~~~~~~~~~~~~~
▼群馬大名誉教授の後藤文夫さんは著書『漱石・子規の病を読む』で、
子規の病気を
肺結核による脊椎カリエス、
下半身麻痺(まひ)、
背部膿瘍(のうよう)、
臀部瘻孔(でんぶじこう)、
結核性痔瘻(じろう)と診断。
鎮痛薬も完全には効きづらいと指摘する。
★身体の病・心の病が名作を生んだ!「痛みの治療」専門医が解き明かす文豪の病。
著者略歴 後藤/文夫
1941年(昭和16年)、群馬県渋川市中郷に生まれる。
群馬大学医学部卒業。北里大学教授を経て、
群馬大学教授、大学院医学系研究科長・医学部長を併任。
専攻は麻酔科学・ペインクリニック。
所属学会等―日本麻酔科学会、日本臨床麻酔学会、日本ペインクリニック学会等。
受賞等―日本麻酔科学会・山村記念賞、日本臨床麻酔学会・小坂記念賞
~~~~~~~~~~~~~~~~
▼病状の進行とともに、日記にはもだえ苦しむ様子がつづられる。
脚は仁王のように膨れ、痛みは「五体すきなしといふ拷問」のよう。
やり過ごすには人目をはばからず叫び、号泣するしかなかった。
▼県立土屋文明記念文学館で17日まで、
死の前日に書かれた
「絶筆三句」と呼ばれる俳句幅が展示されている。
河東碧梧桐によると、途切れ途切れに
〈糸瓜(へちま)咲て痰(たん)のつまりし仏かな〉と
書き終えると投げるように筆を捨て、苦しそうにせき込んだという。
▼亡きがらを前にした母・八重の言葉が伝わる。
「サア、も一遍痛いというてお見」。
痛みに耐えた34年の生涯だった。
===================
★読むだけで”気持ちが痛む”なあ~。
昔、子規の”病床六尺”を読んだが・・これを痛む体で書いたのか~と思う。
”病床六尺”の全文を載せてる方があるので参考に!
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群馬の上毛新聞社コラム【三山春秋】
▼「走るような」「刺すような」「焼けるような」とくれば、
続く言葉は「痛み」。
患者が医師に症状を伝えるための表現集にあった。
ほかにも「割れるような」「締め付けるような」とあり、
想像するだけで身がすくむ。
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▼痛みを味わい尽くしたと言えば、俳人・正岡子規だろう。
1889(明治22)年5月9日夜に突然の喀血(かっけつ)、
肺病と診断された。
咽頭の赤さから「鳴いて血を吐く」
と言われたホトトギス(子規)を俳号とした。
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▼群馬大名誉教授の後藤文夫さんは著書『漱石・子規の病を読む』で、
子規の病気を
肺結核による脊椎カリエス、
下半身麻痺(まひ)、
背部膿瘍(のうよう)、
臀部瘻孔(でんぶじこう)、
結核性痔瘻(じろう)と診断。
鎮痛薬も完全には効きづらいと指摘する。
★身体の病・心の病が名作を生んだ!「痛みの治療」専門医が解き明かす文豪の病。
著者略歴 後藤/文夫
1941年(昭和16年)、群馬県渋川市中郷に生まれる。
群馬大学医学部卒業。北里大学教授を経て、
群馬大学教授、大学院医学系研究科長・医学部長を併任。
専攻は麻酔科学・ペインクリニック。
所属学会等―日本麻酔科学会、日本臨床麻酔学会、日本ペインクリニック学会等。
受賞等―日本麻酔科学会・山村記念賞、日本臨床麻酔学会・小坂記念賞
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▼病状の進行とともに、日記にはもだえ苦しむ様子がつづられる。
脚は仁王のように膨れ、痛みは「五体すきなしといふ拷問」のよう。
やり過ごすには人目をはばからず叫び、号泣するしかなかった。
▼県立土屋文明記念文学館で17日まで、
死の前日に書かれた
「絶筆三句」と呼ばれる俳句幅が展示されている。
河東碧梧桐によると、途切れ途切れに
〈糸瓜(へちま)咲て痰(たん)のつまりし仏かな〉と
書き終えると投げるように筆を捨て、苦しそうにせき込んだという。
▼亡きがらを前にした母・八重の言葉が伝わる。
「サア、も一遍痛いというてお見」。
痛みに耐えた34年の生涯だった。
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★読むだけで”気持ちが痛む”なあ~。
昔、子規の”病床六尺”を読んだが・・これを痛む体で書いたのか~と思う。
”病床六尺”の全文を載せてる方があるので参考に!
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