3月3日 (日曜日) 雨

中日春秋コラムに
山三(さんざ)は恋敵の伴左衛門と吉原ですれ違う。
刀の鞘と鞘がぶつかって、にらみ合った。

~~~~~~~~~~~~~~
歌舞伎『鞘当(さやあて)』の名場面である。
「今行き違いの鞘当が、縁となったるこの出合い…」。
怒りに火を注ぐ言葉が二人の間を行き交い、
すぐさま斬り合いが始まった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
▼鞘がぶつかり、どちらかが挑発と受け止める。
武器を携えた武士の世界で、現実にありえたから生まれた名作であろう。
左に刀を下げた武士たちは、意図せぬ斬り合いを避けるため、
道の左を歩いた。諸説の一つらしいが、
その作法は、今日の左側通行の起源になったという。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
▼インドとパキスタン。積もった敵対感情があり、
いつでも互いを攻撃できる武器も携える隣国同士である。
互いに譲れぬ作法もあるから、用心をしていても、衝突が起きる。
▼今回も深刻なようだ。
領有を争うカシミール地方で銃撃の応酬が起きている。
インドはパキスタン領を空から攻撃し、パキスタンはインドの戦闘機を撃墜した。
パキスタンの武装勢力がインドで起こしたテロが引き金だという。
▼核武装している両国である。
国際社会も懸念する。エスカレートを避ける努力が始まっているようだが、
ささいな鞘当も大きな不安を招く両国だ。
▼役者も使った「鞘走る」なる言葉がある。
抜くつもりはないのに下を向いたときに、
刀身がひとりでに抜ける。
意図せぬ行き違いを想像し
一刻も早い収拾を願う。
歴史
イスラム教徒が住民の多数を占め、
ヒマラヤ山脈を望むカシミール地方は、
1947年にイギリス領だった。
インドとパキスタンが分離独立を果たして以降、
両国が領有権を争う対立の舞台となってきた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★遠い国の話のようだが・・いったん始まってしまったら大変な事だ。
歴史上の争いはみな領地の争いである。武力で奪取している。
武力を使わずに取り戻したのは沖縄。
ロシアと争わずに北方領土を取り戻せるかな?


中日春秋コラムに

山三(さんざ)は恋敵の伴左衛門と吉原ですれ違う。
刀の鞘と鞘がぶつかって、にらみ合った。


~~~~~~~~~~~~~~
歌舞伎『鞘当(さやあて)』の名場面である。
「今行き違いの鞘当が、縁となったるこの出合い…」。
怒りに火を注ぐ言葉が二人の間を行き交い、
すぐさま斬り合いが始まった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
▼鞘がぶつかり、どちらかが挑発と受け止める。
武器を携えた武士の世界で、現実にありえたから生まれた名作であろう。

左に刀を下げた武士たちは、意図せぬ斬り合いを避けるため、
道の左を歩いた。諸説の一つらしいが、
その作法は、今日の左側通行の起源になったという。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
▼インドとパキスタン。積もった敵対感情があり、
いつでも互いを攻撃できる武器も携える隣国同士である。
互いに譲れぬ作法もあるから、用心をしていても、衝突が起きる。
▼今回も深刻なようだ。
領有を争うカシミール地方で銃撃の応酬が起きている。
インドはパキスタン領を空から攻撃し、パキスタンはインドの戦闘機を撃墜した。
パキスタンの武装勢力がインドで起こしたテロが引き金だという。
▼核武装している両国である。
国際社会も懸念する。エスカレートを避ける努力が始まっているようだが、
ささいな鞘当も大きな不安を招く両国だ。
▼役者も使った「鞘走る」なる言葉がある。
抜くつもりはないのに下を向いたときに、
刀身がひとりでに抜ける。
意図せぬ行き違いを想像し
一刻も早い収拾を願う。
歴史
イスラム教徒が住民の多数を占め、
ヒマラヤ山脈を望むカシミール地方は、
1947年にイギリス領だった。
インドとパキスタンが分離独立を果たして以降、
両国が領有権を争う対立の舞台となってきた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★遠い国の話のようだが・・いったん始まってしまったら大変な事だ。

歴史上の争いはみな領地の争いである。武力で奪取している。
武力を使わずに取り戻したのは沖縄。
ロシアと争わずに北方領土を取り戻せるかな?
