暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

阿左美氏館跡 (皆野町)

2018-03-13 18:12:05 | 城館跡探訪
城館巡りをすると、どうしても平場の城館跡に行くことが多くなります。

1日に訪ねられる城館跡の数を稼げるからです。

しかし、平場の館跡などの場合、遺構がはっきりと残存している場合はいざ知らず、

宅地に食い込まれている場所などで、妙味が乏しい時には、刺激が欲しくなってきます。

今回は、思い切って、秩父の山城を尋ねようと思いました。

特に、埼玉県内では珍しい石積みの残った城跡が見たい・・・・。

ということで、秩父の城郭ファンの間で、よく知られた設楽氏館跡と阿左美氏館跡を初めて訪ねました。

本日は、その中から、阿左美氏館跡について紹介いたします。


阿左美氏は皆野町の栗谷瀬橋を経由して、日野沢地区に入ります。

日野沢川に沿って上流に行くと秩父札所34番水潜寺の手前の右側に高い丘があります。

その頂上にあるのが、阿左美氏館跡です。

写真は遠景ですが、木立に隠れて見えにくいです。この山道を登っていきます。




阿左美氏館に至るまでかなりの急傾斜でしたが、車で登ると、1分ほどで到着します。













阿左美氏館跡は石積が張り巡らされ、見事なものです。

この石積は、後年積まれたものであるとされています。

斜面にせり出した石積は堂々たるものだと思います。


館跡は眺望に優れています。





土塁に慣れている私としては、石積を見るのは新鮮です。どうしても石積に目が行ってしまいます。










すぐ近くにある札所34番水潜寺は、阿左美氏が創建した寺です。

今回は、同日行った設楽氏館跡調査に多くの時間を割いてしまったため、遺構探しは中途半端なままでしたが、

次の訪問の時には、門の礎石などについて確認を行いたいと思います。