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第四夜 怪談 白い車 Vol.1

2009-08-08 02:08:13 | 不思議夜話
 こんばんわ。第4話は、車に関する話。


 これは僕の友人(D君としておきましょう)のお兄さんが体験した出来事です。
A県の海岸沿いのある箇所には、それほど高くはない1つの山があります(S山としておきます)。


 そのS山には、車のドライビングコースのS山ハイウェイが走っており、頂上に臨むとA県に面するM湾が一望できるとても景観が美しいところなのです。


 D君のお兄さんは、ある日の日曜日の昼下がりに彼女とのデートの中で、ドライビングを楽しむために、このS山ハイウェイを訪れたのでした。


 S山の頂上にある展望レストランで、二人は楽しい食事の時間を過ごした帰り道、S山ハイウェイを登ってきた道とは違う反対側の道を降っていました。


 すると彼らの後ろから1台の白い高級車がかなりのスピードで追いすがってきました。
D君のお兄さんは、その車をバックミラーで確認しながら
「スピードの出し過ぎ、そのうち事故るじゃね~かな」と考えていたそうです。


 ただ、道はかなり曲がりくねった道だったので、カーブに差し掛かったりした時は、バックミラーから消えていました。
 それでも、その白い高級車は徐々にD君のお兄さんの車に近づいてきたそうです。
そして、追いつかれる寸前のところまで迫ってきたのですが、ちょうどカーブに差し掛かりその車は見えなくなってしまいました。


 D君のお兄さんは
「あれだけのスピードだから、このカーブが終われば、抜かれるだろう」と思って、安全のためスピードを落とし、少し車を脇に寄せました。
 しかし、何時まで経ってもその車はやってきません。首を傾げながらも自分の車を走らせていると、次の大きなカーブの辺りの路面一杯に車のフロントガラスが割れて散乱していました。


 D君のお兄さんは気持ちが悪くなり、助手席の彼女に訊ねました。
「いま、後ろから車が来なかったか」と。
 すると彼女は、答えました。
「ええ、確かに来たわ。白い高級車が・・・」と青い顔していったのでした。


 D君のお兄さんは、確信したのです。
「あの車は自分の目の錯覚ではない。二人して同じものを見たのだから」と思いました。



 真昼間でも、出る時は出るのでしょうかね?? しかも生き物じゃない車みたいなモノの幽霊が・・・ちょっと不思議さを感じる、そんな話でした。