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「ハムレット」 舞台設定 倫理観

2009-08-25 17:04:39 | 「ハムレット」

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「ハムレット」は、シェークスピアの四大悲劇の1つである。
シェークスピアの作品は、主に劇文学であるから役者の台詞が殆どであり、場面の説明が最小限に抑えられている。
よって役者の台詞にて状況説明等をおこなっている為、膨大な台詞量になっている。
読者は、この膨大な台詞を読んで理解し、場面状況、人物の心情・意図などを把握するのはかなりの努力を要する。
しかるにシェークスピアの劇文学をよく理解するには、その作品の背景(いわゆる間テクスト)の理解が必要不可欠なのだ。


そこで「ハムレット」を取り上げるに当たり、その舞台であるデンマークについて(あくまでも舞台におけるデンマークのことで、実際のものとは違う)を自分なりに考察してみたい。


劇中におけるデンマークは、道徳観念、倫理観が低下している。
王妃が夫である先王の死後、1ヶ月あまりで先王の弟と結婚し、その弟が王位についているのだ。
現在であっても夫の死後、1ヶ月で再婚するのは、なかなか勇気がいるものだ。しかも王妃という立場であるからして、注目度が高い。


さらにいえば、当時のキリスト権社会にあって、例え義理の弟(血の繋がりがない)であっても親族とされて、これら同士が婚姻を結ぶことは不義理とされた。いわんや王族(ロイヤルファミリー)は聖家族とされており、なお更、厳しかったはずである。


よって世間(民衆、教会等の)といった世論が黙っていないと思うが、なんと、このデンマークでは大いに歓迎されてしまったのだ。つまり世論が認めてしまったことを意味する。


それだけデンマーク社会全体が、モラルハザードを起していて退廃していた。


一方、近隣諸国との情勢は、有力であった。
イギリスに対して、かなりの融通が利くようだし、隣国のノルウェーにおいても優勢であったと思われるのである。
これも偏に先王のハムレットの勇猛果敢さであった。


本来であれば、この先王の死を悲しむはずであるが、概ねデンマーク全体は新王クローディアスを歓迎されており、その実情をハムレットが目の当たりを見て違和感を感じたに違い。
国中の雰囲気を感じ取ったハムレットは、言い表わせない不信を抱いたのは容易に想像できるのだ。



第十七夜 怪談 工場に出るモノ

2009-08-25 07:16:59 | 不思議夜話
 おはようございます。


 前回は、町工場に出る幽霊の話でした。
今回も工場つながりで綴っていきます。


 兄貴の勤める会社には、幾つかの工場が転々とあって、この話しは、前回のに登場した所とは違う工場での出来事。


 それは各社の工場が立ち並び、近くに新幹線の高架がある場所で、会社の中でも一番古くからあった工場だ。


 ある日、夜中1時をまわった頃に深夜勤務で働いていた従業員が、工場の敷地内で子供たちの遊び声を聞いた。
声のする方へ行ってみると、数人の子供たちが花火をして遊んでいる。


 工場内は、大きなトラックが頻繁に出入りしていたり、危険物も置いてあるため、敷地内は一般の人は立ち入り禁止。
しかも夜中の1時に子供たちだけで遊んでいるのは、どう考えても不自然なので注意をした。


 「危ないよ。ここは立ち入り禁止。もう遅いから家に帰りなさい」
と話しかけた。
すると子供たちの姿が、すぅ~と消えて辺りに子供たちの笑い声が響いたという。


 そして「夜中に子供たちが花火をして遊んでいた」とか、「子供たちの笑い声が聞こえる」など、何人もの従業員たちが同様の体験をした。


 その幽霊話は、大きく広がって地元の地方紙にも取り上げられるまでなった。
会社側は、事態を沈静化するために神主を呼んでお払いをしたのだが、どうやら効き目はなかったようである。


 それからしばらくして、その工場は大きな火事になってしまい、全焼してしまったのだ。
大きな工場だったので数時間も燃え続けて、近くを走る新幹線が、安全のために徐行運転になったほどの火事だった。


 当時の地方紙やTVでも火事の模様が放映された。
出火原因は、火の粉が排気用のダクトに燃え移ったとのことだったが、その火の粉がどこから発生したのかは判らなかった。


 もしかしたら、あの花火をしていた子供たちの幽霊の仕業かもしれない。


 そんな不思議な話でした。