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第無夜 怪談 コーヒーブレイク 其の参

2009-08-23 06:34:25 | 不思議夜話
 おはようございます。


 お約束の「コーヒーブレイク」の回です。
今回のは、僕の実体験に基づいた話。


 中学の頃、期末試験明けで家に早く帰ったことがあった。
普段なら母親がいるはずだが、買い物にでも出かけたのであろうか、家には誰も居らず、もぬけの殻だったのだ。


 昼飯を食っていなかったので腹が減ったが、基本的に試験勉強は一夜漬けの自分は、睡魔に襲われ居間で大の字になって寝てしまった。


 どのくらい経ったのか判らないが、ふっと気がつくと胸の辺りがやたらに重い。
体が思うように動かせないくらいだ。
「これが金縛りという奴か!?」
と思った。


 話には聞いていたが、初体験だった。
まるで自分の胸の上に何かが乗っているようだ。しかし、怖いので目が開けられない。(まだまだヘタレな自分だった)


 そのまま時間だけが過ぎていく。
一向に金縛りが解ける気配がない。
「どうしよう!!」


 募る恐怖心を抑えて、そっと目を開け、自分の胸の辺りを見てみると……


 飼い猫の「ミィー」だった。
僕の胸の上で気持ちよさそうに丸まって寝ていたのだ。



「お~~~ぃ、ミィー。頼むよ~~~」
と拍子抜けしていたら、ミィーが目を覚まして僕を見ながら
「にゃ~~ぁ」
と鳴いた。