こんばんわ。今日も白い車にまつわる話。
僕が高校に通っていた頃。同級生のひとりにE君がいた。
E君はT市を走る環状鉄道を乗り継ぎ、最寄の駅から自転車にて高校に通っていました。
E君はT市を走る環状鉄道を乗り継ぎ、最寄の駅から自転車にて高校に通っていました。
そんなE君と僕を含めた数人で雑談していて、話題が怪談に及んだとき、E君が話してしてくれたもの。
その内容とはこんなものでした。
その内容とはこんなものでした。
E君が通学に使っている環状鉄道の高架下を1本の主要道路がクロスしている箇所があって、道路の中央分離帯に線路を支える橋脚が立っている。
ある日、その橋脚に1台の白いスポーツカータイプのクーペが衝突した。
かなりのスピードを出していたことと、シートベルトをしていなかったので、衝突した衝撃で運転していた男は、フロントガラスを突き破り橋脚に激突。
かなりのスピードを出していたことと、シートベルトをしていなかったので、衝突した衝撃で運転していた男は、フロントガラスを突き破り橋脚に激突。
あまりの衝撃に、その男はまるで生卵を橋脚の壁にぶつけたように壁に張り付いたのだった。
飛び散った血とか肉片などが、壁にベットリと張り付いて洗っても取れなかった。
飛び散った血とか肉片などが、壁にベットリと張り付いて洗っても取れなかった。
そこでペンキを塗って跡を消していたのだが、しばらくすると下からシミのように浮き出てしまい、何度もペンキを塗り替えている、というものだった。
その話を聞いていた僕を含めた数人は、俄かには信じられず
「うそだろ~」などと茶化していたので、
E君はムキなり、
「じゃ~、その跡を見に行こうゼ」ということになった。
「うそだろ~」などと茶化していたので、
E君はムキなり、
「じゃ~、その跡を見に行こうゼ」ということになった。
ただ、その跡は雨が降った後に鮮明に浮かび上がるからということで、雨の日を待っていたのだが・・・。
その橋脚のある場所の近くに自動車製造工場があり、出来たばかりの自動車を搬送するための大型トレーラーが何台も出入りしているのだが、その1台が例の橋脚に物凄い勢いで突っ込んでしまったのだ。
突っ込んだ勢いでトレーラーは大破し運転手は即死。
橋脚の壁には亀裂が入って、くの字にへし折れてしまったのだ。
橋脚の壁には亀裂が入って、くの字にへし折れてしまったのだ。
そして、その橋脚を直すには取り替る必要となって、その箇所は通行止め、上を走る環状鉄道もその区間は運行停止になって代行バスを走らせる始末。
直すに3ヶ月近くも必要で終わった時には、その橋脚は新品な物に替わり、以前の跡は全くなかった。
よって例の跡を確認することは出来なかったのです。
よって例の跡を確認することは出来なかったのです。
偶然とはいえ(たぶん)絶妙なタイミングで事故が起こってしまったことに不思議さを感じました。
ただ、時として、こういうものは祟るといいますが、E君も間接的にとはいえ、通学に3ヶ月近くも環状鉄道を使えず、遠回りを余儀なくされたのでした。
ただ、時として、こういうものは祟るといいますが、E君も間接的にとはいえ、通学に3ヶ月近くも環状鉄道を使えず、遠回りを余儀なくされたのでした。