病気になった時に(1)
病気になった時に皆さんはどうしていますか。
私は医者になった時から、そのことを考えて、病気の予防を考えてきました。
どうしたら病気にならずに済むか。 そこから、「人はなぜ病気になるか」と考えました。50年かかってその結論が出ました。
その結果、どうしたらよいかも決まります。もちろん、仮説は30年前に建てて、免疫学、遺伝学などの進歩により、それが証明されたので、公言してもよい、批判されてもその根拠があると思い、それを発信すべくここに載せました。将来的にはまとまった本にしたいのですが、そうすると難しい本になりそうなので、とりあえず、
皆様の指針になればと思います。以前勤めていた吹上共立診療所で実践し、それが正解であることを確かめました。
子どもが病気になった時に
☆ こどもが病気になった時に、どうしていますか?
薬をいやがらずに、上手に飲みますか? 一人で飲めますか?
大きい子は、錠剤が飲めますか? 粉薬の飲み方を知っていますか?
目薬を上手にできますか? 点鼻薬を上手につけられますか?
ぬり薬(軟膏、クリーム類)は、1日3回、すりこまずにつけていますか?
診察の時に上手にアーンとのどを見せられますか?
☆ こどもが病気になった時に、親の都合で考えて、こどもの気持ちを無視したり、いやがるのを無理じいしたり、してはいませんか?
どんなこどもでも、生れつき、薬や目薬や注射や頭を洗うのが、嫌いなこどもはいません。いやがるのを無理にやろうとするから、嫌いになります。
こどもは、どんなことでも少しは、がまんをしてくれます。しかしその時間が短いので、すぐいやになってしまいます。がまんしているわずかの間に、すばやくするしかありません。いやになったらやめて下さい。「あともう少しだから」と無理じいした時から、まるで敵にでも出あったように嫌いになり、少しのがまんもしてくれません。
☆無理やりこどもをおさえつけてする医者には、こどもを連れて行かない方が、賢明です。信頼していなければ、薬も効きませんし、こどもに恐怖心をもたせるような医者は、本当は医者失格です。それを、二度とかからないことで、そのお医者さんに教えて上げて下さい。診療所に来て、医者の顔を見たら、それだけでこどもが元気になるような、医者にかかりましょう。
以下、こどもについての話ですが、その精神は大人でも同じです。
☆☆こどもが病気になった時に、することは
本当は、自然に、子どもが気持ちがよくなるように、していればよいのです。いろいろな俗説が、はんらんしていますから、迷わないで下さい。「安静、保温、栄養」は不要です。
①安静
安静にさせる必要はありません。安静が本当に必要な時には、こどもはじっと静かにしています。むしろのびのびさせた方が回復が早いのです。
もちろん戸外での運動や遠出はさけましょう。家の中にいれば、普通の生活でよいです。じっと寝ている必要はありません。庭やベランダ程度なら、出てもよいです。
庭から外へ出ると、極端に運動量がふえてしまうから、やめましょう。学校へ行くのも、家で跳ね回っている時の倍くらいの運動量になりますから、本当に元気になってから登校しましょう。
小学校の高学年や中学生になると、具合が悪いのをがまんしたり、頑張ったりして、無理をして動くので、休ませるのです。こどもにはその心配はありません。
大人でも、疲れたら休むことと具合が悪いのに動かないことを、守ることが大切です。
こどもの肝臓病と腎臓病(高血圧のない場合)で、安静を守らせても、自由にさせても、回復に違いは無いという結果が、今から50年以上前にアメリカで出ています。
必要なことは、こころの安静です。こころの安静とは、楽しいことで、頭の中を一杯にしていることです。いつも心地好くしていることが、回復を早めます。
②保温
かぜをひいたからと言って、暖かくすることはありません。寒い時には暖かく、暑い時には涼しく、いつも気持ちよくして上げれば、良いのです。
赤ちゃんの場合には、胸や身体の肌を触ってみれば、わかります。冷たければ、寒いのだし、ぽかぽかしていれば暖かいのです。暑ければ肌も熱くなっています。汗ばんでいたら着せすぎです。汗をかかない程度に暖かくすればよいのです。
③栄養
「栄養をつけなくては」と思う必要もありません。今のこどもたちには、特殊な状況に置かれた子以外は、まず、栄養失調の子はいませんから、水分だけで1~2週間は体力がもちます。やせていても、栄養失調ではありません。やせているだけです。食欲のない時に、無理に食べさせないで下さい。第二次世界大戦直後のような、餓死者のでた時代はもうすぎました。今は飽食の時代です。
病気から回復する時に、食欲が出てきます。その時に食べることで、やせた分もすぐ取り戻します。
④お風呂
上手に入れれば、お風呂に入れても構いません。入院しなくて済む病気で、お風呂に入っていけない病気はありません。但しお風呂の入り方が問題なのです。でも嫌がる時には、入れないで下さい。
その他、詳しいことは「お風呂の入れ方、入り方」、「こどもの熱の話」、「こどもの薬の上手な飲ませ方」、「ぬり薬の使い方」などをお読み下さい。
これから続きを載せていきます。高齢者も子どもと同じです。
人は、生まれて四本足になり、長じて二本足になり、年を取って三本足になるというのは、昔から言われていることですが、年を取ると子どもへ帰っていきますから、子どもと同じに考えて下さい。
これが小児科医が見た高齢者です。認知症になった時に、精神科医小沢勲さんが、内科医杉山孝博さんが、良いことを言っていましたが、小児科医出身の私がみたら、高齢者が可哀そうになりました。介護者が優先でいろいろと決められていきます。子どもと同じに扱われていました。
と同時に、子どもも一人前に扱って下さい。お年寄りも子どもも、一人の人間です。その人権を守って下さい。
子どもに対する親の懲戒権が民法にあることを知りませんでした。すぐ廃止しましょう。
病気になった時に皆さんはどうしていますか。
私は医者になった時から、そのことを考えて、病気の予防を考えてきました。
どうしたら病気にならずに済むか。 そこから、「人はなぜ病気になるか」と考えました。50年かかってその結論が出ました。
その結果、どうしたらよいかも決まります。もちろん、仮説は30年前に建てて、免疫学、遺伝学などの進歩により、それが証明されたので、公言してもよい、批判されてもその根拠があると思い、それを発信すべくここに載せました。将来的にはまとまった本にしたいのですが、そうすると難しい本になりそうなので、とりあえず、
皆様の指針になればと思います。以前勤めていた吹上共立診療所で実践し、それが正解であることを確かめました。
子どもが病気になった時に
☆ こどもが病気になった時に、どうしていますか?
薬をいやがらずに、上手に飲みますか? 一人で飲めますか?
大きい子は、錠剤が飲めますか? 粉薬の飲み方を知っていますか?
目薬を上手にできますか? 点鼻薬を上手につけられますか?
ぬり薬(軟膏、クリーム類)は、1日3回、すりこまずにつけていますか?
診察の時に上手にアーンとのどを見せられますか?
☆ こどもが病気になった時に、親の都合で考えて、こどもの気持ちを無視したり、いやがるのを無理じいしたり、してはいませんか?
どんなこどもでも、生れつき、薬や目薬や注射や頭を洗うのが、嫌いなこどもはいません。いやがるのを無理にやろうとするから、嫌いになります。
こどもは、どんなことでも少しは、がまんをしてくれます。しかしその時間が短いので、すぐいやになってしまいます。がまんしているわずかの間に、すばやくするしかありません。いやになったらやめて下さい。「あともう少しだから」と無理じいした時から、まるで敵にでも出あったように嫌いになり、少しのがまんもしてくれません。
☆無理やりこどもをおさえつけてする医者には、こどもを連れて行かない方が、賢明です。信頼していなければ、薬も効きませんし、こどもに恐怖心をもたせるような医者は、本当は医者失格です。それを、二度とかからないことで、そのお医者さんに教えて上げて下さい。診療所に来て、医者の顔を見たら、それだけでこどもが元気になるような、医者にかかりましょう。
以下、こどもについての話ですが、その精神は大人でも同じです。
☆☆こどもが病気になった時に、することは
本当は、自然に、子どもが気持ちがよくなるように、していればよいのです。いろいろな俗説が、はんらんしていますから、迷わないで下さい。「安静、保温、栄養」は不要です。
①安静
安静にさせる必要はありません。安静が本当に必要な時には、こどもはじっと静かにしています。むしろのびのびさせた方が回復が早いのです。
もちろん戸外での運動や遠出はさけましょう。家の中にいれば、普通の生活でよいです。じっと寝ている必要はありません。庭やベランダ程度なら、出てもよいです。
庭から外へ出ると、極端に運動量がふえてしまうから、やめましょう。学校へ行くのも、家で跳ね回っている時の倍くらいの運動量になりますから、本当に元気になってから登校しましょう。
小学校の高学年や中学生になると、具合が悪いのをがまんしたり、頑張ったりして、無理をして動くので、休ませるのです。こどもにはその心配はありません。
大人でも、疲れたら休むことと具合が悪いのに動かないことを、守ることが大切です。
こどもの肝臓病と腎臓病(高血圧のない場合)で、安静を守らせても、自由にさせても、回復に違いは無いという結果が、今から50年以上前にアメリカで出ています。
必要なことは、こころの安静です。こころの安静とは、楽しいことで、頭の中を一杯にしていることです。いつも心地好くしていることが、回復を早めます。
②保温
かぜをひいたからと言って、暖かくすることはありません。寒い時には暖かく、暑い時には涼しく、いつも気持ちよくして上げれば、良いのです。
赤ちゃんの場合には、胸や身体の肌を触ってみれば、わかります。冷たければ、寒いのだし、ぽかぽかしていれば暖かいのです。暑ければ肌も熱くなっています。汗ばんでいたら着せすぎです。汗をかかない程度に暖かくすればよいのです。
③栄養
「栄養をつけなくては」と思う必要もありません。今のこどもたちには、特殊な状況に置かれた子以外は、まず、栄養失調の子はいませんから、水分だけで1~2週間は体力がもちます。やせていても、栄養失調ではありません。やせているだけです。食欲のない時に、無理に食べさせないで下さい。第二次世界大戦直後のような、餓死者のでた時代はもうすぎました。今は飽食の時代です。
病気から回復する時に、食欲が出てきます。その時に食べることで、やせた分もすぐ取り戻します。
④お風呂
上手に入れれば、お風呂に入れても構いません。入院しなくて済む病気で、お風呂に入っていけない病気はありません。但しお風呂の入り方が問題なのです。でも嫌がる時には、入れないで下さい。
その他、詳しいことは「お風呂の入れ方、入り方」、「こどもの熱の話」、「こどもの薬の上手な飲ませ方」、「ぬり薬の使い方」などをお読み下さい。
これから続きを載せていきます。高齢者も子どもと同じです。
人は、生まれて四本足になり、長じて二本足になり、年を取って三本足になるというのは、昔から言われていることですが、年を取ると子どもへ帰っていきますから、子どもと同じに考えて下さい。
これが小児科医が見た高齢者です。認知症になった時に、精神科医小沢勲さんが、内科医杉山孝博さんが、良いことを言っていましたが、小児科医出身の私がみたら、高齢者が可哀そうになりました。介護者が優先でいろいろと決められていきます。子どもと同じに扱われていました。
と同時に、子どもも一人前に扱って下さい。お年寄りも子どもも、一人の人間です。その人権を守って下さい。
子どもに対する親の懲戒権が民法にあることを知りませんでした。すぐ廃止しましょう。