黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

子どもをインフルエンザ脳症にさせない方法

2025-02-08 14:27:07 | 病気を予防する育児
インフルエンザを恐れるな
         子どもをインフルエンザにさせない方法
☆子どもたちを脳症にしないためには、解熱剤を使わないことです。
1)1980年をピークに、アメリカを中心に世界中でライ症候群という子どもの急性脳症が問題となり、主としてインフルエンザと水痘の流行中に起こることが判りました。疫学的には確定しませんでしたが、原因に解熱剤(アスピリン)が疑われ、アメリカではCDC(疾病対策予防管理センター)が「確定情報が出るまではアスピリンを使うべきではない」と勧告。その結果アメリカではアスピリンも他の解熱剤もすべて使われなくなりました。その結果ライ症候群は激減しました。
2)日本は当時解熱剤の中心がボルタレンやポンタールでしたので中止されず、1999年にようやく厚生省はボルタレンやポンタールがライ症候群を発生させる確率が高いことを認めましたが中止せず。さらに、アセトアミノフェンでも確率は低いがライ症候群が生じることが判っていましたが、アセトアミノフェンと共にアスピリン(サリチル酸)系のエテンザミドやサリチルアミドもそのまま放置され、日本は世界の先進国の中では、台湾と韓国と共に、特異的に子どもの急性脳症の多発国です。
3)インフルエンザ脳症は昨年冬(令和5~6年)のシーズンは189人出ています。
4)解熱剤の使用が、子どもの急性脳症を起こす疑いが濃厚なのに放置されています。
 日本の子ども用かぜ薬(市販)にはアセトアミノフェンが入っています。総合感冒薬のPL顆粒もアセトアミノフェンとサリチルアミドの混合剤で、総合感冒薬にはすべて解熱剤が含まれています。だから知らずに解熱剤を飲んでいるのです。
 解熱剤の使用をやめた欧米では、子どもの急性脳症がほとんど見られなくなりました。だが熱が出たら解熱剤で下げることが当たり前の日本は子どもの急性脳症が年間400~700人と多発しています。
厚生省も小児科学会も疑わしいのに調査をせずに放置しています。残念ですが、急性脳症の研究班すら解熱剤の使用を調べず、原因不明としています。大人ではほとんど起きていないので内科医は知りません。子どもを守るためには解熱剤を使わないことです。
☆新型コロナウイルス感染症でも、子どもの急性脳症が大量に出ています。
日本では新型コロナでも2022年11月までに、18歳未満の急性脳症は103人出ています。
原因はやはり解熱剤の使用ではないでしょうか。なぜか調査がされないのです。

☆熱は人間が病気と戦う仕組みの一つ、体の防衛反応なのです。
熱が高いと、体内での細菌やウイルスの繁殖が減ります。人間は熱を上げてウイルスと戦っているのです。戦いに勝つと自然に熱は下がります。高熱で脳症になることはありません。自分で熱を調節しているからです。その上限はわきの下で41.1℃、口の中で41.5℃です。
熱中症で死亡するのはその上限を超えるからで42℃以上が危険です。40℃台になれば大丈夫です。感染症の発熱で上限を超えることはありません。
☆脳症になる仕組みは判っていません。でも解熱剤の使用をやめた欧米では子どもの急性脳症はほとんど見られません。解熱剤を多用する日本では子どもの急性脳症は多発し、1年当たり400~700人と推定されています。解熱剤を使わない限り脳症にはほとんどなりません。
☆私の学生時代の慶應大小児科の中村文弥教授は、解熱剤を使うことを戒めました。その為私は小児科医になってから解熱剤をほとんど使わず、私の患者さんに脳症はいません。
 解熱剤を使っていないのに、インフルエンザ脳症になったという話を聞きますが、本当に使っていないかどうか判りません。風邪薬に解熱剤が入っていることを知らない人がいるからです。内科医の多くも知らないようです。上記2)を参照。
☆発熱の病態生理が明らかになり、生体の防衛反応だと分かったのは1990年からです。
1989年日本小児科学会雑誌11号に入来正躬「発熱の病態生理」、1990年の同雑誌5号に中尾光春、山下文雄「発熱と解熱剤の新しいメカニズム」と、発熱が人間の体の生態防御反応であり、免疫の仕組みに関係していることが報告されました。
 この頃には聖路加記念病院小児科では発熱患者を微温湯浴で熱を下げていました。
☆インフルエンザに感染しても健康な子どもは、呼吸状態が悪くならなければ、医師にかかる必要はないのです。時間がくれば治ります。ただ一般の方は不安で待てないのです。熱性けいれんは解熱剤ではなく、けいれん止めで対応しましょう。
 不安になるのはなぜ熱が出るのかを知らないからです。もちろん医師自身が知らないのですから、仕方がありません。
 病期に対する不安には、まず病気のことと、なぜ熱が出るのかを知ることです。病気になった時の体の症状は、すべて体の防衛反応なのです。それを止めようとしないことです。
☆もっと我々人間が持っている自然の免疫力を信頼しましょう。誰でも持っていますが、ストレスで低下します。
☆解熱剤を批判しないのは、製薬企業に忖度しているからです。やっと日本の学会でも「利益相反」と言って、企業から研究費を受けているかどうかを明らかにすることを求められるようになりましたが、まだ不十分です。


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