黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

熱中症を防ごう

2016-06-20 09:48:28 | 健康・病気
夏だから暑いのは当たり前です。今多い熱中症になる人は、
一つは、暑い都会型の家に住んでいるが、エアコンがないか、使わない人。気温が30℃を超えたら、エアコンを使うか、エアコンのある図書館やスーパー、デパート、役所などに避難しましょう。
二つ目は、部活や学校の体育で、教師やコーチが無理な指導をしています。私の中高時代は、そんなことはなかったのですが、私たちの世代が反旗を翻し、学生運動をし、それを鎮圧するのに体育会などの運動系の選手を使ったので、その後、体育会系や体育の教師が権力を振るい、体罰や体育系部活での、暴行や、言われなき「指導」と称する、強制的な訓練が始まって、続いています。それに子どもが逆らうことはできません。ですから、体育の時間中に熱中症が出たりするのです。
三つめは、日本のいろいろ変化する気象や、地域、居場所などに適応できる強靭な体とこころを持った人が少なくなっています。これは、産む子どもの数が少なく、三人以上の兄弟姉妹が少なくなり、少数の子どもに親の監視の目が届くからです。過干渉と過保護が主な原因です。

東京新聞に、昨年頃連載された、女子マラソン指導者の小出監督は、西瓜泥棒をして走って逃げたとか、またノーベル賞受賞した益川先生は宿題をしたことは一度もなかったので、いつも立たされていたとか、昔はのどかでした。それが子どものこころを育てていたのです。

さて、本題に入ります。

     「熱中症にならないための夏の健康管理」
Q1.夏が年々暑くなっています。クーラーで冷やしすぎもいけないと思いますが、暑くなりすぎてもよくない。日常の温度管理はどうしたらよいのか。
A1.昔の日本の家屋は、夏の蒸し暑さをさける建て方でしたが、今は、コンクリートのマンションか、密集した建売住宅やアパートで、暑さに弱い建て方で、空調を前提にして設計されています。地球温暖化が進み、特に都市はヒートアイランド現象などが生じて暑くなり、窓を開けても熱風しか入らないし、扇風機は熱風をかきまわすだけ。エアコンが必要な住環境の時代になってしまいました。自然がよいという人は、田舎や離島に暮らすしかなくなりました。
 人が過ごす環境の理想的温度は25度と言い、全館空調の病院ではこれを基準にしています。しかし実際には、夏は27~28度、冬は22~23度が、外界との気温差も考えて良いとされます。夏は、汗をかかない程度、冬は寒くてふるえない程度で、あとは衣服で調節します。昔から「子どもは風の子」と言って、子どもは寒さに強いですから、赤ちゃんの時から薄着にすること。生後1ヶ月過ぎたら母親より1枚薄着が標準です。「寒いからかぜをひく」というのは嘘。寒さに適応できない人、寒さを嫌う人がかぜをひくのです。人間は暑さ寒さに適応して生きてきました。環境に適応できない時に病気になるのです。
現代では、エアコンで調節するしかなく、エアコンなしで住める家のある人は環境に恵まれた人です。赤ちゃんは肌を触って、汗ばんでいるか、冷たいか、暖かいかで判断します。小さい時から暑さ寒さに慣らすことが大切ですが、それなりの対策も必要だし、子どもによっても違います。
Q2.熱中症の症状はどのようなものでしょうか。また、なってしまった場合の対処方法は、何をすればいいのでしょうか。
A2.普通の子どもは日常生活の中で、熱中症にはなりません。なぜなら、暑ければ、涼しい所へ行くし、のどが渇けば水を飲むからです。
 なるのは、小さい子の車内放置(エアコンをつけてもだめ)、大きい子は体育やスポーツの時で、一番危険なのは、部活です。暑い晴れた日の戸外での運動を避けるべきなのは、一日の中で気温が最高になる午後1時から3時で(午後2時が最高)、その間は直射日光下や室内でも高温多湿の中での運動を避けるべきです。大人も、その時間、その様な環境での仕事を避けるべきです。
 子どもは、そばに必ず大人がいること。欧米では家や車内や外で、子どもが大人と一緒にいないことを禁止しています。暑ければ涼しくし、のどが渇けば水を飲ませること。赤ちゃんなど、ことばで伝えられない子どもは、大人がのどが渇いて水を飲む時に水をすすめるとよいでしょう。のどが渇いていたら飲むし、渇いていなければ飲みません。子どもが自分の身体で調節します。
 部活や子どものスポーツが危険なのは、本人の自由意志で行動ができないからです。個人差があるのに、監督やコーチに認めてもらえず、具合が悪くなっても、少しぐらいなら止めさせてくれませんし、本人も仲間やコーチに気兼ねして、なかなか止めたがりません。「頑張る」のが最悪で、身体の限界に来て倒れてしまうのです。プロの野球やサッカーの選手のように、違和感や筋肉の腫り、痛み、など身体の少しの異常を感じたら、すぐ運動や労働を止めなければいけないのですが、皆それをしません。(もっともプロでもそれをしないで、けがにつながる選手も少なくないのですが)しようとしても、できない環境(先生、コーチ、監督、仕事)にあるためです。だから普通の専業農家は、早朝と夕方に農作業をするのです。
高齢者も障害者も、高温多湿の環境に置かないようにしましょう。

昔、溶鉱炉に働く人に会ったことがあります。常に、水と塩を側に置いておき、欲しい時に口にするそうです。それで高温環境でも熱中症にならなかったのです。

熱中症には、軽症から順に、Ⅰ度 熱けいれん、Ⅱ度 熱疲労、Ⅲ度 熱射病があり、早期に発見することも大切ですが、治療より予防が第一です。いずれにせよ、体温測定が必要。41度以上であれば、生命の危険があります。

Ⅰ度 熱けいれん
 高温下での運動や労働の最中や後に生じる筋肉の収縮である。突然起こり、普通は四肢の筋肉に起こり、激しい痛みと手足の筋肉のつれで動かせなくなる。俗にこむらがえりともいう。体温は正常で、涼しい所へ運び、まわりの人がつれた手足をのばし、1%の食塩水(300mlの水に茶さじ1杯3gの食塩)を飲ませるか、病院で生理的食塩水(塩分0.9%)を点滴する。以前は、日射病といわれた軽いもの。スポーツドリンク(塩分0.1%)やイオン飲料(塩分はほとんどなく、水と同じ)では塩分がうすすぎる。「OS-1」というドリンク製剤がよい。

Ⅱ度 熱疲労
 暑さによる脱力、めまい、だるさ、気分や気持ちが悪い、疲労、時に嘔吐、頭痛、長く立っていると失神などで、発汗と頻脈があり、体温は正常か、上がっても40度を超えることはない。涼しい環境で寝かせ、点滴が必要(病院などの医療機関で)。必要量の水分と塩分を、飲むことはできない状態にまでなっている。とりあえず飲ませるのは1%食塩水または「OS-1」。

Ⅲ度 熱射病
 多臓器不全およびしばしば死亡を引き起こす、全身の炎症反応を伴う高体温である。40度以上の体温と精神状態の変化がある。発汗は見られないことが多い。すぐに急速な体外冷却(水風呂か、ぬるま湯のシャワーと扇風機でぬれたまま風をあて、蒸発熱で冷却する)をし、点滴や他の治療も必要なので、冷やしながら病院へ連れて行く。1%食塩水を飲ませるが、飲めないことが多い。




子どもの日焼けを防ごう

2016-06-20 09:37:36 | 子どもの病気と犯罪の予防
 日焼けは体の防衛反応です。

もう紫外線から体を守ることを、子どもに教える時代になりました。

日焼けするのはもうやめよう           
          -日焼けと光による皮膚の老化の話-
 
人間は日光の下で進化し、地球の気温の維持、食物の間接的源泉など多くのめぐみを日光から受けてきている。人間の目、皮膚、血管、ホルモン系などは日光に反応し、紫外線により皮膚でビタミンDが作られるし、毎日のバイオリズムは日光の周期的変動に依存している。にもかかわらず、日光は有害であり、日焼けをきたし、DNAを障害し皮膚ガンを発生させ、皮膚にしわを作り老化させ、目に炎症を起こし、白内障をもたらす。
☆紫外線は環境の中でもっとも危険なものの1つである
 この20年の間に、光線に対する皮膚の反応の研究が進み、日光のもついろいろな働きが明らかになった。皮膚は、人間とその環境との境界であって、この皮膚に直接作用する物理的要因の代表が日光である。
 紫外線もまた生体の細胞に対して、遺伝子の突然変異をはじめ多くの傷害をひきおこすことが分かった。その大部分は光にあたっていない時に、修復酵素によって修復されるとはいっても、わずかな異常は長年の間に蓄積される。その結果が光による老化と皮膚ガンである。
 また妊娠初期に強烈な紫外線(人工太陽光線も)をあびると、必須ビタミンBである葉酸塩の血中濃度が低下し、胎児の脊椎などの神経管異常の発生率が高くなることが判った。葉酸塩の破壊も紫外線の悪影響の一つに加わった。葉酸塩の低下も男性の不妊症や胎児の異常に関与することも判った。
☆日光浴はもうやめよう
 従来、日光はクル病を防ぐ健康光線として、日光浴が薦められたが、現在の日本では、普通の食生活をしている限り、ビタミンDの不足が起こることはないし、たとえ不足しても、食物からも、薬によっても補うことができる。日光浴への幻想は、皮膚の早期の老化を招き、皮膚ガンの原因になっている。日光が皮膚にあたって起きるか、またはそれに関連して起きる病気は25以上におよぶ。
☆日光浴するなら、紫外線を遮断(サンスクリーン)する
 最近、白人の社会では、10歳までは日焼けしないように薦めている。平均的日本人も、白人と同じように日に焼かない方がよい。だから長時間の日光照射を受ける場合には日焼け予防が必要になる。元東北大皮膚科田上教授は1991年、日本医事新報に「オゾン層の消失が環境保護の面から騒がれる最大の理由は、この紫外線照射による皮膚障害、皮膚癌発生が増す可能性を恐れてのことであり、今後、私たち医師は過度の日光照射の害を一般人に説かなければならない。また、長時間の日光照射を受ける場合にはサンスクリーン・クリームを使用する必要性があることは、子供の時代から学校で教育されなければならない。」と書いている。個人の日光曝露時間の約半分は18歳までに起きるので、子どもに日光の有害性を教えることが重要である。
☆B紫外線が悪役
 紫外線は波長により、A紫外線(長波長紫外線)、B紫外線(日焼けスペクトル-短中波長)、オゾン層で吸収され地表には届かないC紫外線(殺菌線-短波長)に分けられている。太陽光線の中でも、日光放射エネルギーの3%を占めるB紫外線全部およびA紫外線の一部が、皮膚に対する障害(日焼け、皮膚ガン)をもたらしている。C紫外線の大部分は、角化層の死んだ細胞層によって吸収される。
B紫外線は大部分表皮で吸収され、その程度は皮膚のメラニン色素の沈着の程度に左右される。白人は85~90%、色の黒い人は90~95%表皮で吸収され、残りが真皮に到達する。表皮を通過した紫外線は、血管内侵入し、血液内のリンパ球を障害し、単核球の活動性を失わせる。紫外線のもっとも有害な効果は、細胞を殺すことで、その他に、突然変異をひきおこす、発ガン性、DNA・RNA・蛋白合成の障害または抑制、免疫の障害がある。B紫外線はそのほとんどをおこし、さらに日焼け、皮膚の黒化、ビタミンD合成、角化増殖、皮膚の老化もおこす。長波長のA紫外線や可視光線は真皮に深く達し、障害は少ない。A紫外線による障害は、B紫外線の800 ~1000分の1である。
☆日焼けと黒化
 日に焼ける反応には、紅斑反応と黒化の2つがある。 急性の日焼けによる紅斑反応、つまり赤くなり、むくみ、時には水ぶくれができ、広範囲だと熱や痛みが出る反応は、サンバーン現象で、これは皮膚が痛めつけられた状態で、やけどと同じである。黒化は、サンタン現象といい、色が黒くなることをいう。
       ☆日焼け反応の分類(ハリソン「内科書」より)
   型     夏の日光に45分あびた後の、紅斑反応および黒化の仕方
   Ⅰ  常に紅斑になるが、決して黒化することなく、しばしば剥脱(ケルト人)
   Ⅱ  常に紅斑になり、軽度黒化する
   Ⅲ  常に紅斑になり、中等度黒化する(平均的白人種--平均的日本人も)
   Ⅳ  ときに紅斑になり(最小限度)、常に黒化する(オリーブ色の皮膚)
   Ⅴ  まれに紅斑になり、容易に黒化し、持続する(褐色の皮膚)
   Ⅵ  決して紅斑にならず、高度に黒化する(黒人)
☆日焼けによる黒化(サンタン現象)は、紫外線に対する防御反応で、1つは色素黒化で、表皮で既に生成されている色素の速やかな黒化で、第2はメラニン新生で、通常紅斑反応の3~4日後にみられる。
 メラニン新生は、①表皮下層のメラニン細胞の増加 ②メラニン細胞の樹枝状の枝分れの増加 ③褐色のメラニン色素の増加 ④メラニン色素を表皮細胞に転送する、という過程があり、その結果肌が褐色に変化するには、日にあたってから7日かかる。この反応は7~10日後に減少し、30~60日で正常に戻り、日焼けによる皮膚の黒化も2ヵ月たつとうすれる。この黒化する程度は、遺伝的に決定されている。
☆日光により引き起こされるガン
 B紫外線により皮膚ガンや前ガン状態がおきる。白人では、皮膚ガンは顔、頭、首(頚部)、腕と手、の習慣的に日光にさらされる場所(特に鼻、頬、眼瞼、手指)に限られている。(色白の日本人も同じと考えられる。)黒人や褐色の皮膚は皮膚ガンの発生に抵抗性がある。人種の肌の色の違いは、紫外線に対する強さの違いであり、熱帯地方の住民の皮膚の色は黒く、紫外線が表皮層内に侵入するのを防いでいた。
☆日光による皮膚の老化
 顔や手の甲に見られる年寄りのシミやシワは、日光に含まれる紫外線に長年さらされて生じる。しかし、顔に深いシワがあり、シミを沢山もつ老人でも、お尻の皮膚を見るときれいな白い皮膚をしていて、せいぜい腕、下腿、上胸部、上背部にシワやシミがみられる程度で、常に外に出ている顔や手の甲ほどの変化は、衣服で覆われている部分の皮膚にはまず認めらない。表皮自体は、細胞が絶えず生まれ変わるから、老化しないが、長い間紫外線を受け続けると、表皮下の真皮がダメージを受けて深いシワを作る。シワの刻まれた皮膚では、表皮はうすく扁平になり、異常細胞が多く、配列も乱れている。真皮では正常のコラーゲン繊維が減少または消失し、不規則な弾力繊維が増加し、置き換わっていく。この変化は、光による老化であり、日光によっておきる皮膚の変性である。
 日本人に近い皮膚をしているチベット人やアンデスの先住民(インディオ)では、高地の強い紫外線の影響がすでに幼児から生じ、20歳前後では日本人の40~50歳の農民や漁民のような、光による老化現象の強い皮膚をしている。
 日光変性は、長い年月、日光にさらされた場所の皮膚の変化で、しわ、しみ、萎縮、メラニン沈着、脱色素斑、毛細血管拡張、黄色斑と丘疹、角化増殖を含む。この変化は不可逆性で、その唯一の原因は日光であるが、日光遮断剤の外用で最小限にとどめることはできる。
☆上手に日焼けして肌を守るには
 平均的日本人はⅢ型であり、白人と同じで、紫外線を強くあびない方がよい。上手に日焼けするには、紫外線の弱い2月頃から、少しずつ太陽光線を浴びて、その時間を増やしていき、メラニンを増やして色が黒くなると、紫外線に抵抗性が増すが、黒くなる程度は遺伝ですから、ある程度しか期待できません。だから夏の直射日光には当らない方がよいでしょう。
☆強い紫外線を避けよう
(1)効率のよい日光遮断物質を使って光線防御をおこなう。
(2)紫外線の多い季節に、紫外線の多い時間、晴れた日射しの多い戸外に長時間出る時は、必ずつばの広い帽子をかぶり、袖の長い適当な衣服を着用するか、 (1)で防御するか、戸外に長時間出るのをさける。
(3)年間で紫外線量は6月が最大ですが、雨や曇の日が多く、4月、5月の晴れた日は、紫外線量は8月、7月に匹敵するが、暑さを感じない為、気づかれにくい。
(4)1日の紫外線量は午前9時から、午後3時までが多い。

紫外線の変動
紫外線の1日の変動量(時)         紫外線の年間変動量(月)

☆日光遮断剤(サンスクリーン)
 日光遮断剤は、皮膚に到達する紫外線を減らすことによって、紫外線による皮膚ガンと光による老化の危険を低下させることができる。普通の日光遮断剤はB紫外線を防御するようにできていて、広域スペクトル日光遮断剤はBおよびA紫外線を遮断できると考えられている。
◇サン・ケア指数とは何か
 日光遮断剤(サン・ケア化粧品)の効果は、日光遮断因子(SPF)で表示され、SPFは紫外線B波の防御効果をあらわす指標。数字が大きいほど皮膚防御効果も大きい。平均的な日本人の皮膚は夏の日光に約20分当ると赤くなってしまうが、日焼け止めクリームをつけると、その時間が何倍に延びるかが数字で示してある。日本人用のクリームにSPF12とあれば、その有効時間は20分の12倍の4時間だから、4時間おきにぬる必要があります。SPFはメーカーによって実験方法が異なるため、同じ数値でも紫外線のカット効果に差がある。輸入品もまた異なる。サン・ケア化粧品の日光防御効果の決定的要因は、それが皮膚に残留する能力すなわち持続性(安定性)である。数字が高いほど防御効果が強いのではなく、持続時間が長いだけである。
PAは紫外線A波の防御効果を表し、+の数が多い程効果が高い。+~+++までの3段階ある。
◇日光遮断剤の選択
 もっとも重要なのは、日光に対する反応の個人差である。皮膚の色が白く、すぐ赤くなり、余り黒化しない人(皮膚のⅡ型)はSPF10~12以上を使うべきで、中等度または軽度に赤くはなるが、よく黒化する人(皮膚のⅢおよびⅣ型)は、SPF6~8がよいという。通常、日光にさらされる場所、たとえば顔、首、腕、手などは非油性のローションで日中防護すべきである。長時間の日光浴や水浴後には、再度日光遮断剤を使用すべきである。急性日焼け反応により高度の紅斑、浮腫、水疱、疼痛を示す人は、副腎皮質ステロイド内服が有効である。
◇ 日焼け止めクリーム選び
① 紫外線散乱剤配合 ②石けんで落ちるもの ③SPFは20以下(20でも6時間40分効果が持続)④発がん性が報告されている酸化防止剤のBHT、TEAが配合されていないもの。   
どんな商品が良いか。以上の条件を満たすものを選ぶこと。手元の資料は2002年のものなので、参考にするくらい。新しい商品も出ているはず。ぬる前に腕に塗って赤くかぶれないことを試す。うすくのばしてぬる。
「すべすべみるるUVローション10」明治乳業と「ジョンソンベビーローションUV」ジョンソン・エンド・ジョンソンは3ヶ月頃から、「ニベアSUNキンダーM」花王は幼児以上。SPF30まで広げると、「サンカットベビー&ファミリーA」和光堂6ヶ月以上、「すべすべみるるUVローション30」明治乳業3ヶ月以上、「ニベアSUNキンダーC」花王は幼児以上が該当するようである。
☆活性ビタミンAと光による老化
◇近年、アメリカや日本で、活性ビタミンAを6ヵ月以上塗布すると、シワが減り、滑らかな皮膚にする効果があることが確かめられた。また活性ビタミンAの塗布は、日光性角化症を減少させ、さらにその癌への進展を抑える効果もあるという。
 活性ビタミンAの外用は、皮膚の若返りだけでなく、皮膚ガンへの効果も期待され、今後が待たれる。(現在は先進国では、日本だけ発売されていない。)
☆☆重症の日焼けの治療
急性日焼け反応により高度の紅斑、浮腫、水疱、疼痛を示す人は、副腎皮質ステロイド内服が有効である。経口的に、プレドニンを40~60mgから始め、4~8日ごとに減少すれば、コントロールすることができる。
☆☆活性ビタミンA(レチノイン酸)と光老化
◇活性ビタミンAの外用剤が、中年の座瘡(ニキビ)患者に使っていて、座瘡が改善するだけでなく、皮膚のシワが減り滑らかになることが世界では知られている。でも日本では発売されていない。
◇長時間の紫外線照射を続けて作ったヘアレス・マウスの日光性弾力繊維症の皮膚に、活性ビタミンAの外用を行うと、真皮上層を新しいコラーゲン繊維の層で再び置き換えることが確かめられた。
◇1988年ミシガン大学のボーリース教授の実験で、人でも6ヵ月以上活性ビタミンAを外用するとシワが減ることが確かめられた。
◇田上らも、中年の日本人女性を対象に、活性ビタミンAの長期塗布によって、刺激性を上手に避ければ、小ジワを減少させ、皮表の角層の水分含有量を増し、滑らかな皮膚にする効果があることを確かめている。
◇活性ビタミンAを含むレチノイド一般に発癌抑制作用が認められている。活性ビタミンAの塗布は、前癌状態の日光性角化症の癌への進展を抑えるだけでなく、日光性角化症を減少させる効果もある。
→→→→こうして活性ビタミンA(レチノイン酸)を含むレチノイドの外用は皮膚の若返りだけでなく、紫外線照射による発癌に対する大きな武器になることが予想されている。
◎現在、日本では軟膏は発売されていない。注射薬だけが白血病の治療に使われている。
その理由は、
1. 日本人(黄色人種)には、皮膚がんとひどいにきびが少ないこと。市場価値が少ない。
2. 厚生労働省は、日本人は白人と違うとして、欧米諸国のデータでは薬の有効性を認めず、日本人のデータを要求するために、利益の少ない薬は、製薬メーカーが手を出さない。(しかし厚生労働省は、新型インフルエンザワクチン、バイアグラ、ヒブワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチン(HPV子宮頸がんワクチン)、ロタワクチン、肺炎球菌ワクチンなどは日本人のデータがなくても承認している。)
3. 同じように欧米では使われているが日本では使えない薬や、日本で承認されている薬でも、病気の種類によって保険が適用されない薬は少なくない。
 また活性ビタミンD3 外用剤を皮膚に塗布すると、その角層の水分結合能を上昇させる作用があることも見出された。皮膚の表面を覆っている角層は、水分含有量が低下すると、乾燥し、ヒビ割れや鱗屑を生じてくる。その水分含有量が増せば、柔らかく、滑らかな皮膚となるので、今後外用剤として期待される。



 


予防接種拒否で親権喪失はおかしい

2016-06-09 17:38:22 | 予防接種、育児法
大変です。予防接種しないだけで、親権喪失したわけではないのですが、虐待と通報される恐れがあります。
もし、そんなことがあれば、私の本を見せて、「黒部医師の病原環境論または適応説による、育児と予防接種をしています」と答えて下さい。

私は、博士号ボイコット運動の中心にいましたから、博士号はありません。私は、戦後まもなくの東大小児科教授の詫摩武人先生の甥の息子です。私のはとこは、立場は反対で、予防接種推進派の、元感染症情報センター所長の、現在川崎の研究所所長で、予防接種関係の各種審議会の委員の岡部信彦です。
ですから、私は、詫摩先生とも、元日本小児科医会会長の内藤寿七郎先生とも、知己を得ていました。

もちろん、革新派で、原発反対です。若い時は、ノンセクト・ラディカルとも言われました。

元福島県知事の佐藤栄佐久氏の「日本劣化の正体」を読み、原発を推進すると監視社会になることが判りました。それど、今、予防接種批判派が監視され、強制を受けようとしていることが、明確になりました。今、日本中が管理され、監視されているのです。それは、原発を維持していくためには必要なことなのです。

もっと自由な社会に戻しましょう。予防接種批判派の人は、今度の選挙で、与党を落選させ、野党(残念ながら頼りないですが)を当選させましょう。

今の社会は、金で動いています。学問の自由も、私の母校の福沢諭吉先生の「独立自尊」もありません。金が、学問、特に医学、さらに特に薬やワクチンを支配しています。研究費をもらって、研究しているので、企業寄りの発言や学会発表が目立ちます。

残念ながら、アメリカ医学も例外ではありません。ヨーロッパでも、それが出ていて、WHOの委員が批判されています。何もオリンピックだけが金で動いている訳ではなく、学問すら、金で左右される時代になりました。TPPは、それに拍車をかけます。

詳しいことは、また書きますが、今日の新聞記事を見て、もうまだるっこいことは言っていられないと感じました。

病原環境論の歴史は、いつの時代でも、もちろん日本にはありませんので、ヨーロッパのことですが、少数派でドイツでもウイルヒョウという有名な病理学者が、議会に出て急進党でした。現代医学を批判して、ゲバラも北アフリカの革命家フランツ・ファノンも医師でした。アフガニスタンで中村哲医師も、水路をひくことで住民の病気を治そうとしています。しかし、日本の某革新派政党を支持する医師は、予防接種推進派です。歴史を知らない医師たちです。

今までこんなことは言いたくなかったのですが、言わなければならない時期にきてしまいました。

予防接種批判は、しっかりした理論武装をしなければなりません。今は、診療所の経営が苦しく、できるだけ患者さんを増やし、生協組織ですから、組合員を増やさないと、私が発言する場がなくなるので、練馬区内の方は、すずしろ医療生協の組合員になって下さい。区外は、東京都は認めてくれません。私の本も、買って下さい。今回は、半分自費出版で、つぎの本、つまり病原環境論または適応説の本を出すことに響きます。応援して下さい。

原発反対、監視社会反対、しかし、子どもたちや女性を犯罪から守らなければなりません。今、次の参議院選挙に行き、選択してください。
ベストではなく、今の与党を落選させるだけでよいのです。そして、今の社会を変えていきましょう。ジョン・レノンと一緒に、ムヒカ元ウルグァイ大統領と一緒に。

ちょっと感情的になりましたが、あなたが今できることをしていきましょう。私は、皆さんの理論的な支えになりたいと思っています。