読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

検挙 隠蔽捜査外伝 今野敏 小説新潮4月号

2014-04-05 23:26:47 | 読んだ
4月になった。
東京では桜が満開、らしい。
春の遅い当地でも、桜のつぼみが見え始めた。散歩をしていると「緑」が増えてきた、といってもまだ枯草色が大部分だけれども・・・

そんなこんなで、このブログを全然更新していなかった。なにしろ年度末と年度初めである。お酒の機会も増えれば、体調も崩す、そして何よりお仕事が・・・

というわけで、お久しぶりの更新は、隠蔽捜査外伝の最新作である。

先日、テレビの「隠蔽捜査」がとりあえず最終回となった。
今後シリーズ化されるのか?というような含みを残した終わり方だった。
ちょいと原作とはイメージが違うような配役ではあったが、それはそれなりの味があった、ように思える。
このテレビは面白かった。毎回みたもんなあ。

原作とテレビでイメージが一致していたのは、戸高善信・大森署刑事組織犯罪対策課強行犯係である。

テレビ朝日では、この役を杉本哲太が演じていた。
TBSでは、杉本哲太が主役の竜崎を演じた。ずいぶん出世したものだ?!
で、戸高は安田顕が演じていた。
原作よりカッコイイので、戸高のファンになってしまった。

多分、ドラマの戸高がカッコよかったのが原因なのだろうか、今回の隠蔽捜査外伝「検挙」では、その戸高が主人公である。

ということは、どっかひねくれていて、それでいて爽快な物語になると、想像がつくではないか。
で、その想像したとおりであった。

大森署の強行犯係長の小松茂は、会議で刑事課長の関本から検挙数と検挙率のアップを指示される。
この案件は、いつもいつものことなので「たてまえ」のことだという軽い気持ちでいたら、会議終了後さらに指示される。
「たてまえ」でしょう、と粘るのだが、竜崎署長が許さないだろう、という結論に達した。
しかたないので、部下に伝える。

このあたり、まだ部下たちは竜崎を理解していないなあ、と思う。難しいんだよな、理解されるって。

小松の部下には、戸高、がいる。

ところが戸高はあっさりと引き受ける。
「やれと言われればやりますが、どんなことになっても知りませんよ」
という捨て台詞を残して・・・

で、とんでもないことが大森署で起きるのである。
検挙数と検挙率はアップしながら・・・

さて、そのとんでもないことに対して竜崎はどのように決着をつけるのか。

隠蔽捜査は、主人公の竜崎伸也がカッコよくて爽快なのがいいのだが、これからは戸高から目が離せない。
主人公だけでなく、主人公を囲む人たちが魅力をもって動き出すのは、鬼平犯科帳、のようである。

次がきになるなあ。

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