一昨日になりますが5月26日は忘れることが出来ない特別な日。
心の奥に置かれた覚えのある小さな箱を開けると… そこには何も入ってない。
逆さにし、振って…
底を叩いてもホコリ一つ出てこない。
そう、頭では理解できているんだけど…
本来あるはずのものが何も入ってないタダの箱。
話は変わるけど…
2010年に公開されたリメイク版の『ベスト・キッド』でハンという男性を演ずるジャッキーチェンが、妻子の命を奪った車を日々磨き上げ命日になると突然狂ったように叩き壊し始める。
そして、その翌日から何事もなかったかのように板金整備を施し一年後に再び叩き壊す。
痛いほど分かるのよねぇねぇ… その気持ち。
無くした者しか理解できない、やりきれない思い。
けど、この年寄りは少し違う。
周囲に八つ当たりしないように人気のない夜の山や川を日の出を拝むまで一人で徘徊し……
そして夜が明けたら死んだように寝る。
そうやって時が過ぎるのを待って小さな箱のフタを静かに閉じ、空っぽのまま🔑鍵をかける。
しかし!
不思議なもので翌年の5月26日になると、この施錠したはずの鍵は自動的に解かれて無いと分かっていても再び中を隅々まで探す…
ただ昨日は15年ぶりに一人の若者が、この爺を慕って訪ねてくれた。
嬉しかったぁ…
そして共に過ごす時間が楽しかった。
ある意味、こういう子供たち(今では立派な若者になってたけど…)に元気をもらっているというか救われているのかもしれない。
ありがとう。