①マーラー:さすらう若人の歌
バリトン:ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
管弦楽:ベルリン、フィルハーモニー管弦楽団
録音:1953年8月12日、ザルツブルク・フェスティヴァル(ライヴ録音)
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
管弦楽:ベルリン、フィルハーモニー管弦楽団
録音:1953年8月12日、ザルツブルク・フェスティヴァル(ライヴ録音)
②R.シュトラウス:森の幸福
愛の賛歌
誘惑
冬の恋
愛の賛歌
誘惑
冬の恋
テノール:ペーター・アンダース
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1942年2月15日、17日、ベルリン(ライヴ録音)
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1942年2月15日、17日、ベルリン(ライヴ録音)
③ヴォルフ:春に
アナクレオンの墓
私を花で覆って下さい
私のふさふさした髪の陰で
意地悪な人たちはみな
ジプシーの娘
アナクレオンの墓
私を花で覆って下さい
私のふさふさした髪の陰で
意地悪な人たちはみな
ジプシーの娘
ソプラノ:エリーザベト・シュワルツコップ
ピアノ:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
録音:1953年8月12日、ザルツブルク・フェスティヴァル(ライヴ録音)
ピアノ:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
録音:1953年8月12日、ザルツブルク・フェスティヴァル(ライヴ録音)
発売:1981年9月
LP:日本コロムビア OS‐7071‐BS
このLPレコードは、フルトヴェングラー(1886年―1954年)がベルリン・フィルを指揮して歌曲の伴奏するコンサートのライヴ録音に加え、フルトヴェングラーが自らピアノ伴奏を買って出たコンサートのライヴ録音が収められた、誠に貴重なLPレコードなのである。最初の録音は、フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの伴奏で、バリトンのディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925年―2012年)によるマーラー:さすらう若人の歌で、1951年8月19日、ザルツブルク・フェスティヴァルのライヴ録音。当時、フィッシャー=ディースカウは、デビューからまだ3年という、新進気鋭の26歳のバリトン歌手であった。両者のマーラー:さすらう若人の歌の録音は、1952年の録音盤が有名であるが、その1年前のこの録音は、音質こそ少々劣るが、若々しいディースカウの歌声とライヴ録音ならではの迫力に満ちたものになっており、貴重な歴史の証言として今でもその存在意義は失われてはいない。次のR.シュトラウスの歌曲集は、フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの伴奏で、1942年、ベルリンにおいて行われたテノールのペーター・アンダース(1908年―1954年)のコンサートのライヴ録音。ペーター・アンダースは、日本ではあまり馴染みのない歌手でるが、当時美声のリリック・テノールとして絶大な人気を誇っていた。ここでのペーター・アンダースは、持てる美声を最大限に発揮させ、R.シュトラウスの陶酔的な官能の世界を存分に感じさせてくれる。フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの伴奏も誠に奥深く、R.シュトラウスの世界を巧みに表現することに成功している。最後のヴォルフ歌曲集は、ソプラノのエリーザベト・シュワルツコップ(1915年―2006年)の伴奏をフルトヴェングラー自身が買って出て実現した、1953年8月12日のザルツブルク・フェスティヴァルのライヴ録音。その年はヴォルフ没後50周年記念に当る年。ここでのシュワルツコップは、名ソプラノと謳われた名に恥じることなく、堂々とヴォルフの歌の世界をリスナーに存分に披露してくれる。フルトヴェングラーのピアノ伴奏は、メリハリの利いたもので、シュワルツコップの美しい歌声を最大限に発揮させている。フルトヴェングラーは、ピアノ伴奏者としても当時一流であったことを認識させられる貴重な録音。(LPC)