校正終了から明日で1週間。
そろそろ、次なる始動の時期なのですが、その前に少し昔語りにでもお付き合い。
私、智本光隆と歴史群像新書との関わりなど。
そうは言っても、「五反田の学研本社に行きました!!」なんてのより、
随分と前の話になりますが。
私は元々、歴史畑ですので物書きとしては(小説などの)読書量にはかなり問題がある方で。
本は手当たり次第!!というのとは程遠い学生時代でした。
一応、高校の頃から歴史小説は好きで「燃えよ剣」から入ってという、良くあるコース。
そんな智本光隆が最初に出会った歴群新書は、
『坂東武陣侠』(中里融司) 1994年
中里融司氏『坂東武陣侠』。第1回歴史群像大賞優秀賞受賞作です。
今更に気が付きましたが、僕が手に取ったのは発売日よりもかなり後。
当時、新幹線に乗るのに新横浜駅前の書店で偶然購入しました。
当時、if戦記といえば太平洋戦争ものが主流だったような気がします。
その中で、武田勝頼が主人公というのは斬新でした。
「武田勝頼とは、本当に無能な男だったのか?」
これは前書きの一文ですが、これはある意味、現在の僕の主人公選択の原点とも言えます。
否定的描写の目立つ、あるいは無名な主人公を取り上げて見たい・・・
大谷吉勝、細川忠興、そして受賞作『風花』の新田義顕しかり、ですね。
その後、歴群新書とは離れた時期がありましたが、中里先生の作品は好きで、
たまに書店で見つけると目を通していました。
ちなみに、中里氏は現在は歴史群像大賞の選考委員のおひとり。
中里氏が第1回で、僕が第14回の優秀賞です。
運命を・・・勝手に感じてます。
新横浜の本屋でこれを手に取った時、まさかそうなるとは考えても見なかった(当たり前か)
90年代は遠くなりにけり・・・強く感じる今日この頃。
智本光隆