このブログは「工作台の休日」と名乗っているくらいですし、もともと語れるほどの腕も持ち合わせていないものですから、工作そのものの話は少ないのですが、こんなものを作りました、ということでご覧いただければと思います。
ヨーロッパの街の風景を切り取ったようなジオラマを作りたい、できれば持ち運びできるサイズのケースに収まるようにしたい、ということでウェーブから発売のTケース・Mの上にそんな風景を作ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/f8/3f15924bd063586818785c576cb3f08c.jpg)
このジオラマを作ることになった発端ですが、ジオラマの上の道路にいる乗用車も関係しています。ご覧いただくと分かると思いますが、乗用車たちの半分はノーブランドの近代的なセダンです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/4f/06467b7356d651bdff3597c73d4592db.jpg)
ここではタクシーに化けたり、パトカーに化けたりしています。5台で500円など安価なのが特徴ですが、それゆえに出来の方は値段相応と言いますか、トミーテックのカーコレクションなどには叶わないわけです。ただ、こういった乗用車は現代の街並みにはマッチしますので、バリを削り、色を塗りなおし、クリアランナーから回転灯や行灯のパーツを作って乗せてみたところ、我ながら見られるようになったので、次はこれらの自動車が活かせるジオラマができないかな、となって話がどんどん膨らんでいきました。ただし、私の悪い癖で、膨らみすぎた話はしぼむのも早いので、持ち運びできるケースに入る大きさで、として自分の腕の範囲で風景を作ってみようとなりました。
乗用車についてはさきほどのセダン以外にも、カトーのクラウン(ク5000の積荷と言った方がいいですね)にあれこれ手を加えています。こちらも1台あたりの単価は100円程度です。手前のダークグリーン(鉄道カラーの緑2号です)に塗られたものはタイヤ、ホイールに色を差し、灯火類もクリアーレッドなどで塗った以外は大きく手は加えていませんが、路面電車を挟んで反対側の2台は運転席の手前で一旦車体を切断、1ミリほど削ってから再度組み上げたものです。こうすることで若干車体長を縮め、クラウンらしさを消しています。メタリックブルーの方は後方にエアロパーツもつけています。これはNゲージ車輛の屋根上用のランボードを切り出したものです。
右側の建物(トラットリア=イタリアの大衆食堂)の前に止まっているのは昔トミックスから発売されていたトヨタ・ハイエース、ジオラマ左手前のミキサー車は外国製(おそらくドイツ製)の箱なし・ジャンク品で、この中では最も高価でした。
車輛ですが、鉄道コレクションの福井鉄道F1000形(フクラム)を塗り替えたものです。緑の濃淡に黄色の帯、はご存知の方も多いと思いますが、ローマ市電で見られたカラーリングです。ローマ市電は時代によってオレンジ色一色だったり、緑の濃淡だったりとさまざまです。ローマには低床車も走ってますが、こういったスタイルではありませんので念のため。
後ろの建物についてですが、ケースのサイズに収めるために正面だけを作っており、家人にも指摘されましたが書き割りのような感じです。
左側のホテルは建物コレクション「昭和のビルC2」を使用しています。ただし、ケースの丈に合わせるために高さを詰めています。右側のトラットリアの入っている建物ですが、津川洋行のシーナリーペーパーを切り出して作っています。窓の部分を切りぬき、エバーグリーンのプラ材で窓枠を作り、ヨーロッパの建物でよく見かけるタイプの雨戸もプラ材から作っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/92/4d98e132067d933ed9c61362ed86ef6e.jpg)
シーナリーペーパーは柔軟さが売りですが、カッターで窓に相当する場所を切り抜く際には柔らかさが仇になってしまい上手く切れず、、私の不器用もあって大きさが揃っていません。あしからず。
右側の新聞スタンドはトミックスの木造駅舎の横についている売店部分を移設しました。新聞スタンドは多くの場合、黒色かダークグリーンに塗られています。
歩道も津川洋行のシーナリーペーパーを切り出しています。ローマの歩道は黒ずんだような色をしているイメージがありましたので、かなり暗めのグレー色(ミスターカラー301番)で塗装しています。車道の敷石のように見えるところはファーラーの紙製シートを使っています。
手前側の掲示板ですが「SPQR」と入っていますので、これで完全にローマの街角です。SPQRとは「ローマ元老院議員及び市民」のラテン語の略で、まるで古代ローマの演説かと思わせますが、今日では市のお知らせやマンホールのふたに至るまで「SPQR」の文字が入っております。市のお知らせにこんな重厚な単語を使うのもローマくらいではないでしょうか。人形については手持ちのものを動員してこの街の一員になってもらいました。
もともとこのジオラマ、習作のつもりだったこともあるのと、初めにプランニングをきちんと行わなかったこともあり、作りながらああでもない、こうでもないと進めていきました。出来上がってみるといろいろ不満もあって、どうせ作るなら次は建物も書き割りでなくて、線路も複線にして、などと欲が出ております。
かくしてジオラマが完成しました。こんな作品ではありますが、ミニチュア人形のお店、秋葉原YFS様のご厚意で店内で展示いただけることになりました。ありがとうございます。お店のfacebookで一足先にご紹介いただいております。店内には他のモデラー諸氏によるもっと素晴らしい作例もございますので、何かの折にお店にも足をお運びいただき、ご覧いただければ幸いです。
ヨーロッパの街の風景を切り取ったようなジオラマを作りたい、できれば持ち運びできるサイズのケースに収まるようにしたい、ということでウェーブから発売のTケース・Mの上にそんな風景を作ってみました。
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このジオラマを作ることになった発端ですが、ジオラマの上の道路にいる乗用車も関係しています。ご覧いただくと分かると思いますが、乗用車たちの半分はノーブランドの近代的なセダンです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/4f/06467b7356d651bdff3597c73d4592db.jpg)
ここではタクシーに化けたり、パトカーに化けたりしています。5台で500円など安価なのが特徴ですが、それゆえに出来の方は値段相応と言いますか、トミーテックのカーコレクションなどには叶わないわけです。ただ、こういった乗用車は現代の街並みにはマッチしますので、バリを削り、色を塗りなおし、クリアランナーから回転灯や行灯のパーツを作って乗せてみたところ、我ながら見られるようになったので、次はこれらの自動車が活かせるジオラマができないかな、となって話がどんどん膨らんでいきました。ただし、私の悪い癖で、膨らみすぎた話はしぼむのも早いので、持ち運びできるケースに入る大きさで、として自分の腕の範囲で風景を作ってみようとなりました。
乗用車についてはさきほどのセダン以外にも、カトーのクラウン(ク5000の積荷と言った方がいいですね)にあれこれ手を加えています。こちらも1台あたりの単価は100円程度です。手前のダークグリーン(鉄道カラーの緑2号です)に塗られたものはタイヤ、ホイールに色を差し、灯火類もクリアーレッドなどで塗った以外は大きく手は加えていませんが、路面電車を挟んで反対側の2台は運転席の手前で一旦車体を切断、1ミリほど削ってから再度組み上げたものです。こうすることで若干車体長を縮め、クラウンらしさを消しています。メタリックブルーの方は後方にエアロパーツもつけています。これはNゲージ車輛の屋根上用のランボードを切り出したものです。
右側の建物(トラットリア=イタリアの大衆食堂)の前に止まっているのは昔トミックスから発売されていたトヨタ・ハイエース、ジオラマ左手前のミキサー車は外国製(おそらくドイツ製)の箱なし・ジャンク品で、この中では最も高価でした。
車輛ですが、鉄道コレクションの福井鉄道F1000形(フクラム)を塗り替えたものです。緑の濃淡に黄色の帯、はご存知の方も多いと思いますが、ローマ市電で見られたカラーリングです。ローマ市電は時代によってオレンジ色一色だったり、緑の濃淡だったりとさまざまです。ローマには低床車も走ってますが、こういったスタイルではありませんので念のため。
後ろの建物についてですが、ケースのサイズに収めるために正面だけを作っており、家人にも指摘されましたが書き割りのような感じです。
左側のホテルは建物コレクション「昭和のビルC2」を使用しています。ただし、ケースの丈に合わせるために高さを詰めています。右側のトラットリアの入っている建物ですが、津川洋行のシーナリーペーパーを切り出して作っています。窓の部分を切りぬき、エバーグリーンのプラ材で窓枠を作り、ヨーロッパの建物でよく見かけるタイプの雨戸もプラ材から作っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/92/4d98e132067d933ed9c61362ed86ef6e.jpg)
シーナリーペーパーは柔軟さが売りですが、カッターで窓に相当する場所を切り抜く際には柔らかさが仇になってしまい上手く切れず、、私の不器用もあって大きさが揃っていません。あしからず。
右側の新聞スタンドはトミックスの木造駅舎の横についている売店部分を移設しました。新聞スタンドは多くの場合、黒色かダークグリーンに塗られています。
歩道も津川洋行のシーナリーペーパーを切り出しています。ローマの歩道は黒ずんだような色をしているイメージがありましたので、かなり暗めのグレー色(ミスターカラー301番)で塗装しています。車道の敷石のように見えるところはファーラーの紙製シートを使っています。
手前側の掲示板ですが「SPQR」と入っていますので、これで完全にローマの街角です。SPQRとは「ローマ元老院議員及び市民」のラテン語の略で、まるで古代ローマの演説かと思わせますが、今日では市のお知らせやマンホールのふたに至るまで「SPQR」の文字が入っております。市のお知らせにこんな重厚な単語を使うのもローマくらいではないでしょうか。人形については手持ちのものを動員してこの街の一員になってもらいました。
もともとこのジオラマ、習作のつもりだったこともあるのと、初めにプランニングをきちんと行わなかったこともあり、作りながらああでもない、こうでもないと進めていきました。出来上がってみるといろいろ不満もあって、どうせ作るなら次は建物も書き割りでなくて、線路も複線にして、などと欲が出ております。
かくしてジオラマが完成しました。こんな作品ではありますが、ミニチュア人形のお店、秋葉原YFS様のご厚意で店内で展示いただけることになりました。ありがとうございます。お店のfacebookで一足先にご紹介いただいております。店内には他のモデラー諸氏によるもっと素晴らしい作例もございますので、何かの折にお店にも足をお運びいただき、ご覧いただければ幸いです。