工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

巳年の玩具道楽・・・へびに因んだプレイモービル

2025年01月04日 | 玩具道楽

 恒例になりましたが干支に因んだプレイモービル、竜とかに比べてさすがにへびというのは単体では製品になりえないため少ないのですが、こんなものが手元にありました、ということでご紹介します。

 セットの中に蛇が入っています、ということになりますが、こちら。

ドイツでは2004-2006年にカタログにあったラリーシリーズ・4421オフロードレースカーです。かつてのダカールラリーを意識したようなラインナップが特徴で、大型のトラック、バイク、ヘリコプターなどもありました。

箱の下の方にへびが見えませんか?

コブラともう一種は何でしょうか。いずれにしても砂漠の真ん中で顔を合わせたくない動物です。コブラの方は柔らかい材質で、ちょっと珍しい感触です。

このセット、砂漠を模した大きなベースにヤシの木やサンドチャンネルなどをはめ込み、その上をこの車輛が通れるような作りになっています。

そこにいる動物がヘビにハゲタカにさそりとあっては、少々怖い場所ですね。

カサブランカ、ラバト、マラケシュといかにもな地名の道標が描かれています

本来の主役、ピックアップトラックのようなラリーカーを見ていきましょう。

別売りのユニットを使えぱ、ラジコンカーとしても使えるようになっていました。

前輪のサスペンションが上下に利くように柔らかく作られています。

 

ボンネットを開けるとエンジンも再現されています。

工具類も充実しています。

足元の水筒、なんだか小学生の遠足みたいです。

工具類は後ろにしまうこともできます。

 

ドア横のゼッケンには「ヨーロッパ・アフリカラリー」とあります。

女性ナビゲータが持つ地図です。

フランスを発ってスペインを経由してアフリカ大陸に入っていくようです。

 

お次は「へび繋がり」でこちら。

2006年発売の4224救急バイクです。製品そのものは白バイなどの色替え品ではありますが、ここにもちゃんと「へび」がいます。

へびが巻き付いた杖のマークがそこかしこに入っているかと思います。これは「アスクレピオスの杖」と呼ばれ、西洋では医学の象徴として知られており、実際に医学、医療に関するさまざまな場面で使われるデザインです。

バイクのパニア部分にも入っています。

ライダーの方も見てまいりましょう。

ヘルメット、ウェアなどにも杖にからみつくへびのマークです。できればお世話になりたくないバイクです。

ややこじつけ感もございますが、巳年の玩具道楽でした。日本だけでなく、中国など干支がある国・地域のイラストや置物などを見ますと、顔が可愛らしく描かれているへびも多く、本物とのギャップも感じます。へびというとその昔、中野のサンモールだったかに「蛇屋」さんがあって、広口瓶にへびが入ってうごめいているイメージが強く、今でも思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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クリスマスの玩具道楽・プレイモービルの聖ニコラウス

2024年12月24日 | 玩具道楽

 東京では冬らしい北風が吹く中でのクリスマスイブとなりました。昨年も玩具道楽でクリスマスの話を書きましたが、今年もそんな話題をお届けします。

 プレイモービルはドイツ生まれの玩具ですので、ドイツのクリスマスに因んだようなセットなども出ています。

聖ニコラウスと子供たちの行列といった感じのセットです。もともとサンタクロースの起源が、現在のトルコのあたりにいた聖職者ニコラウス(ニコラオス)と言われており、赤い衣装にお髭が特徴ですが、衣装などは後のサンタクロースとは異なりますね。

トナカイの牽くそりではなくて馬に乗っています。ちなみに命日の12月6日にドイツなどの国ではプレゼントやお菓子が配られたりするそうです。

子供たちはランタンを持っているようです。冬の装いになっています。

 

プレイモービルの聖ニコラウスにはこういったものも。聖ニコラウスと天使のセットです。ブリスタパッケージの2体入りセットでした。ドイツでは実際に若い女性が大きな羽のついた天使に扮しているのをテレビで観たことがあります。

プレイモービルではヨーロッパの他の国・地域の風習にのっとって作られたセットもあるそうで、例えば・・・おっとそろそろサンタさんがやってくる時間となりました。また来年のクリスマスシーズンに続きはとっておきましょうか。

みなさまも、素敵なクリスマスをお過ごしください。

 


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50周年のスマイル プレイモービル50周年にちなんだあれこれ

2024年12月23日 | 玩具道楽

 ドイツ生まれの人形の玩具「プレイモービル」が今年50周年を迎えた話は以前拙ブログで書きました。50周年にちなんだ製品もやってまいりましたので、ご紹介します。

見出し画像にもありますが、まずは「お約束」の騎士です。

デザインも昔に戻った感があり、私は好きです。

馬のパーツも昔のスタイルですね。ここに鞍をはじめパーツをはめていきます。

騎士も金メッキのパーツがふんだんに使われています。

 

そしてこちらは単体で、ちょっと珍しい透明なプレイモービルです。

「HAPPY BIRTHDAY」の風船を手にしています。

目と口は白でプリントされています。透明だと構造も分かりますね。

 

こちらも「50」のマークがありますので50周年絡みということで

女性の飼育員とアザラシなどの海獣です。飼育員さんは魚の着ぐるみを着ています。この着ぐるみ、ブラインドパッケージの「Fi?ures」に金魚のバージョンもありました。

餌の魚や氷など、小物もたくさん入っています。

アザラシたちも可愛いですね。

「HAPPY BIRTHDAY」の飾りつけやケーキもありますので、動物園の動物の誕生会といった感じでしょうか。

 

そしてこちらは50周年とは別ですが、ちょっと珍しいものなので、ここでご紹介します。

何の変哲もない白いプレイモービルですが、背中にはこんなプリントがあります。

拡大すると

こんな文字が書かれています。

これはプレイモービルの工場があるマルタの工場見学ツアーの参加記念品です。私が2008年に同地の工場を訪れたときに、自分でパーツを組み立てて、お土産としていただいたものです。今では「Fi?ures」シリーズがバラバラな状態で入っていますが、当時は自分で組み立てるという行為はなかなか無く、工場見学ならではの体験だったと思います。残念ながら工場内の撮影はできませんでしたし、2024年現在、当地のホームページには工場見学のことは掲載がありませんので、今は定期的には受付ていない可能性があります。ということでとても珍しい一体をご紹介しました。マルタは二度訪れましたが、特に2008年のそれはとても印象に残っています。マルタ島では空港から街中に至るまでたくさんのプレイモービルを(人間の等身大から玩具として売られているものも含め)見かけることができました。

プレイモービルの50年の歴史の中で、私が買うようになったのは1/3程度の期間に過ぎません。豚児が遊んでいるものもありますし、親子三代で遊べるというのは、あながち誇張ではないような頑丈さもあります。これからも、私たちの友達になってくれたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 


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こどもの日の玩具道楽 ベンツSL300さん、いらっしゃぃ

2024年05月05日 | 玩具道楽
 Ciao a tutti! この連休をイタリア映画と自分のジオラマと初期ジェット機に捧げていたら、挨拶までイタリア語になっております(←賢明な読者の皆様は無視していただいて)。
 こどもの日なので例によって玩具道楽。今年はこちらです。

プレイモービルのメルセデスベンツ300SLです。未開封ですが「中古品」として安く出ていたものを昨年購入しました。中身は特別問題ありませんでした。
ガルウィングが特徴のくるまで、世界中のセレブに愛されました(日本では力道山に石原裕次郎に美空ひばりに)が、こちらはレース仕様のようです。

ドライバー、メカニック。そして諸元が書かれたプレート入りです。

ガルウィングを開けて、ドライバーを乗せられます。


昔風のスタイルがいいですね。

後方のトランクを開けて工具を入れることができます。



特徴をよく押さえてあります。

メカニックがチェッカーを用意していますのでこれでおしまい、と思いきや




誰か人をお探しかね・・・

えーっ、え、Aチームですか


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50周年を迎えたスマイル プレイモービル・デビュー50周年

2024年02月03日 | 玩具道楽
 前回、F-15のキット化50年の話を書いたばかりでしたが、本ブログでしばしばご紹介しておりますドイツの玩具「プレイモービル」も1974年2月2日にニュルンベルクのトイフェアでお披露目されてからちょうど50年ということで、本国のSNSでも動画でお祝いとなっておりました。さまざまなジャンルのプレイモービルの人形たちが「初代」の人形をお祝いするというコマ撮りアニメになっていて、最後は一同で記念撮影という内容でした。
 プレイモービルはドイツのジオブラ・ブランドスタッター社(ジオブラ社と本稿では略)の製品です。ジオブラ社はもともとプラスチック製品を得意としていて、戦後は電話機、水上スキー、フラフープ、子供の学習机などを生産していました。ところが、70年代に入ってオイルショックで会社の経営が厳しくなります。ここからのストーリーはNHKでやっていた「プロジェクトX」のような番組が彼の地であれば必ず取り上げられそうな話なのですが、同社の玩具デザイナー、ハンス・ベック氏がプラスチック製の子供のおもちゃとして小さな人形に着目しました。コンセプトを練り上げ、デザインし、パーツを決めていったそうです。目と口だけのシンプルな顔の表情も「子供が描く人の顔は目と口だけ描かれていることが多い」というところからヒントを得たようです。構想段階では特徴のスマイルだけでなく、怒った顔なども考えていたようです。また、脚も片脚ずつ動かすことも考えたようでしたが、結局そこまでのギミックとはなりませんでした。1974年のトイフェアに出品したところ、オランダのバイヤーが興味を示したことを皮切りに、短い間に人気商品となりました。類似商品が生まれて訴訟沙汰になったり、東欧チェコで似たような玩具(イグラーチェク)が生まれたりしています。
 日本では早いうちからこの人形のあだ名「クリッキー」を用いた「クリッキー坊や」の名称で売られていたようですし、日本法人の「日本プレイモビル」が販売を行っていたこともありました。80年代には明治のスナック菓子のおまけだったということもあり、一定の年齢の方はそこで出会っているようです。エポック社や増田屋、アガツマといったおもちゃメーカーが代理店になっていた時期もありましたが、アガツマの撤退後しばらく代理店がいない時期を経て、最近ではホットトイズジャパンが輸入しているほか、ドイツから直輸入により売られている商品もあるようです。
 私がプレイモービルを買うようになったのは2007年のことですから、さすがに初代の製品などは入手できることはなく、専門店のプレモランドさんなどで展示されているのを見た程度でしたが、中古品やどこから出てきたのか未開封の古い製品などを入手したことがあって、その中にはかなり古いものもありました。


初期の製品は腕と手は一体に、脚と靴の区別もありません。足の裏には「1974」、「geobga」の刻印があります。

5センチの子供サイズが登場したのも後になってからでした。手首が360度回転するようになりました。

さらには赤ちゃんも登場します。

髪型や服装などもシンプルなものが多かったのですが、現在はバラエティに富むようになりましたし、表情もさまざまになっています。ばらしにくく、頑丈さを売りにしていましたが、バラバラにばらした状態で売られている「Fi?ures」もあります。かつては「暴力やホラーはやらない。流行を追ったものは作らない」としていましたが、レゴほどではありませんが企業や映像作品とのコラボ(スタートレックからNARUTOまで幅広いです)もさかんに行われるようになりました。独自に映画も作られましたが、残念なことにレゴ・ザ・ムービーほど話題になりませんでした。
 50周年記念でおそらく商品も出ることになりましょうが、私のところにあるのは30周年、40周年のものなどです。

30周年のゴールデン騎士。メッキパーツがふんだんに使われていますので、いつもはパッケージにしまわれています。

40周年の際の騎士セット。左が初代の復刻です。初期の製品群には工事、騎士、ウェスタンなどがあったようです。


足の裏には1974と入っています。金型、残っているのでしょうか。


ジオブラ社は1971年に人件費の安かった地中海のマルタに工場を建設し、以来人形はほとんどがマルタで生産されていると聞きます。ドイツをはじめいくつかの地にプレイモービルの世界を体験できるテーマパークもあります。私もマルタに行ったことがあり、工場見学をさせていただきましたが、とても近代的で大きく、従業員もいきいと働いている感じが見て取れました。ジオブラ社は現在、玩具とレチューザというブランドの植木鉢が主力のようです。デザイナーのハンス・ベック氏も、会社を玩具メーカーとして引っ張ってきたホルスト・ブランドスタッター氏も故人となっており、時代と共にラインナップなども変わっていくことでしょう。個人的にはちょっと昔のシンプルさが残っていた製品が好きでしたが、子供の好みの変化、さらには大人世代への訴求(スタートレックとかA-Team、ナイトライダーなどはまさにそうでしよう)でさまざまな製品が出るようになったとしても、あのスマイルと製品全体が持つ優しさのような部分は残ってほしい、と思います。


参考文献・「Playmobil The story of a smile」Felicitas Bachmann著

 



 

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