工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

書評 転売ヤー 闇の経済学

2025年01月22日 | 日記

 今日は書評です。先日書店で「評判の新書」ということで紹介されていた「転売ヤー 闇の経済学」(奥窪優木著 新潮新書)を買いました。このブログの内容が、模型や趣味にかかる話がメインですから、コレクションだったり、レアアイテムだったり、転売ヤーだったりといった言葉は身近にあるかと思います。私も今の勤務地が秋葉原ですので、裏通りで「並び屋」が買ってきたものを回収している元締めを見たことがありますし、表参道のブティックの前にバンを止め、ブランド物の商品をたくさん積んでいる外国人を見たことがあります。品物を買ってこの人物に渡しているのもおおよそブランド物のお店に入って買い物をするような身なりの人物ではないので、そういうことかな、などと思うわけです。

 本書にはまず、ポケモンカードのレアを探し出す日本人が出てきます、彼らは玩具商の経営権を持っており、そういう意味では「まっとうなルートで」ポケモンカードを仕入れているわけですが、金属探知機から精密な秤まで用いてレアのカードをサーチします。レアなカードが高値で転売されている実態は、ポケモンカードに疎い私よりも、読者の方々の方がご存じかもしれません。しかし、こうした仕組みがマネーロンダリングに使われているのも、事実です。昔観た映画で、お金を隠すために希少な切手を使うというのがありましたが、あれを地で行くような話です。

 最初に登場した彼らはそれでもまっとうな方ですが、「定番の」ディズニーグッズを買いあさり、それを転売する中国人グループに筆者は同行取材し、どのようにたくさんの商品を入手し、どこに、誰に対して売っているのかを追っています。当然ディズニーランド側も対策を立てているのですが、それをかいくぐる方策を彼らも考えており、いたちごっこは続きそうです。中国には「上に政策、下に対策」などということわざもあると聞きますが、こういうのを読むとその論理を私たちの国に持ち込んでくれるな、というのが本心であります。そういうことをやらかす人たちが、飛行機でわずか2-3時間の距離にいるから、厄介なのですが。

 もちろん、こういった「ものを買い占めて、どこかに高値で流す」といった原始的なものだけてなく、SNSを巧みに使って日本の美容商品を売っている中国人もいます。自ら商品を手に取って、試し、本国にいる中国人に勧める「ライブコマース」で売っている人たちです。日本企業の中にはこういった「元・転売ヤー」たちを「インフルエンサー」として活用し、それで商売の足しどころか、大きな顧客にしているケースもあるようですから、どっちもどっちなのですが。本書の内容から離れますが、ハンドメイド系の展示会、イベントなどではライブコマース禁止と謳っているところもあると聞きます。各ブースを回って商品を紹介して発注して、ということを繰り返すのですが、展示物にベタベタ触れたうえで何も買わず、反応の悪い商品について粗末に扱ったりするしょうもない「インフルエンサー」もいるみたいで、その対策らしいですね。

 本書に戻りまして、通信の規制緩和で登場した格安スマホを大量に契約、購入、それを流していると思われるベトナム人、それから他人のカード情報を盗み出して購入した商品を転売するという、完全に犯罪の方に行ってしまっている事例も出てきます。スマホの転売は犯罪の温床にもなっているようですから、良い事ではありません。規制があるというのは、やはり必要な理由があるからで、それをなんでも撤廃したらどうなるか、それを進めた人は責任を取っていただいた方が、と思うわけです。

 また、本書には日本人の転売ヤーとして、デパートの外商の顧客となって高級洋酒を買い、それを高値で転売するビジネスマンの話や、定職に就かず転売ヤーを生業としている青年の話も出てきます。酒などの嗜好品が高値で転売というのはよく聞きますが「高い金を払って飲む」ことが目的となっているようにも思えます。お酒の味が分かっているのかどうかも定かでない人が、これはいくらしたんだぜ、的に飲んでいたらどうでしょうか。

 さらに各地域のプレミアム付商品券が転売の温床になっている(これは私でも想像がつきましたが)といった話も出てまいります。特に本人確認、住所確認がいらず、スマホだけで申し込め、商品券が入手できる仕組みを悪用しているケースもあるようです。そんなことまでしてやる必要がある施策なのか、と思います。それに関連して紙おむつや粉ミルクの買い占めを行い、中国に転売している事例が出ています。自分の国の製品が信用できないから海外の製品を買い占めればいいという行為が許されるわけではないのですが、それに手を貸す日本人もいるみたいですね。孔子批判と一緒に仁や礼をどっかに置いてきたのか、もともとそういうマインドがないから孔子の教えが広がったのかはしりませんが、本当に必要な人のためのものまで奪う行為は、やはり許されないと思うわけです。5年前の今頃になりますが、コロナの流行とともにマスクが品薄になった際も、SNSを通じて「●●にマスクがある」とスーパー、薬局のマスクを買い占めている外国人たちがいたことを考えると、彼らの間でしか通用しないSNSというのが、安全保障上の脅威にもなりうるし、現在、決して「友好国」とは言えなくなっている中で大きな不安・懸念でもあります。政治的なことは書きたくないし、あんまりこういうことを書くとポピュリズム政党の主張みたいなので嫌なのですが、政治的には中庸でありたいと思う人間でさえ、そういう気持ちを持ってしまうわけです。

 

 話題をもう少し柔らかくしまして、転売と言うとガンプラなども問題になっていますが、本書では「ポケモンカードに比べるとスモールビジネス」なのだそうです。私の方の専門のスケールモデルでも、新品がたまにアマゾンなどで高価転売されていたりもします。また、鉄道模型については最近は落ち着きましたし、大量生産のはずのNゲージでも予約販売が増えていますので、確実に入手したいものなら模型屋さんに予約すればたいがいは入手できます。一時は今日お店に並んだ新製品が、翌日には中古屋さんに並んでいる、ということもありました。決して高値でもない場合が多く、誰が、何のためにあんなことをするのかよく分かりませんが、何かのからくりがあったのでしょうね。

  本書では弁護士さんのコラムも載っており、法的に見た転売行為についても触れていますが、そこにもあるとおり「消費者にできることは、少なくとも不正が介在していることが明らかな商品を購入しないこと、買うことによって転売に協力しないようにすること」なのです。もしかしたら、ア●ゾンやメ●カリに出ていた商品が、高値で転売できなくて仕方なく在庫処分しているものを買っている可能性はあるのですが・・・。

 転売の法的規制というとスポーツ、コンサートなどのチケットに関しては規制が加えられています。昔は鈴鹿サーキットのF1や東京体育館のバレーボールの試合前などに「券余ってないかな、余ったら買うよ~」というだみ声のおっちゃんたちとそれを取り締まるお巡りさんの姿を見かけたものですが、あれで済んでいた昔が、ちょっとばかり懐かしくも感じてしまいます。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ただいま、更新できません → 1/22復旧しました

2025年01月18日 | 日記

1月16日以来(1月18日10時現在)、PCからのログインができず、ブログの更新ができません。この記事もスマホから書いてます。いろいろ書きためたものもあったのに、残念な状況が続いております。

早く復旧しないかなあ。
 
1/22追記。スタッフブログの説明のとおり、1/22に復旧し、PCからログイン、編集画面に到達することができました。それまで公式には障害が復旧したという記載しかなかったため、どうなってるんだろう?となった方も多いでしょうし、無線LANではだめだったけど有線ならつながるのでは、ということでLANのアダプタを買って試してみたけどダメだった、という私のような者もおります。せめて「障害が発生中で復旧作業しています」ということは引き続き言って欲しかったところです。アクセス解析が表示されないといったトラブルもあったようですが、私の場合、ログインできない方が致命的なので、トラブル発生の事実だけはアナウンスいただきたかったです。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笑ってsorryじゃ済まないのよ

2025年01月08日 | 日記

 今日は工作の話も、飛行機の話も、音楽の話も出てきませんし、基本ネガティブなので、読みたくない人は離れていただいて、もっと楽しい記事を読んでください。

 いつも立ち寄るカフェは、ホテルにも近いので年末年始ともなると外国のお客さんもよく見かけます。正月に買い物を済ませて、カフェに入って甘いものとカプチーノをいただいておりましたら、私の左側に90度の形で交わるように外国人女性(白人)二人がワイングラス片手におしゃべりしていました。これだけならいつも見かける光景です。そこに彼女たちの旦那さんなのか、男性二人が戻ってきました。ここのお店、よくある街のカフェですから、注文はセルフで、座るところも自由なわけですが、男性陣は座ったまま、レジに注文に行く様子も見られません。そのうち、私に背を向けている一人が、何かのスプレー(ヘアスプレーなのか香水なのか分かりませんが)を、いきなり「シューッ」と吹きました。数十センチの距離でこちらは食べ物も飲み物もある状態ですから、かかってしまったら困ったことになります。私がいたことに今気づきました、みたいな感じで、私に背を向けていた女性が私を見て、笑顔で「Sorry」と言ってきました。

 これで済まないのがこちらの方です。「おい、それで謝ったことになると思ってるのか」と言いたいところですが、正月にそんな口をきくのはいけませんと親から教えられておりましたので、まず、彼女を睨みつけました。そして咳払いをひとつして、私は自分のコーヒーと、食べ物の載ったトレーを持ち、隣のテーブルに移りました。

 周囲を確かめずに迷惑をかけたこと、さらには「あ~、ごめーん」みたいな謝り方に、二重に頭に来てしまったこと、それから何も注文しないで座り続けるずうずうしさにも腹が立ち、きちんと態度に表したかったのです。こういう場合ですと「しょうがないな」と苦笑して済ませてしまう方も多いでしょうが、別に彼らが特別なわけでもないわけですから、言わなければいけない、または態度に表さなければいけないときはそのようにすべき、と思っています。苦笑して済ませてしまったら、それくらいのことをしていいんだ、というふうに捉えられてしまいます。

 実はこの「騒動」の少し前に、駅の改札口から地上出口を探していた別の外国人一家に道案内をして、感謝されたばかりでした。正月早々いろいろなことが起きるわけですが、松の内にこの話を書くのもどうかと思い、門松が取れたタイミングで、掲載させていただきます。

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年/令和6年 今年もお世話になりました

2024年12月31日 | 日記

 今年もいよいよあと少しとなりました。長いお休みと言いつつも積み残しがいろいろ出てしまい、もう少しゆっくりした年の暮れにしたいなあと、毎年のように思っています。今日は買い出しをちょっこっとして、大掃除の続きをして、年越しそばを食べ、おせちの煮物を作り、ライブに出かけ、帰って片付けの残りをしてご飯を食べ、孤独のグルメを観ながらのんびりして、ようやく年越しとなりそうです。

 模型に関してはT-TRAKジオラマとつきあった一年でした。不満もたくさんありますが、それでも自分が表現したいことの何割かはここでお見せすることができたと思っています。私の拙い情景をご覧いただいた皆様、誠にありがとうございました。特にT-TRAKジオラマショーの方は、出展者が説明できる作りになっていればなお良かったのですが・・・。

 本業の方ではいろいろありすぎて困ったものですが、プライベートでは、年の暮れにとっても印象的なライブを観ることができて最後の最後でとても幸せな気分になりました。ここ数年でベスト、というかずっと印象に残るライブでした。演奏者、それから関係者の皆様、ありがとうございました。ライブレポは正月中にあげますね。

 毎年のように思っていますが、来年はもう少し穏やかな一年になったらと思います。そして、皆様の趣味生活のどこかに、このブログがありましたら、私としてもとても嬉しく思います。

写真は裏側から見た私のジオラマです。この角度から見ることができるのは「中の人」の特権ですが、こうして皆様にも、写真でお見せする次第です。

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トレンチコートはお好き?

2024年12月31日 | 日記

 本格的な冬がやってまいりまして、最高気温が15℃を下回るあたりから、私もコートが通勤で欠かせなくなります。背広にネクタイという姿のため、コートもそれに合うようなものとなりますが、そのコートに関わる話が、今日のテーマです。

 就職した頃に着ていたのは、おしゃれないとこのお下がりの黒いトレンチコートでした。ちゃんとベルトもついていて、トレンチコートとしてのデザインに忠実なものでした。すなわち、大きな襟、背中のヨーク型ケープ(二重になっているところですね)、肩のエポーレットなどです。トレンチコートはその名の通りトレンチ(塹壕)での戦いとなった第一次世界大戦の際にイギリス軍の将校が着用し、それが戦後になっておしゃれとして普及したと伝えられていることは、このブログの読者ならお分りでしょう。トレンチコートの原型は第一次大戦以前に既にあったそうですが、それが広まるきっかけになったのが第一次大戦だったということのようです。

 私のコートは黒ということもあって少々珍しかったですし、黒いコートというとロンメル将軍みたいで(あちらは革でしたが)かっこいいな、と(単純ですが)気に入っておりました。

 その後も何度かトレンチコートを買いましたが、他のコートに比べてやはり高価なこともあり、近年ではトレンチコート的なものではない、もっと簡単なつくりのコートを着用していました。

 昨年のことですが、偶然眺めていたミリタリーショップの通販サイトにコートがいくつも出ていました。値段も安価ですし、ミリタリーの服に関しては「ハズレ個体」もありますが、デッドストックなどは概ね問題のない製品が多いと思います。その中で私が気に入ったのはイタリア軍の紺色のコートで、空軍のデッドストック品のようでした。早速注文して着てみました。ベルトこそないものの、トレンチコートの特徴はだいぶ押さえていますし、ライナーもついていて暖かく、気に入りました。ライナーに小さな汚れもありましたが、気にするレベルの話ではないので、そのまま着ています。丈の長いコートと言うのは防寒性も優れていますが、着た時に動きが重くなります。私のようにせかせか歩いてしまう人間にとっては、動きを重くした方が見てくれも含めて良くなるかな、と思いました。ローマ時代のトーガと呼ばれる長衣も、動きを荘重にする効果があったと言われますが、このコートもなにかそんな気がしました。また、軍服由来だからか、背筋がピッと伸びるような、自ずと胸を張っているような仕立てになっているように感じられ、そこも気に入った一つです。紺色と言うのもちょっと珍しいですが、オリーブドラブとか選ぶよりはミリタリーっぽくなくて着やすいかなと思いました。多少ごわごわしていたり、重いところもこの服の個性、と思って着ています。

 と、ここまで書けばいいものが手に入って良かったですね、となりましょうが「ちょっと待った」が入りました。私の家人です。このコート「全体に四角く見えるんだよね、それから襟が大きくて威圧感半端ないし」と少々ご不満のようです。たしかに仕立て方として着用した時に四角っぽくしているようです。また、肩パットが入っていないのに、なで肩の私が着てもがっしりした感じに見えるようです。威圧感半端ないのは軍服由来だから仕方ないところです。そうは言っても私も変える気持ちはなく、このコートがしばらく間、冬の相棒となってくれることでしょう。

 コートのことが気になっていましたら、実際にミリタリーモデルではトレンチコート姿のフィギュアってあるかなあと探してみたのですが意外に少なく、「正統派の」ものはレジンキットで見かけた程度です。昨年の今頃、コート姿のドイツ兵をビネットにしましたが、今回も英・独のコート姿の軍人さんにご登場いただきました。

 なお、英独ともに士官の装備の中には個人が用意する場合があります。古代ギリシャなどで市民が装備を自分で賄っていたと聞きますし、ローマ時代でも騎士は自分で馬、馬具などを自分で揃えていました。このため、騎士階級と言うのは経済人という意味合いもあったと聞きます。中世においても騎士たちは自分で装備を調達し、それぞれ個性のある装飾などを施していましたね。第二次大戦までは士官たちの中には貴族階級出身者も一定数見られたでしょうから、装備の自己調達は昔の名残だったのかもしれませんね。

まずはこちら。タミヤの近年の製品「ドイツ野戦指揮官セット」の二人です。左側の将校はコート姿ですね。双眼鏡のひもをプラ材で追加したくらいで、あとはストレートに組んでいます。地面に刺さっている鉄骨のようなものは「バリケードセット」のレール部分です。一部あぶって変形させています。

横の士官に命令を出している感じですね。「ここは鉄十字章授与者のハンスちゃんなら20人くらいで攻め込めばなんとかなるでしょ」なんて軽薄な口調ではないはずです。

二人の後姿。倒木なのかこちらの木も「バリケードセット」から持ってきました。

キットはこちらです。昔ほぼ同じ内容のセットが出ていたのですが、こちらは現代の技術による「リメイク」版です。

ドイツからはもう一つ。タイトル画像にもありますが、将官と副官と言う感じですね。

望遠鏡を覗く将官は昔のキット「ドイツ指揮官セット」から。

副官はさきほどの「ドイツ野戦指揮官」のひとりです。

こちらの将官、現代のキットほど立体的な造形でないのと、ディティールも追加してあげる必要がありました。コートにつきもののボタンは、プラパーツで1mmリベットとして売られているものをつけたりしています。また、黒いコートですのでハイライトなどを適宜工夫して、立体的に見せるのに苦心しました。

ロンメル将軍の黒いコートは革だったようですが、こちらは別の素材と言う設定です。

テーブルとイスは「コバアニ模型工房」の製品を使っています。地図の上の瓶はアスカモデルのもの、文鎮は市販の丸モールドのプラパーツに色を塗ってあります。将官のヘルメット、ジャーマングレーの特別仕様のようです。

前線を見つめる将官という感じですが、苦戦している場所に時にはサイドカーで乗りつけ、士気を鼓舞し、時には大胆な手法で勝利に導くタイプの将軍のようで、ロンメルほどではありのませんが、連合軍から「ハンニバル」、「カエサル」といった軍事の天才になぞらえたあだ名を持っていた、という設定です。副官の方が心配そうに見つめている感じですね。「よし、南側の河川伝いで苦戦しているところへ行くぞ。サイドカー用意しろ」と命令が下りそうです。このジオラマ、余白が多いので地面に土のうとか積む余地がありそうです。

迎え撃つイギリスの将校はこちら。

あっちがハンニバルなら、こっちはスキピオですか・・・。と言ってそうな英軍将校は、ミニアートのイギリス軍士官セットから。以前、タミヤのSASジープと絡んでいた方の仲間です。

先祖代々の陸軍士官の家系で、御先祖様はクリミヤで戦ったとか、父親は前の大戦で塹壕戦を経験したのかもしれません。コートはタミヤアクリルのカーキドラブをやや明るくしたもので塗っています。ドラム缶はタミヤ製、テーブルを乗せていますがこちらはコバアニ模型工房製、上のビスケット缶やボトル、足元の缶はアスカモデル製です。もちろんボトルの中身はお酒ではないでしょう。

先述しましたがタミヤの最近の製品は本当に立体的で、ちょっとハイライトをつければ陰影のある仕上がりが期待できます。私も多少ハイライトをつけたり、逆に影の部分は暗く描きこんだりしています。昨今のハイライトを強調する仕上げはあまり好きではないのですが、できあがった人形たちを見た家人からは「もうちょっとハイライトをつけるのもありだよね」とコメントをいただきました。美術を学んでいた人のコメントなので、たぶん、いやきっと正しいと思います。

 

コートの話を長々書いてきましたが、私が随分前にトレンチコートで通勤していたときのこと、電車の中で私より年かさの男性と高校生くらいのお嬢さんが乗っていました。お父さんは革のハーフコートというなかなかお洒落ないでたちでしたが、娘さんは気に入らない様子で「なんでそういうの着るの?ああいうの(私の方を指さして)にしてよ」と言っています。「ああいうの」を着ている私だって、コートの下のネクタイなんかはイタリア製の派手なものだったりするのですが・・・。

今年の模型の話はここまで、また食後にでも、年末のご挨拶といたしましょう。

(参考文献 ミリタリーユニフォーム大図鑑 文林堂)

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする